ものづくり補助金平成28年度製造業島根県

商談機能強化のための試作プロセスの効率化、自社製品強化のための小ロット対応の内製化

企業組合廣和包装

成果作業時間 100%→10%

この事例のポイント

  • 試作サンプルを手作業で作らざるを得ず、手間がかかっていた。
  • パソコンでデザインした展開図をそのまま切り抜ける小型フラットベッドカッティングプロッタを導入した。
  • 作業時間 100%→10%。カッティングプロッタの導入により、試作や小ロット製品を社内で完全に内製化できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名企業組合廣和包装
所在地島根県 松江市
業種パルプ・紙・紙加工品製造業
技術分野デザイン
設立1969年

事業の背景

企業組合鷹和包装は昭和44年に設立された紙加工品製造業者で、約半世紀にわたり商品の特徴を生かすデザインと機能性を重視した包装材を提案・作成してきた。段ボール材や菓子箱のほか、古文書用の中性紙組立保存箱など他社の扱いが少ないユニークな包装材も手がけ、顧客の細やかなニーズに応えてきた。一方で、包装業界は小ロット多品種の時代へと向かっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能試作サンプルを手作業で作らざるを得ず、手間がかかっていた。
  • コスト・採算小ロットの製品は木型の作成に費用がかかり、コストや時間がかかりすぎていた。

やったこと

パソコンでデザインした展開図をそのまま切り抜ける小型フラットベッドカッティングプロッタを導入した。木型を作らずに包装材を切り出せるようになり、3種類のカッターを素材の厚みに応じて使い分け、圧力も500〜1500グラムの範囲で変えて素材に合わせた罫線(折り筋)入れができる。1ケースから作成でき、試作や小ロット製品を社内で完全に内製化した。導入により従来の手作業に比べ作業時間は最大10分の1に短縮され、切断と罫線入れの正確さも向上した。この設備を使い、八角形の箱を二重にして部品を固定する還送箱を製作し、わずか5箱の注文から請け負うことができた。

  • 加工機小型フラットベッドカッティングプロッタ CFL-605RT
  • ソフトMimaki ArtiosCAD DS

新しい製品・サービス:製造直後の熱を帯びた部品を安定して運べる、八角形を二重にした部品用の還送箱

事業の効果

  • 作業時間 100%→10%

カッティングプロッタの導入により、試作や小ロット製品を社内で完全に内製化できるようになった。作業時間は従来の手作業に比べ最大10分の1に短縮され、正確な切断と罫線入れも可能になった。製造コストが削減されたことで顧客の満足度を高められるようになり、小ロットからの受注や新たな立体形状の商品開発にもつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決試作の手作業とコスト・時間の課題を挙げ、カッティングプロッタ導入で作業時間が最大10分の1に短縮したと数字で示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け楽譜整理ケースや八角形の部品還送箱など製品価値と顧客ニーズへの対応、1ケースから作成できる点が具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋提案力強化や立体形状の商品開発を展開すると述べるのみで、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    約半世紀の包装事業と古文書保存箱・楽譜ケースなど顧客ニーズ対応の歴史が書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客ニーズへの細やかな対応や小ロット多品種の時代という外部環境の記述はあるが、自社の強み・弱みを踏まえた競争優位の説明は具体的でない。

  • 課題の認識と解決4

    試作の手作業とコスト・時間の課題を挙げ、カッティングプロッタ導入で作業時間が最大10分の1に短縮したと数字で示されている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    作業時間最大10分の1短縮は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制ー

    公開情報では判断できません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    楽譜整理ケースや八角形の部品還送箱など製品価値と顧客ニーズへの対応、1ケースから作成できる点が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    提案力強化や立体形状の商品開発を展開すると述べるのみで、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    木型を使わず小ロットを切り抜く手法は包装業界で一般的とは言えず独自性がうかがえるが、高付加価値化・高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    県立図書館や寺・大学・博物館からの依頼に触れる程度で、地域経済波及や雇用創出の具体的な効果は書かれていない。

  • 費用対効果3

    製造コスト削減と作業時間短縮が示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    パソコンのソフトと連携した切り抜きでデジタル活用はうかがえるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    島根県松江市の企業であることは示されるが、地域特性を活かした雇用・経済成長への牽引は具体的に書かれていない。

今後の展望

小ロット多品種の時代に対応し、ディスプレイにも使える立体形状の商品開発など提案力をさらに高めていく方針。

事業者の声

製造コストが削減されたことで、お客様の満足度を高められるのが何より嬉しいですね

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。