ものづくり補助金平成28年度製造業広島県

3次元測定機導入による生産リードタイム短縮と原価低減の実現

有限会社井上鉄工所

成果段取り時間の削減率:66.5%短縮(目標)

この事例のポイント

  • 歯車の検査に30年以上前に導入した手動の測定機を使っており、老朽化で精度が正しいか不明だった。
  • 焼き入れ後の製品を3次元測定機で研削部位を測定した。
  • 段取り時間の削減率:66.5%短縮(目標)。検査工程が短時間で実現でき、原価が大幅に削減された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社井上鉄工所
所在地広島県 福山市
業種金属製品製造業
技術分野機械制御,情報処理,測定計測
従業員数14人
資本金600万円
設立1957年

事業の背景

弊社は歯車製作及び各種機械加工を手がけ、個人創業から62年になる。軸やシャフト形状の加工を得意とし、歯車の設計から素材選定、加工方法、熱処理までの経験とノウハウを持つ。歯車加工は設備が高額で専門知識を要し、新規参入者が少ない限られた市場だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度歯車の検査に30年以上前に導入した手動の測定機を使っており、老朽化で精度が正しいか不明だった。
  • 人手・技能製品ごとに段取り部品やセットが必要で、作業者の経験に依存していた。
  • コスト・採算ノギスやマイクロで測れない箇所は専用治具を作るか外注しており、納期面とコスト面で課題があった。
  • 品質・精度顧客から測定方式を合わせること、データ化して管理することを求められていた。

やったこと

焼き入れ後の製品を3次元測定機で研削部位を測定した。歯車の歪み量をデータベース化し、研削量の見直しを行った。必要に応じて製品形状の設計変更VA・VE提案を顧客に行うこととした。元の3DCADと3次元測定機の測定データを照合・比較でき、VA・VE提案を定量的・視覚的に示せるようにした。研削量を低減して外注費削減を図った。

検査測定3次元測定機

事業の効果

  • 段取り時間の削減率:66.5%短縮(目標)
  • 測定時間の削減率:74.7%短縮(目標)
  • 治具費:30,000円以内(目標)
  • 研削工程外注費の削減率:42%短縮(目標)
  • リバースエンジニアリングの削減率:71%短縮(目標)

検査工程が短時間で実現でき、原価が大幅に削減された。省人化が大幅に図れ、別工程の業務が可能になり生産性の拡大も見込めた。測定データのデータベース化により研削量の最適化が図れ、研削の外注費が削減できた。測定データを活用してリバースエンジニアリングも達成でき、生産リードタイム短縮と原価低減が実現した。改善活動で士気が向上し、生産性向上以外に“強い会社”として進化できた。

今後の展望

歯車加工は多くの工程があり、生産体制を見直すことでボトルネック工程を見つけて改善できる。新たな技術も獲得できたため、歯車業界と地域製造業に向けて革新的なモデル企業を目指したい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。