ものづくり補助金平成28年度製造業石川県

高品質家具製造プロセス革新により顧客満足度向上を実現する事業

株式会社ティーズ・モービレ

成果カバー工程の生産時間 580分→270分

この事例のポイント

  • 天然素材は生地の伸縮により裁断寸法が変わるため熟練工に頼る部分が多く、手作業のため工数もかかる。
  • 天然素材であるイタリア産生地の伸縮幅のデータを取り、各ソファモデル・生地ごとに熟練工が持つ暗黙知をデータ化してCADへ反映した。
  • カバー工程の生産時間 580分→270分。カバー工程の生産時間が半減し、全工程では約20%の生産性向上が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ティーズ・モービレ
所在地石川県 白山市
業種家具・装備品製造業
技術分野デザイン,精密加工
従業員数40人
資本金4,000万円
設立2000年

事業の背景

国産最高品質のソファを適正価格で提供したいという思いで取り組んできたが、カバーの生地ごとの伸縮などに合わせた最適なカット値を職人の経験に頼っていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力天然素材は生地の伸縮により裁断寸法が変わるため熟練工に頼る部分が多く、手作業のため工数もかかる。
  • 品質・精度生地ごとの伸縮などの特性の違いに合わせた最適なカット値を職人の経験値に頼っており、データ化と自動化が課題だった。

やったこと

天然素材であるイタリア産生地の伸縮幅のデータを取り、各ソファモデル・生地ごとに熟練工が持つ暗黙知をデータ化してCADへ反映した。自動裁断機ECOPIA ES-2000を導入し、熟練工の暗黙知と自動裁断機の能力を融合させた。実際にパーツをカットし、当て紙(厚紙)と同サイズになるかを確認した。ソファの土台に貼り付けてシワなくピンと張った状態になるかの外観検証と座り心地の検品を行った。

加工機ECOPIA ES-2000(自動裁断機)
ソフトCAD(型データ反映用)

新しい製品・サービス:リビング用の高品質国産オリジナルソファ(完成品ソファ)

事業の効果

  • カバー工程の生産時間 580分→270分
  • 全工程の生産時間 1,910分→1,610分
  • 受注から納品までの日数を約3日間短縮

カバー工程の生産時間が半減し、全工程では約20%の生産性向上が可能になった。受注から納品までの日数も約3日短縮され、顧客満足度が向上した。1/10mm以下の裁断精度が実現し、寸分の誤差なく安定したカバー製作が可能になり、より美しく耐久性の高い製品づくりが実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    熟練工の暗黙知をCADに反映し、感覚作業を解消する取組とされているが、過去の取組との連続性や経営戦略上の位置付けは記載が薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場や競合の動向、自社の強み・弱みへの言及は乏しく、差別化は「他社との差別化につながっている」程度にとどまる。

  • 課題の認識と解決4

    カバー工程の生産時間が580分から270分へ半減、全工程1910分から1610分で約20%向上と課題と効果が数字で示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産時間や受注から納品までの日数約3日短縮など数値目標と実績が示され、実現性を裏付ける記述がある。

  • 事業を進める体制2

    熟練工の関与は書かれているが、事業遂行の人材配置や事務処理体制についての具体的記載は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客満足や高品質な特注ソファという価値は示されるが、ターゲット顧客やニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    試作開発の手順①〜④が示され遂行方法は分かるが、スケジュールや中長期の課題検証は記載されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    国産高品質ソファで独自の市場形成が可能とあるが、同分野での普及度や高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    石川県白山市のアパレル集積地での雇用促進にふれるが、経済波及効果の具体的な数字や国が補助する理由は示されていない。

  • 費用対効果3

    生産時間の半減や約20%の生産性向上は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CADと自動裁断機の活用は読み取れるが、地域やサプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は記述されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    石川県白山市の集積地特性を活かし、女性従業員の雇用促進に取り組む点は読み取れるが、地域成長への寄与は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

事業化により品質に特化した製品づくりで他社との差別化につながっており、独自の市場形成が可能となっている。生産台数の増加に伴い、女性従業員の積極的な雇用促進も実施していく。

事業者の声

国産ソファのトップブランドを自負し、「美しいこと」「くつろげること」「品質のよいこと」をモットーに、新しい日本のソファ文化を創出してまいります。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。