ものづくり補助金平成28年度製造業長崎県

船舶用大口径プレハブ配管加工への特化・効率化による売上増

株式会社中野エンジニアリング

この事例のポイント

  • 大口径配管の加工は外注への依存度が高く、コスト・品質・納期の管理に問題があり、受注拡大への事業展開が遅れる原因となっていた。
  • NCパイプ切断装置と二次元ポジショナーを導入した。
  • 導入後は切断作業の時間が短縮され、データを使った量産体制が確立した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社中野エンジニアリング
所在地長崎県 佐世保市
業種金属製品製造業
技術分野接合・実装
設立1996年

事業の背景

平成8年に株式会社西日本工業の新規事業部門と管理業務部門を独立させて創業した。建物や設備の配管を設計・製作し、現地据え付けまで行っている。県内では珍しい特殊加工(フレア加工工法)機を持ち、短工期での現地施工を可能にするなど独自性が強みである。令和5年4月に三代目の女性社長が就任し、若手社員の教育にも力を注いでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算大口径配管の加工は外注への依存度が高く、コスト・品質・納期の管理に問題があり、受注拡大への事業展開が遅れる原因となっていた。
  • 生産能力切断可能な管以外のパイプは手作業で切断しており、型紙準備や罫書きなどの事前工数がかかり、時間を要していた。

やったこと

NCパイプ切断装置と二次元ポジショナーを導入した。NCパイプ切断装置は、手作業で必要だった型紙準備や罫書きなどの事前工数をなくし、数値を入力するだけで切断できるようにした。切断データを活用することで量産体制を確立した。二次元ポジショナーは、組み付け後の溶接を支えて溶接精度を高め、溶接工数を削減できるようにした。

  • 加工機NCパイプ切断装置二次元ポジショナー

事業の効果

導入後は切断作業の時間が短縮され、データを使った量産体制が確立した。二次元ポジショナーにより溶接精度が向上し、溶接の工数も削減できた。これまで外注していた大口径のプレハブ配管を自社で製造できるようになり、コストを抑えられるようになった。新設備により新たな受注も獲得でき、大きな成果となった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性県内では珍しい特殊加工機を持つ独自性を武器にし、導入後は自社で製造できる体制と新規受注獲得につなげており、強みを活かす内容。
  • 4
    課題の認識と解決外注依存でコスト・品質・納期に問題があった課題を明確に認識し、切断・溶接の自動化で工数削減と精度向上を図る実効性の高い計画。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの具体的な目標値の記載がなく、実現可能性を示す数値が薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    外注依存だった大口径配管加工を自社化する課題を、既存のプレハブ配管事業の延長で解決しており、事業との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内では珍しい特殊加工機を持つ独自性を武器にし、導入後は自社で製造できる体制と新規受注獲得につなげており、強みを活かす内容。

  • 課題の認識と解決4

    外注依存でコスト・品質・納期に問題があった課題を明確に認識し、切断・溶接の自動化で工数削減と精度向上を図る実効性の高い計画。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの具体的な目標値の記載がなく、実現可能性を示す数値が薄い。

  • 事業を進める体制3

    従業員数14名の体制で、若手教育や女性社長の就任など実施体制に触れており、遂行の基盤はある程度読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大口径のプレハブ配管を自社製造できる点と受注拡大のニーズが示されており、製品の価値と選ばれる理由はある程度整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の遂行スケジュールや中長期の課題検証、解決方法の具体的な記述は見当たらず、薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    大口径配管の加工を自社で行えるようにする独自の設備で、同分野での差別化を図る点が読み取れる。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    若者の雇用につなげたいという方向性に触れているが、経済波及効果や雇用創出の具体的な数字・根拠は薄い。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    NCバイブ切断装置や二次元ポジショナーを導入したが、デジタル活用による地域・サプライチェーンへの貢献は限定的にしか読み取れない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    県内で珍しい特殊加工の独自性を持ち、若者の雇用につなげる方向性が示されており、地域の雇用面での意義は読み取れる。

今後の展望

今後は独自の設備を活用して、当社にしかできない製品づくりを進めていく方針である。女性の視点を活かし、若者の雇用につなげていきたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。