ものづくり補助金平成26年度製造業群馬県

国内及び海外需要を拡大する新たな「水槽用アクアソイル」の量産体制の構築

有限会社ソルチ

成果試作品の含水量は目標23%±1%の範囲に収まり、平均値は23.56%であった。

この事例のポイント

  • 水槽用アクアソイルの生産体制が急増する需要に対応しきれない。
  • 水槽用アクアソイルの本格的な量産に向け、少量乾燥装置、多段振動篩機、ヒートシール機、制御装置などからなる小型乾燥プラントのライン設計・開発を行った。
  • 試作品の含水量は目標23%±1%の範囲に収まり、平均値は23.56%であった。小型乾燥プラントの導入により、従来の自然乾燥工程から強制乾燥の2次乾燥工程に変わり、生産効率が大幅に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ソルチ
所在地群馬県 渋川市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野製造環境
従業員数6人
資本金2,800万円
設立1994年

事業の背景

当社は赤城山麓に堆積した希少な粘土質の土を独自の方法により加熱粒造し、農業用・園芸用赤土として製造・卸・販売を行っている。既存商品の焼き赤土、焼き黒土、炭入り焼き赤土の3種は順調に販売実績を伸ばし、製造プラントも完成している。新たに水槽用土として販売を始めたアクアソイルは含水率を20%まで下げる必要があり、大型増粒乾燥機で乾燥後に自然乾燥を行うため完成まで3~6カ月を要していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力水槽用アクアソイルの生産体制が急増する需要に対応しきれない。

やったこと

水槽用アクアソイルの本格的な量産に向け、少量乾燥装置、多段振動篩機、ヒートシール機、制御装置などからなる小型乾燥プラントのライン設計・開発を行った。投入量、送り出し量、ファンの風量、温度上昇時間、乾燥機内の保留時間などを検討しラインを調整した。集じん機を通過した熱風を屋外に放出せず乾燥機内に戻す循環システムを配置し、温度ムラや乾燥ムラを回避した。従来の自然乾燥工程から強制乾燥の2次乾燥工程に変更し、試作品を多段振動篩機で4種類の粒径に分類して含水量、硬度、歩留率を検証した。目標は含水量23%±1%、硬度600g以上、歩留り50%以上とした。

加工機小型乾燥プラント
加工機多段振動篩機
加工機ヒートシール機
その他制御装置
加工機少量乾燥装置

新しい製品・サービス:水槽用アクアソイル

事業の効果

  • 試作品の含水量は目標23%±1%の範囲に収まり、平均値は23.56%であった。
  • 試作品合計800kgのうち88.54%が製品として可能と確認でき、目標の50%を大幅に上回った。
  • 1時間あたりの完成量 76kg→696kg

小型乾燥プラントの導入により、従来の自然乾燥工程から強制乾燥の2次乾燥工程に変わり、生産効率が大幅に向上した。含水量と歩留率は目標を達成し、作業環境も改善された。硬度は目標600gに対し237.64gで未達だったが、現在は1,700gから2,000g前後で生産し、趣味の水槽から養殖の水質安定剤としての使用が増えている。事業化から5年後の水槽用アクアソイルの売上規模は205万円を見込み、3年後をめどに海外進出を計画している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の焼き赤土など3製品が順調に販売実績を伸ばし製造プラントも完成しているとあるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    アクアリウム需要増とネットでの評判、国内外からの問い合わせ急増を背景に、希少な赤城山麓の粘土という自社資源の強みが示されている。

  • 課題の認識と解決4

    現状の生産体制では供給しきれないという課題に対し、1時間で681~711kgの生産見込みや生産効率の大幅アップという具体的解決策が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    歩留率88.54%、含水量平均23.56%など試作の数値があり、事業化5年後の売上規模205万円が目標として示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員6人の企業であることは読み取れるが、補助事業を遂行する体制や人材の記述は公開事例にはほぼ見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    寿命2年の観賞用エビが脱皮・産卵したことで評判になり、含水率や硬度の特徴から水中での硬さが強みとして整理されている。

  • 事業化までの道筋4

    自然乾燥から強制乾燥の2次乾燥工程への変更、3年後をめどにした海外進出など段階的な遂行方法と時期が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    水槽用アクアソイルは新たな製品として販売を開始したとあるが、同分野での普及度や高価格化の程度は明確に書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    海外輸出や既存取引先2社からの取引量増の依頼があり、地域の希少な粘土を活用する点はうかがえるが、雇用創出などの波及効果は具体的でない。

  • 費用対効果3

    従来6カ月の自然乾燥後の製造5時間で76kgから1時間で681~711kgへの生産効率向上が示されるが、補助金投入額との比較は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    集じん機の熱風を乾燥機内に戻す循環システムなどの工夫はあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    赤城山麓の希少な粘土を活かした製品で、渋川市の事業者として海外展開を計画しているが、地域経済の牽引までは書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存取引先2社の海外輸出向け増産に新方式で対応し、3年後をめどに自社で海外進出を仕掛ける計画。事業化から5年後の水槽用アクアソイルの売上規模を205万円とする。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。