ものづくり補助金平成26年度製造業島根県

布・レザーの自動裁断機導入による作業の効率化と廃棄ロスゼロ化

株式会社キノシタ

成果裁断時間 180分→10分

この事例のポイント

  • 手作業による布・革の裁断に時間がかかり、リードタイムが長かった。
  • 平成25年にカフェ向けファニチャーの新ブランド「カロレ」を立ち上げた際、布・レザーの自動裁断機P-CAM160を導入した。
  • 裁断時間 180分→10分。裁断時間が大幅に短縮され、椅子張り作業全体のリードタイムが約20%短縮した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社キノシタ
所在地島根県 出雲市
業種家具・装備品製造業
技術分野機械制御
従業員数60人
資本金5,000万円
設立1972年

事業の背景

株式会社キノシタはオリジナルや特注の家具を製造・販売し、出雲工場で木製製品のほぼ全てを生産している。全国的なホテルの建設ラッシュで繁忙を極めていた。昭和28年に椅子加工業として創業し、リーマンショック時には需要が急減して閉鎖の危機に直面したこともある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力手作業による布・革の裁断に時間がかかり、リードタイムが長かった。
  • コスト・採算手作業の裁断では布や革の廃棄ロスが生じていた。
  • 人手・技能繁忙期には受注を断らざるを得ず、通常期にも残業が発生していた。

やったこと

平成25年にカフェ向けファニチャーの新ブランド「カロレ」を立ち上げた際、布・レザーの自動裁断機P-CAM160を導入した。CAD/CAMにより各パーツの配置を確認でき、材料の必要メーター数を瞬時に把握できるようになった。手作業では約3時間かかっていた裁断が約10分程度でできるようになった。裁断精度が高まり、廃棄ロスをゼロ化した。

新しい製品・サービス:カフェ向けファニチャーの新ブランド「カロレ」

事業の効果

  • 裁断時間 180分→10分
  • 椅子の張り作業全体でリードタイムが約20%短縮された
  • 平均的な商品で14%程度のコストダウンにつながった

裁断時間が大幅に短縮され、椅子張り作業全体のリードタイムが約20%短縮した。廃棄ロスのゼロ化により裁断精度が高まり、平均的な商品で約14%のコストダウンにつながった。繁忙期の受注を断らずに済むようになり、通常期の残業も減少した。営業マンが布の必要量を瞬時に答えられるようになり、営業成績の向上にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成25年の新ブランド「カロレ」立ち上げ時に裁断機を導入したと書かれ、木製家具事業の流れとの関連は読み取れるが、戦略上の位置付けは具体的でない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ホテル建設ラッシュで繁忙を極め、繁忙期に断っていた受注が可能になったと書かれているが、競争優位の根拠は限定的にしか示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    手作業では裁断に3時間かかっていた課題を認識し、自動裁断機で10分程度に短縮、椅子の張り作業のリードタイムも約20%短縮したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    椅子の出荷が4700脚から8800脚に増え、今年度2万脚の予定と数字で示されているが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員が10人から20人に増え、さらに増員も計画していると書かれているが、補助事業を遂行する事務処理や管理体制の記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    新ブランド「カロレ」がホテルや商業施設で好評と書かれ、顧客ターゲットは読み取れるが、ニーズの裏付けは詳しく書かれていない。

  • 事業化までの道筋2

    今年度2万脚の予定など短期の見通しはうかがえるが、中長期の課題検証やスケジュール、解決方法の記述は見当たらない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    県産ヒノキを使った座面が畳のオリジナル椅子「iZUKO」が出雲市のブランド認定を受け、海外からの注文も来ていると書かれている。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用4

    出雲木材市場や積水成型工業との異業種コラボ、県産ヒノキの活用、従業員の増員など、地域への経済波及と雇用創出が具体的に書かれている。

  • 費用対効果4

    裁断時間が3時間から10分程度、平均商品で約14%のコストダウンと、導入効果が数字で示されている。投資額は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CAD/CAMによる設計から生産までの一貫化は書かれているが、地域やサプライチェーン全体のイノベーションに関する記述は見当たらない。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    ホテル建設ラッシュによる需要増は書かれているが、日本経済の構造転換に資する分野への進出といった内容はうかがえない。

  • 地域経済への波及4

    県産ヒノキや出雲市ブランド認定を活かした椅子の開発、出雲工場での雇用増加が書かれ、地域特性を活かした事業として読み取れる。

今後の展望

本年度は椅子の出荷が2万脚になる見込みで、従業員の増員も計画している。県産材を使った「iZUKO」ブランドを開発し、海外からの注文も来ている。

  • 目標:椅子の出荷数 4,700脚→8,800脚

事業者の声

顧客のこだわりを「形」にして届ける社業の推進に期待が膨らむ。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。