ものづくり補助金平成28年度製造業岡山県

高品質な歯車製造の生産能力増強、及び生産プロセスの構築

株式会社エース

成果旋盤の加工時間 90秒→50秒

この事例のポイント

  • 最初の工程となる旋盤の加工時間が長く、後ろの機械に余力があっても生産量を増やせない状況だった。
  • 2016年度のものづくり補助金で、2個のワークを同時に自動加工できる自動盤を導入した。
  • 旋盤の加工時間 90秒→50秒。自動盤の導入で旋盤の加工時間がほぼ半減し、工程のボトルネックが解消された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エース
所在地岡山県 倉敷市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数19人
資本金1,000万円
設立1963年

事業の背景

1963年に創業し、アパレル機器のベルトカッターを生産・販売してきた。約30年前からアパレル業界が生産拠点を人件費の安い中国などへ移し、ベルトカッターも中国製の類似製品が出るなど厳しい状況になった。1997年に社長を引き継いだ森澤英樹社長は、ベルトカッター用に保有していた工作機械を使って他社から金属加工の受託を始めた。現在は駆動系部品を含む金属加工が売上の7割を占める主力事業に育っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力最初の工程となる旋盤の加工時間が長く、後ろの機械に余力があっても生産量を増やせない状況だった。
  • 品質・精度旋盤を長時間加工すると機械の温度が上がって精度に誤差が生じ、1時間か2時間ごとに休止して補正する必要があった。

やったこと

2016年度のものづくり補助金で、2個のワークを同時に自動加工できる自動盤を導入した。直径30ミリメートル以下の小型部品の加工に特化した旋盤で、小型部品専用とした。旋盤の加工時間は1個あたり90秒から50秒へとほぼ半減し、工程のボトルネックを解消した。加工精度も小型部品に特化したことで同時に向上し、医療装置向け部品の全量検査にも対応できるようになった。自動盤の代替機は工場に残しているため、納期の近い受注にも柔軟に対応できるようになった。

  • 加工機自動盤2個のワークを同時に加工できる小型部品用の旋盤

事業の効果

  • 旋盤の加工時間 90秒→50秒

自動盤の導入で旋盤の加工時間がほぼ半減し、工程のボトルネックが解消された。これにより他工程に余力があるときは受注に対応できるようになり、受注に柔軟に応えられる体制になった。小型部品に特化したことで加工精度も上がり、医療装置向け部品などの厳しい品質基準に対応しやすくなった。残業時間や休日出勤が減り、作業者の負担も軽減された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性ベルトカッター生産の金属加工技術を生かし受託を開始、駆動系部品が売上の7割の主力に育った経緯が一貫している。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性全国の商社ネットワーク経由で受注が増え、1個からの対応という小ロット対応力を強みとして明示している。
  • 4
    課題の認識と解決旋盤がボトルネックで受注に対応できない課題を認識し、加工時間を90秒から50秒へ約半減させ解消した。

伸びしろがあった観点

  • 2
    費用対効果加工時間の半減や残業削減は示されるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は記載がない。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    ベルトカッター生産の金属加工技術を生かし受託を開始、駆動系部品が売上の7割の主力に育った経緯が一貫している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    全国の商社ネットワーク経由で受注が増え、1個からの対応という小ロット対応力を強みとして明示している。

  • 課題の認識と解決4

    旋盤がボトルネックで受注に対応できない課題を認識し、加工時間を90秒から50秒へ約半減させ解消した。

事業の実現可能性3.4
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加工時間の短縮は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は事例中に記載がない。

  • 事業を進める体制4

    既存の工場体制や若手社員が操作する運用、残業削減の実績があり、遂行体制が具体的に示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療検査装置や半導体製造装置など分野を明示し、医療向けは全量検査する厳しい品質基準に応える点が選ばれる理由になっている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の工程改善と柔軟な受注対応を実施済みで、今後の方針も示されるが、スケジュールの記載は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    小型駆動系部品の高精度加工に特化し、医療・半導体向けなど高水準の品質要求に応える分野で事業を展開している。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用3

    若手の雇用を維持し働きやすい環境を作る点は読み取れるが、経済波及効果の記述は限定的である。

  • 費用対効果2

    加工時間の半減や残業削減は示されるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は記載がない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動盤導入による効率化は示されるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明確に書かれていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    岡山県の地場の金属加工会社として、全国の顧客に部品を供給し若手雇用を生み出している点が地域の事業として読み取れる。

今後の展望

働きやすい環境づくりにもつなげ、さらなる発展を目指す方針。

事業者の声

1個、2個のオーダーにも対応する

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。