ものづくり補助金平成28年度製造業熊本県

最新モデルのマシニングセンタ導入による攻めの経営への転換

有限会社黒田工業

この事例のポイント

  • 守りの経営が続き、売上が少しずつ減少していた。
  • 最新式のOKK製マシニングセンターVM76Rを導入し、既存2台の併用をやめて1台で荒加工から仕上げ加工まで完了できるようにした。
  • 1台で荒加工から仕上げ加工まで完了できるようになり、リードタイムが約40%短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社黒田工業
所在地熊本県 熊本県宇土市
業種はん用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数10人
資本金300万円
設立1989年

事業の背景

当社は1972年に先代社長が創業し、大阪製鐵西日本熊本工場の100%下請けとして事業を始めた。先代が亡くなって14年が過ぎ、その後は守りの経営が続いて売上も少しずつ減っていた。この3、4年で社員の若返りが進み、攻めの経営への転換を決めた。現在も大阪製鐵西日本熊本工場の売上比率は7、8割を占めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信守りの経営が続き、売上が少しずつ減少していた。
  • 納期・工程古いマシニングセンター2台を併用しており、加工工程が多くリードタイムが長かった。
  • 販路・情報発信既存ユーザーへの販売を強化し、新規開拓によって受注を増やす必要があった。

やったこと

最新式のOKK製マシニングセンターVM76Rを導入し、既存2台の併用をやめて1台で荒加工から仕上げ加工まで完了できるようにした。高圧で切削液を噴射する独自機能により、大径深穴加工の時間短縮と刃物交換頻度の低減を図った。高トルクと高剛性を備え、ステンレスなど難削材の加工に対応できる構成とした。導入後は既存ユーザーへの販売強化と新規開拓を進め、受注増を目指した。

加工機OKK製 マシニングセンターVM76R

事業の効果

1台で荒加工から仕上げ加工まで完了できるようになり、リードタイムが約40%短縮された。高圧スピンドルスルークーラント機能により、大径深穴加工では約20%の時間短縮が実現し、刃物の交換頻度も下がった。加工面の粗度と完成品の精度も向上した。時代が求めるスピードとコスト対応に応えられる体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例は守りの経営から攻めの経営へ転換するため最新マシニングセンターを導入したと述べ、経緯は示されている。ただし過去取組との一貫性は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大阪製鐵西日本熊本工場の売上比率が7、8割とあり、顧客依存の状況と地元企業への新規開拓方針が示される。強み・弱みの分析は限定的。

  • 課題の認識と解決4

    1台で荒加工から仕上げまで完了しリードタイムを約40%短縮、大径深穴加工で約20%の時間短縮と数字で課題解決効果が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    リードタイム約40%短縮や約20%の時間短縮は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社員の若返りが進んだとあるが、人材配置や事務処理体制など補助事業を遂行する体制の具体的記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ステンレスなど難削材加工に強みがあること、食品機械関連の相談増加など顧客ターゲットとニーズが示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は受注拡大と地元企業の新規開拓を積極的に行う考えと示されるが、スケジュールや課題解決方法は明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    高圧切削液噴射や高剛性で難削材加工に威力を発揮する点は示されるが、市場の認知度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地元企業への新規開拓や雇用の記載は薄く、地域経済への波及効果は間接的にうかがえる程度である。

  • 費用対効果4

    リードタイム約40%短縮、深穴加工で約20%の時間短縮、刃物交換頻度の低減など、費用対効果を示す具体的な数字がある。

  • イノベーションへの貢献2

    最新式マシニングセンターの導入は示されるが、先端デジタル技術や新ビジネスモデルの活用はうかがえない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    熊本の宇土市に所在し地元企業への新規開拓を掲げるが、地域特性を活かした付加価値創出の記述は限定的である。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大阪製鐵西日本熊本工場の受注拡大を図る一方で、地元企業に絞って新規開拓を積極的に進める考えである。産業機械関連に加え、食品機械関連の顧客からの相談も増えている。

事業者の声

どんなに難しい要望にも対応する

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。