ものづくり補助金平成28年度医療、福祉島根県

歯科用CT導入による根管治療の高精密化とインプラント治療時短化の実現

成果CT検査の受診から撮影までの期間 2ヶ月→0.5ヶ月

この事例のポイント

  • 従来のデジタルパノラマレントゲンによる二次元画像診断では、インプラント治療や難治性の根管治療で精度に課題があった。
  • 2017年に歯科分野に特化したCT機器を導入し、最大で肉眼の20倍拡大して見られるマイクロスコープと連携させて高精度な歯科治療システムを構築した。
  • CT検査の受診から撮影までの期間 2ヶ月→0.5ヶ月。歯科用CTの導入により、CT検査の受診から撮影までの期間が大幅に短縮され、患者の負担が軽減された。

事業者のプロフィール

所在地島根県 出雲市
業種医療業
技術分野測定計測
従業員数4人
設立1985年

事業の背景

出雲市で約35年にわたり地域住民の歯の健康を支えてきた歯科医院である。1992年から訪問診療を開始し、2000年からは審美歯科に力を入れ、かみ合わせや矯正、オールセラミックスなどの総合的治療を提供している。特に人工歯根による審美インプラント治療を強みとしている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度従来のデジタルパノラマレントゲンによる二次元画像診断では、インプラント治療や難治性の根管治療で精度に課題があった。
  • 納期・工程骨の状態を詳しく調べるCT検査は総合病院の歯科口腔外科に依頼するしか方法がなく、日程調整が必要な上、病院ではCT機器を全科が使うため長期の待ち時間が生じていた。
  • 納期・工程CT検査を受診するのに最低2ヶ月はかかっており、患者の負担が大きかった。

やったこと

2017年に歯科分野に特化したCT機器を導入し、最大で肉眼の20倍拡大して見られるマイクロスコープと連携させて高精度な歯科治療システムを構築した。歯科用CTは歯と顎骨だけを撮影するため撮影時間が短く、被ばく量も大幅に抑えられる。インプラント治療では、CT画像と型取りした模型をソフトウェアで重ね、新しい歯冠を高精度に配列して歯冠補綴物をシミュレーションした。設計データを3Dプリンターで出力してプラスティック製のサージカルテンプレートを作成し、患者の口の中に固定して既に開いている穴に沿って作業することで、歯肉を切らずにインプラント手術を仕上げられるようにした。

  • 検査測定オーソフォスSL3Dプラス一式PSビピックス2

事業の効果

  • CT検査の受診から撮影までの期間 2ヶ月→0.5ヶ月

歯科用CTの導入により、CT検査の受診から撮影までの期間が大幅に短縮され、患者の負担が軽減された。撮影時の被ばく量も大幅に抑えられた。インプラント治療では、サージカルテンプレートにより設計通りに正確に穴を開けられるようになり、歯肉を切らずに手術を仕上げられるため、治療期間の短縮と精度向上の両面で患者の満足度が向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.6 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    顧客とニーズの裏付け審美インプラントの強みや患者の負担軽減、治療期間短縮と精度向上による満足度向上が具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    強み・弱みを踏まえた優位性地域に受け皿がなかった審美歯科に力を入れたとあり、わずかに差別化がうかがえるが、競争優位の根拠は具体的に書かれていない。
経営戦略との整合性2.7
  • これまでの取組との一貫性3

    1992年からの訪問診療や2000年からの審美歯科への注力など、過去の取組の流れは読み取れるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    地域に受け皿がなかった審美歯科に力を入れたとあり、わずかに差別化がうかがえるが、競争優位の根拠は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    従来の2次元画像診断では精度や期間に課題があったと現状課題を示し、歯科用CT導入で解決した経緯が書かれている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    撮影が2か月から2週間以内になったなど期間短縮は書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    院長が技術を磨く意気込みを語るとあるが、従業員4人の体制や事務処理能力については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    審美インプラントの強みや患者の負担軽減、治療期間短縮と精度向上による満足度向上が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後はフルデジタル化に対応する技術を磨くとの方針はあるが、スケジュールや課題の解決方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    歯科用CTの導入でインプラント治療の精度が上がったとあるが、普及度や高価格化の水準までは書かれていない。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    地域住民の歯の健康を約35年サポートしてきたとあるが、雇用創出や経済波及などの公的な意義は書かれていない。

  • 費用対効果3

    撮影時間が短く被ばく量も大幅に抑えられ、CT検査までの期間も2か月から2週間以内に短縮されたと書かれているが、投入額との比較はない。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dプリンターで作成したサージカルテンプレートを使う手法が紹介されているが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    出雲市内で約35年地域の歯の健康を支えてきたとあり、地域での役割がうかがえるが、経済成長への言及はない。

事業者の声

今後歯科治療はよりフルデジタルになっていきます。それに対応できる技術をより磨き、難しい治療を高精度に行える歯科医として精進したい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。