ものづくり補助金平成28年度製造業愛知県

ブランド・イメージ強化に資する審美性の高い小型貼箱を実現する生産体制の構築

愛星パック株式会社

成果小型貼箱ラインは日産約1万2000個を誇る。

この事例のポイント

  • 小型貼箱の製造ラインは位置合わせを手作業で行っており、ロット数が万単位に大きくなると位置ずれや汚れが多発し、生産時間が前後するため納期も読みにくかった。
  • 平成28年度補正革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金を使い、S型全自動貼箱機を導入した。
  • 小型貼箱ラインは日産約1万2000個を誇る。機械導入により小型貼箱製造の全自動化が実現し、生産スピードが格段にアップした。

事業者のプロフィール

事業者名愛星パック株式会社
所在地愛知県 一宮市
業種パルプ・紙・紙加工品製造業
技術分野デザイン
従業員数25人
資本金1,000万円
設立1993年

事業の背景

愛星パックは貼箱を専門とする紙器メーカーで、主に菓子、雑貨、小型家電の贈答品用や記念品用など高級な貼箱を手がけている。貼箱はニッチ市場だが、ここ10年ほどバレンタイン商戦が急激に過熱し、年末にも大きく需要が伸びる傾向が続いている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力小型貼箱の製造ラインは位置合わせを手作業で行っており、ロット数が万単位に大きくなると位置ずれや汚れが多発し、生産時間が前後するため納期も読みにくかった。
  • 人手・技能作業者への負担が大きく、年末はお歳暮向けの需要と重なって非常に忙しかった。
  • 納期・工程バレンタイン向けなど短納期で大量の高品質な貼箱が求められるが、小型貼箱の製造ラインに弱みがあった。

やったこと

平成28年度補正革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金を使い、S型全自動貼箱機を導入した。ラインでは貼紙を箱に貼る形状にカットして送り、貼紙に糊を塗布し、箱を補強のためにテープ留めする。その後、糊を塗布した貼紙上の定位置へテープ留め済みの箱を置く位置合わせ工程を、三つの光センサーで距離を測定して自動で行う。最後に貼紙を箱の内側へ折り込んでラッピングし、検品工程へ移る。

加工機S型全自動貼箱機

新しい製品・サービス:別途導入した機械を活用して開発した「iPhoneの箱のような貼箱」「iBox(アイボックス)」(商標登録申請中)で、シャープな角、高級感のある硬さ、フラットな面、貼紙のエンドが見えない点など、貼箱らしくない高級ケースのような仕上がりとなっている。平成30年10月の東京国際包装展「TOKYO PACK 2018」で初披露された。

事業の効果

  • 小型貼箱ラインは日産約1万2000個を誇る。
  • 受注対応期間 14日→3日

機械導入により小型貼箱製造の全自動化が実現し、生産スピードが格段にアップした。従来14日ほどかかっていた内容の受注を3日以内でこなせるようになり、納期も正確に読めるため大ロットにも挑戦できるようになった。位置ずれや糊汚れがなくなり、不良はほぼゼロになって検品の負担も軽減した。導入から2年間、年末の残業は1日90分程度で、繁忙期も落ち着いて乗り越えられている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    記事では自動貼箱機導入の経緯として、バレンタイン・年末需要の伸長と小型貼箱製造の弱みが示されるが、過去の取組との一貫性は具体的に読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    バレンタイン商戦の拡大に対し、高品質な小型貼箱を短納期で大量に作れる体制が強みとして示され、日産約1万2000個の数字もある。

  • 課題の認識と解決5

    手作業の位置合わせが課題とされ、従来14日程度の納期が3日以内に短縮、不良ほぼゼロ、日産約1万2000個と数字で効果が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    導入後の日産約1万2000個、3日以内納品、平成30年に100万個超の大型受注獲得など、実績ベースの数値が示されている。

  • 事業を進める体制2

    担当部長の関与や年末残業が1日90分程度と書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    バレンタイン需要の拡大を背景に、高級感のある貼箱を短納期で作る顧客ニーズへの対応と、製品の特徴が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    新製品iBoxの拡販や品質進化に触れるが、中長期の遂行方法やスケジュール、課題解決の方法までは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    貼箱はニッチ市場とされ、高級感のある小型貼箱を手がける点は示されるが、高付加価値化の水準は数値で示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    バレンタイン需要の伸長に言及するが、地域経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    導入後の生産スピード向上や納期短縮は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動化による生産工程の変革は読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    地域の特性を活かした事業であることは一宮市の所在地からうかがえるが、地域経済の牽引を示す記述はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新製品の拡販に取り組むほか、顧客の要望が高い新製品開発に意欲的で、今後も新しい時代の新しいモノづくりを切り拓くため知恵を絞り続けるとしている。

  • 目標:平成30年には100万個を超える大型受注を獲得した。

事業者の声

同じ結果なら、なるべく苦労せず良いモノを作れる道を採るべき。令和という新しい時代を迎え、単純に苦労すれば良い結果が生まれるという古い考えを革新したい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。