ものづくり補助金平成28年度製造業滋賀県

世界的に需要が高まるインフルエンザ検査装置用電子基板生産性向上の取り組み

荒木電子工業株式会社

この事例のポイント

  • 異形部品の前準備(部品を整列させて治具に挿入する工程)と実装は人手に頼っており、特に前準備に人手が必要だった。
  • 本補助事業では、前準備加工を自動化するゲンコツ・ロボットを導入し、部品を整列させて内製化した治具に挿入する工程を機械化して人手を減らす取り組みを行った。
  • 電子基板生産の大幅な自動化を通じて、医療機器の迅速な増産に貢献することを目指す取り組みである。

事業者のプロフィール

事業者名荒木電子工業株式会社
所在地滋賀県
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野接合・実装

事業の背景

当社は創業以来、産業機器、光学機器、防災機器、医療機器向けの各種基板の実装と組立を一貫して行い、業界内ではパイオニアと呼べる実績を持つ。電子機器に実装される部品点数は増加の一途をたどり、2010年代半ばから製造業の国内回帰が明確になって、基板の国内生産のニーズが特に高品質と短納期の分野で高まっていた。小型の電子部品はテープで供給され自動挿入機で実装できる一方、大型の異形部品は人手に頼る状況が続いていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能異形部品の前準備(部品を整列させて治具に挿入する工程)と実装は人手に頼っており、特に前準備に人手が必要だった。
  • 生産能力インフルエンザ検査装置向けの電子基板の増産が求められていたが、人手に頼った生産は限界を迎えていた。
  • 品質・精度部品点数の増加と小型化により、100分の1ミリメートルの部品のずれだけではんだ不良になるため、高い精度が求められていた。

やったこと

本補助事業では、前準備加工を自動化するゲンコツ・ロボットを導入し、部品を整列させて内製化した治具に挿入する工程を機械化して人手を減らす取り組みを行った。

ロボットゲンコツ・ロボット

事業の効果

電子基板生産の大幅な自動化を通じて、医療機器の迅速な増産に貢献することを目指す取り組みである。前準備工程を自動化することで、人手に頼っていた異形部品の生産を効率化し、増産に対応できる体制をつくることがねらいとされている。本文の効果の記述は途中で切れており、具体的な成果の数字は確認できない。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の基板実装・組立の実績とコア技術の内製化重視が書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    製造業の国内回帰と高品質・短納期需要の高まりに触れ、業界パイオニアの実績を挙げているが、自社の強み・弱みの具体的な分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    部品点数増加と人手による前準備の限界という課題が具体的に示され、異形部品の前準備を自動化する解決策に結びつけている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    内製化を重視する姿勢はうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療機器向け基板の高品質・短納期需要や、インフルエンザ検査装置向け増産の要請という顧客ニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋2

    前準備加工を自動化する方向性は示されるが、スケジュールや課題解決の方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    異形部品の前準備を人手から自動化する点は同分野で差別化されうるが、高付加価値化・高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    製造業の国内回帰やインフルエンザ検査装置・医療機器の迅速な増産への貢献が示され、国が支援する社会的意義がうかがえる。

  • 費用対効果2

    費用対効果を示す数値や付加価値額の増加見込みは書かれておらず、わずかにうかがえる程度である。

  • イノベーションへの貢献3

    ゲンコツ・ロボットによる自動化は読み取れるが、サプライチェーンへの波及やイノベーションとしての広がりは具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    製造業の国内回帰と基板の国内生産ニーズの高まりに触れ、構造転換との関連がうかがえるが、政策面の位置付けは明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    地域の特性を活かす記述は見当たらず、わずかに地域に関わる要素がうかがえる程度である。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

「部品点数の増加と小型化により、100分の1ミリメートル部品がずれただけでもはんだ不良になってしまいます。当時、インフルエンザ検査装置向けの電子基板増産が求められており、人手に頼った生産は限界を迎えていました。」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。