ものづくり補助金平成28年度製造業島根県

水稲育苗用床土製造における設備導入による低コスト化および生産性の向上・販路開拓

株式会社ナガタ

成果原材料費を37.5%削減

この事例のポイント

  • 4ミリより大きい粒状培土が規格外として処分されており、始めに混合した土の約半分にも及んでいた。
  • 粒の大きい土を細かく破砕できるリバーシブルインパクターを導入し、既存の生産ラインに組み込んだ。
  • 原材料費を37.5%削減。処分していた大粒の原材料を活用できるようになり、原材料費を37.5%削減した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ナガタ
所在地島根県 出雲市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野材料製造プロセス
従業員数15人
資本金3,000万円
設立1974年

事業の背景

株式会社ナガタは1977年に西日本で初めて粒状の水稲用育苗培土の製造を始めた。粒状培土は粉状に比べて透水性や保水性、通気性に優れる。同社は品質を重視し、厳選した素材と3段階のふるいによる選別で4ミリの粒に揃えてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算4ミリより大きい粒状培土が規格外として処分されており、始めに混合した土の約半分にも及んでいた。
  • 生産能力大きい原材料を処分せざるを得ず、原材料費と作業効率の面で負担が大きかった。

やったこと

粒の大きい土を細かく破砕できるリバーシブルインパクターを導入し、既存の生産ラインに組み込んだ。これにより、大きいという理由だけで処分していた原材料を活用できるようになった。新設備導入後は処理量が増えたため、原料土の加水量や殺菌時の温度・時間などを何度も調整し、従来製品と同レベルの品質を確保した。

  • 加工機リバーシブルインパクター

新しい製品・サービス:プランターやポット用の種まき培土、いちご専用培土、セル苗培土の3商品

事業の効果

  • 原材料費を37.5%削減

処分していた大粒の原材料を活用できるようになり、原材料費を37.5%削減した。作業効率も向上した。品質を維持したまま商品販売価格を据え置き、実質的な値下げを実現した。主力商品の作業効率が上がったことで新商品3種の発売や、農薬散布用ドローンの教習施設認定による新たな事業展開も可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決規格外原料の約半分を処分していた課題を認識し、リバーシブルインパクターで破砕して再利用する対策が具体的に書かれている。
  • 4
    費用対効果設備導入により原材料費を37.5%削減し、販売価格を据え置いて実質値下げを実現したと具体的な効果が書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員15人という記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての説明は読み取れない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    1977年から粒状培土を製造してきた経緯があり、培土の品質向上への継続的な取組が読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    徹底した品質管理や規格外の原料を活かす発想から強みはうかがえるが、市場動向との関係や競争優位の根拠は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    規格外原料の約半分を処分していた課題を認識し、リバーシブルインパクターで破砕して再利用する対策が具体的に書かれている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標3

    原材料費37.5%削減という数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性の判断材料は薄い。

  • 事業を進める体制2

    従業員15人という記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての説明は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    品質の高さや据え置き価格による実質値下げなど選ばれる理由は読み取れるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    新設備導入後に加水量や殺菌温度を調整して品質を維持した経緯があり、課題解決の進め方は読み取れるが、スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    粒状培土は西日本で初めての製造とされ、高品質を追求する姿勢はうかがえるが、高価格化や市場水準との比較は示されていない。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用2

    地域のスマート農業普及に貢献しようとしている記述はあるが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果4

    設備導入により原材料費を37.5%削減し、販売価格を据え置いて実質値下げを実現したと具体的な効果が書かれている。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    出雲市の企業として地域のスマート農業普及を支援する取組が書かれているが、地域の特性を活かした付加価値創出の詳細は薄い。

今後の展望

今後は商品PRに力を注ぎ、中国地方周辺から関西、北九州まで販路を拡大していく狙いだ。

事業者の声

粒を揃えることで、培土の通気性、保水性、排水性の最適なバランスを生み出すことができます。規格外の土を混ぜることで品質が落ちることだけは絶対にしたくありませんでした

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。