ものづくり補助金平成28年度製造業静岡県

医療機器等の梱包用緩衝資材を加工する大粒気泡製袋機の開発による新市場創造

富士護謨産業株式会社

成果ギアの数 2つ→4つ

この事例のポイント

  • 取引先からの小ロット製品の製造依頼に生産が追い付かない状態だった。
  • 粒径30mmの大粒気泡緩衝材の製袋における不良率と生産効率の向上を目指し、製袋機を特注した。
  • ギアの数 2つ→4つ。シートのズレを改善し不良率が低下した。

事業者のプロフィール

事業者名富士護謨産業株式会社
所在地静岡県 静岡市
業種プラスチック製品製造業
技術分野機械制御,接合・実装,複合・新機能材料,立体造形
資本金1億円
設立1959年

事業の背景

当社は昭和34年創業で、ウレタン・発泡ポリエチレン・ゴムスポンジなどの緩衝剤の製造加工・販売を行っている。環境配慮の高まりで家庭用梱包資材の生産高・出荷量は縮小している一方、工業用梱包資材は増加傾向にあり、使用後に体積が縮小可能な気泡緩衝材の活用が拡大している。大粒気泡緩衝袋は県内外で流通が少なく、顧客からの低コスト・短納期の特注緩衝材の要望も高まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力取引先からの小ロット製品の製造依頼に生産が追い付かない状態だった。
  • 品質・精度製袋工程で、シートの折畳み時の僅かなズレや溶着面の切断不足により、人の手での調整・剥がし作業が必要で不良の原因となっていた。
  • 生産能力幅50cm以上の袋は既存の製袋機では加工できず、寸法別に溶着機を使い分ける必要があった。

やったこと

粒径30mmの大粒気泡緩衝材の製袋における不良率と生産効率の向上を目指し、製袋機を特注した。シート送り時のギアを従来の2つから4つに増やし、送りベルトは気泡より隙間を狭くしてズレを防止した。加圧・加熱は材料に対する機械的・熱的負荷を抑えるため、ロット数や外気温に応じた適正条件で制御を試みた。溶着は加熱を予備加熱・本加熱・冷却後再加熱の3工程で制御し、十分な加熱と切断効率の向上を図った。

加工機大粒気泡製袋機

新しい製品・サービス:粒径30mmの大粒気泡緩衝材を製袋する製袋機

事業の効果

  • ギアの数 2つ→4つ

シートのズレを改善し不良率が低下した。ギアとベルトの改善により自動化によるコストダウンが可能となった。予備加熱・本加熱・冷却後再加熱の3工程により、十分な加熱と切断効率の向上が実現した。多品種小ロットでの新たな緩衝袋市場の創造が実現し、スポーツ用マットの生産で市場競争力を強化した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性2

    創業以来の緩衝材事業と近年の市場変化への対応が書かれているが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大粒気泡緩衝材は県内外で流通が少なく、小ロット依頼に生産が追い付かない状況が具体的に書かれ、強みを活かした販路拡大が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    ズレや溶着不良という課題を特定し、ギア4つ化や3工程加熱で解決する具体策が示されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    社長の取材と設備の改善経緯は書かれるが、人材や事務処理体制の記載はうかがえる程度である。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療機器・精密機器分野への販路拡大と、客先からの低コスト短納期要望への対応が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    溶着・ズレの解決方法は書かれているが、今後の中長期スケジュールや検証の進め方は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    大粒気泡緩衝材は流通が少なく、粒径30mmで一般的な10mmの3倍の大きさという新市場での高付加価値化が示されている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    医療・精密機器分野への販路拡大や新市場創造は書かれるが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果1

    補助金額や付加価値額の増加など費用対効果を示す数字は書かれていません。

  • イノベーションへの貢献2

    製袋機の自動化は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    植物工場やスポーツ用マットなど成長分野への進出がうかがえるが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    静岡市清水区の企業であることは書かれるが、地域の特性を活かした雇用・成長への言及は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

スポーツ用マットや緩衝シートの生産を続け、2019年ラグビーワールドカップや2020年東京五輪を見据えて自社スポーツ製品を消費者に届けていく。新たな市場価値の創造に挑戦を続ける。

事業者の声

当社ではスポーツ用マットも主力製品として育ってきた、また、ラグビーゴール支柱用に緩衝シートも生産している。2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京五輪を見据え自社スポーツ製品を消費者に届けていきたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。