ものづくり補助金平成28年度製造業島根県

アパレル国内回帰に向けたデジタル技術導入による量産体制構築

株式会社松井島根ファクトリー

成果裁断工程の生産能力が50パーセント程度アップした。

この事例のポイント

  • 裁断工程がボトルネックとなり、生産能力が不足していた。
  • 自動裁断機・自動延反機を導入し、生産ラインと結んで本格稼働させた。
  • 裁断工程の生産能力が50パーセント程度アップした。自動裁断機と自動延反機の導入により、ボトルネックだった裁断工程の生産能力が大きく上がり、受注量に応じた増産体制が整った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社松井島根ファクトリー
所在地島根県 出雲市
業種繊維工業
技術分野材料製造プロセス
従業員数90人
資本金9,500万円
設立2008年

事業の背景

株式会社松井島根ファクトリーは、国内有数の大手アパレルメーカーのプロダクションパートナーとして、有名ブランドのジャケットやコートを一貫製造している。生産能力は1日ジャケットで250〜300着、コートで150着である。国内のアパレル生産比率は1990年代から低下し、2017年には金額ベースで2.4パーセントまで落ち込んだ。多くの国内メーカーが生産を海外に移転したためである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力裁断工程がボトルネックとなり、生産能力が不足していた。
  • コスト・採算国内生産比率が低下し、単価の高い少量多品種生産に十分注力できなかった。

やったこと

自動裁断機・自動延反機を導入し、生産ラインと結んで本格稼働させた。設置後、調整やテストを繰り返し、2019年4月から生産ラインと結んで本格稼働した。裁断工程の生産能力が50パーセント程度アップし、受注量に対応できる増産体制が整った。裁断から延反までを自動で行うため、精度と効率が大幅に向上した。

事業の効果

  • 裁断工程の生産能力が50パーセント程度アップした。
  • 1日あたりの対応品番数 5品番→10品番

自動裁断機と自動延反機の導入により、ボトルネックだった裁断工程の生産能力が大きく上がり、受注量に応じた増産体制が整った。裁断と延反が自動化されたことで精度と効率が大幅に向上し、作業員に余力が生まれた。その余力を活かして単価の高い少量多品種生産に注力でき、1日の対応品番数は5品番から10品番程度に増えた。

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.3 / 5

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性品質へのこだわりとメーカー要望への柔軟対応で信頼を築いたことを強みとし、少量多品種対応で新たな販路を開拓する点が優位性として書かれている。
  • 4
    課題の認識と解決国内生産率が2017年に2.4%まで落ち込んだ課題を示し、ボトルネック工程の生産能力を50%向上させ、1日5品番から10品番対応へ高付加価値化を図っている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け2019年2月にブレザー型の付加価値の高い学生服を受注した実績があり、少量多品種対応のニーズを掴んでいる点が裏付けになる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    成長分野への進出国内回帰の方向性は示されているが、成長分野への進出や日本経済の構造転換への言及は薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    地元に根ざす方針のもと出雲市に進出し、大手メーカーのパートナーとして一貫製造を続けてきた経緯があり、一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    品質へのこだわりとメーカー要望への柔軟対応で信頼を築いたことを強みとし、少量多品種対応で新たな販路を開拓する点が優位性として書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    国内生産率が2017年に2.4%まで落ち込んだ課題を示し、ボトルネック工程の生産能力を50%向上させ、1日5品番から10品番対応へ高付加価値化を図っている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    ボトルネック工程の生産能力50%向上と品番数の倍増という目標を示しており、設備導入による実現の見込みが記述されている。

  • 事業を進める体制3

    既存の製造体制と従業員の大半が地元採用者であることに触れ、設備導入後の生産ライン稼働まで段階的に進めた経緯がある。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    2019年2月にブレザー型の付加価値の高い学生服を受注した実績があり、少量多品種対応のニーズを掴んでいる点が裏付けになる。

  • 事業化までの道筋3

    設備の据付け、調整、テストを繰り返し、2019年4月から生産ラインと結んで本格稼働した経緯が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    ブランド品のジャケットやコートを主に製造し、少量多品種で付加価値の高い学生服を手掛けている点で高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性3.3
  • 波及効果・雇用4

    国内生産率が2.4%まで落ち込んだ中で国内回帰を進め、地元雇用の大半を占める従業員の雇用を支えており、国内生産基盤の維持に意義がある。

  • 費用対効果3

    生産能力50%向上と品番数の倍増により、部隊に余力が生まれ単価の高い少量多品種生産に注力できる点が費用対効果として読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    自動裁断機と自動延反機を導入し生産ラインと連動させて工程を自動化しており、製造現場の効率化に貢献する。今後の3D-CAD導入も示されている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出2

    国内回帰の方向性は示されているが、成長分野への進出や日本経済の構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及4

    島根県出雲市の地元に根ざし、従業員の大半が地元採用者で地域の雇用を生み、売上270百万円の事業を地域で展開している。

今後の展望

ブレザー型の付加価値の高い学生服を受注した。今後も少量多品種生産への対応力を活かしてニーズをすくい上げ、3D-CADを導入してメーカーとのパートナーシップを強めていく考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。