ものづくり補助金平成28年度医療、福祉愛知県

ICTを最大限に活用し、働きやすさや住みやすさを追求した安心有料老人ホームの事業展開

株式会社フレーバー

この事例のポイント

  • 介護施設では、コールが鳴るたびに必ず駆けつける必要があり、職員の作業負担が大きかった。
  • ナースコール、居室見守り、スタッフ間の情報共有を一体的に運用できる見守りICTシステムを導入した。
  • ワークフローを「コールが鳴る→駆けつける」から「入居者の行動を確認する→駆けつける」へ変えたことで、状況を素早く把握して的確に対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社フレーバー
所在地愛知県 知多郡阿久比町
業種社会保険・社会福祉・介護事業
従業員数35人
資本金800万円
設立2012年

事業の背景

当社は愛知県知多郡阿久比町で「小規模デイサービスほたる阿久比」を運営している。定員10名で開始したが、介護保険制度の変更に対応するため平成28年度から定員19名に増やした。有料老人ホーム向けの「お泊りデイ」用の部屋を併設し、親族が安心して預けられる地元密着の経営を行っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能介護施設では、コールが鳴るたびに必ず駆けつける必要があり、職員の作業負担が大きかった。
  • 人手・技能夜間の定期巡回では緊急時の対応が遅れるおそれがあり、巡回頻度を増やすと職員の負担と入居者の安眠妨害になっていた。
  • 生産能力2人以上の職員が重複して現場に向かう非効率な体制があった。

やったこと

ナースコール、居室見守り、スタッフ間の情報共有を一体的に運用できる見守りICTシステムを導入した。入居者からのコールがあると、職員が持つモバイル端末に連絡が入り、職員は室内の映像を確認して、必要な場合のみ現場へ向かう仕組みに変更した。施設内に設置したカメラの映像機能により、介助を必要としない入居者へは映像確認のみで対応できるようになった。

ソフト見守りICTシステム

事業の効果

ワークフローを「コールが鳴る→駆けつける」から「入居者の行動を確認する→駆けつける」へ変えたことで、状況を素早く把握して的確に対応できるようになった。職員の作業時間が減り、サポートが必要な入居者に時間を使えるようになってサービスが充実した。顧客満足度が高まり、継続利用する入居者が増えて満床が続いている。職場への不満による離職も抑えられ、雇用の受け皿となる新施設の開設準備を進めている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例では過去の取組として小規模デイから定員増、有料老人ホームの運営に触れるが、経営戦略上の位置付けは詳しく書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    地域での知名度獲得や満床状態、地区の高齢化に触れているが、強みや競争優位の根拠は具体的な数字で示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    コール対応の遅れ、巡回の負担、非効率な重複出動という課題を明示し、見守りICTで解決した流れが具体的に書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    業務効率化や離職抑制は書かれるが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されておらず、実現可能性を判断できない。

  • 事業を進める体制3

    職員配置の見直しや新施設開設の具体的準備に触れるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安心・安全な見守りや親族が預けられる体制など顧客への価値は読めるが、ターゲットやニーズの裏付けの数字は示されていない。

  • 事業化までの道筋2

    新施設の準備に取り組むとあるが、スケジュールや中長期の課題検証、解決方法の具体的記述は見当たらない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    高齢者介護の見守りICT活用を述べるが、同分野での普及度や高水準の高付加価値化を示す記述は薄い。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    地区の高齢化と今後の介護施設需要に触れ、雇用の受け皿になる新施設にも言及しており、社会的必要性がうかがえる。

  • 費用対効果3

    職員の作業時間削減や非効率体制の解消は書かれるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    ナースコールと居室見守りをICTで一体運用し、スタッフ間で情報共有する点は示されるが、地域やサプライチェーンへの波及は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    地元密着で地域に根付く介護施設を目指し、雇用の受け皿となる新施設を準備する点が読み取れるが、地域経済への効果の数値はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

当地区では高齢化が進み、今後より多くの介護施設が必要になると見られている。地域に根付いたオンリーワンの介護施設を目指し、新施設の開設を進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。