ものづくり補助金平成28年度医療、福祉山口県

製造プロセス見直しによる、職場環境改善及び業績向上。家庭を持つ女性にも働きやすい環境の構築

株式会社マルチカラー

成果製作時間 10時間→8時間

この事例のポイント

  • 歯科技工士の確保が大きな課題で、長時間労働が技工士のモチベーションを下げ離職につながっていた。
  • CAD・CAMシステム、自動研磨機などの最新システムを導入した。
  • 製作時間 10時間→8時間。CAD・CAMシステムと自動研磨機の導入で歯科技工物のデジタル製作が可能になり、作業効率が上がって製作時間が約10時間…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マルチカラー
所在地山口県 下関市
業種医療業
技術分野精密加工,製造環境,表面処理
従業員数3人
資本金200万円
設立1981年

事業の背景

当社は開業以来、優れた技術を持つ歯科技工士を育成し、ハンドメイドで患者一人一人に合わせたさまざまな歯科技工物を提供し、地域の歯と口の健康を支えてきた。従業員は3人である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能歯科技工士の確保が大きな課題で、長時間労働が技工士のモチベーションを下げ離職につながっていた。
  • 生産能力売り上げを上げるには長時間労働に頼る必要があり、対応できず断っていた技工物の受注機会を失っていた。

やったこと

CAD・CAMシステム、自動研磨機などの最新システムを導入した。歯型をスキャニングして立体画像化し、抽出したデータを使って切削・加工する。PC上の操作だけで製作できるため、熟練の技術習得が不要になった。自動研磨機により粉塵による健康被害を軽減した。

検査測定デンケンハイデンタルCAD/CAMシステムFUEEDOM HD 3Dデンタルスキャナーセット
加工機ワンダーフィニッシュMF-01A
ソフト松風S-WAVECAD/CAMシステム
加工機山本貴金属地金㈱KZRシンファー
加工機DEKEMAオストロマット654

事業の効果

  • 製作時間 10時間→8時間

CAD・CAMシステムと自動研磨機の導入で歯科技工物のデジタル製作が可能になり、作業効率が上がって製作時間が約10時間から8時間程度に短縮し、生産効率が向上した。短時間勤務を希望する女性技工士の雇用が進み、技工士不足の解消が見込まれる。粉塵による健康被害も減り、若手の離職者を減らせると考えている。高精度の製品を現状より低コストで作れるようになり、これまで断っていた受注にも対応して売上増加を見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    ハンドメイド製作を続けてきた経緯と、CAD・CAM導入を急務と位置付けた流れは読めるが、中長期の戦略としての位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    技工士確保の困難や、新システムで受注できなかった技工物に対応できる点は書かれているが、市場動向との比較や競争優位の根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    長時間労働による離職という課題を明確にし、製作時間が約10時間から8時間程度に短縮されたという成果と結びつけて書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    製作時間の短縮は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は明記されておらず、実現可能性の数値的根拠は薄い。

  • 事業を進める体制2

    事業を行う体制や人材の詳細は、技工士の不足とPC操作で熟練技術が不要になる点以外は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ターゲットは地域の患者で、低コスト・高精度・受注増の効果は書かれているが、顧客ニーズの裏付けは具体的でない。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の効果は記述されているが、中長期の検証や導入スケジュールの詳細はうかがえない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    歯科技工物のデジタル製作は一部で普及しつつあるが、普及度や高付加価値化の水準について事例には記載がない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    女性や短時間勤務の技工士の雇用促進、歯科技工士不足の解消への期待がうかがえるが、経済波及効果の記載は少ない。

  • 費用対効果3

    製作時間の短縮や低コスト化は読み取れるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    CAD・CAMによるデジタル製作を導入したことは書かれているが、地域やサプライチェーン全体への貢献は具体的に語られていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    地域の歯と口の健康を支えてきたこと、短時間勤務の女性技工士の雇用促進が書かれており、地域性はうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

最新システムの導入により生産と業務の効率化を図り、更なる受注を目指す。今まで受注機会を損失していた部分に対応でき、大幅な売上増加が見込めると確信している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。