ものづくり補助金平成29年度建設業福井県

切断・成型加工の高速化による短納期化と働き方改革の両立

株式会社フジイ工業

成果切断時間を従来機より2/3まで短縮

この事例のポイント

  • 地元大手企業の投資意欲の高まりで需要が拡大し、製造・施工能力の限界を超えた受注を抱えるようになった。
  • 最新鋭の自動プラズマ切断機を導入し、亜鉛引き鉄板の切断時間を従来機の2/3に短縮した。
  • 切断時間を従来機より2/3まで短縮。切断・成型加工時間が短縮され、施工に回せる要員と時間が増えた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社フジイ工業
所在地福井県 福井市
業種設備工事業
技術分野精密加工,精密加工
従業員数16人
資本金1,000万円
設立1965年

事業の背景

工場などの空調・排気用ダクトの製造・設置工事を行う会社で、県下最大級の人員数と設備能力を持つ。大手工場の増設などにより、5年前と比べて売上高は50%以上増加した。今後も地元大手企業ではグローバル市場での競争に向けた設備投資が必須と考えられている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力地元大手企業の投資意欲の高まりで需要が拡大し、製造・施工能力の限界を超えた受注を抱えるようになった。
  • 人手・技能残業時間や休日出勤が増え、労務管理が大きな課題になっていた。
  • 納期・工程施工の短納期対応を強みとしていたが、工場などの施工は稼働停止のリスクを抑える必要があった。

やったこと

最新鋭の自動プラズマ切断機を導入し、亜鉛引き鉄板の切断時間を従来機の2/3に短縮した。切断速度は最大10m/分で、作業効率は約43%向上した。超高速ボタンパンチ機を導入し、ダクトハゼの成型速度は前モデルの1.25倍になり、200mmまで対応できるようになった。ダクト製作用CAD/CAM「CADEWA Real 2017」を導入し、データから自動プラズマ切断システムへ直接連携させた。CAD/CAMにより、平均2.5日かかっていた作業を0.6日程度まで短縮する見込みとなった。

  • 加工機自動プラズマ切断機超高速ボタンパンチ機
  • ソフトCADEWA Real 2017

事業の効果

  • 切断時間を従来機より2/3まで短縮
  • 従来の2/3まで短縮
  • 約43%アップ
  • ダクト切断データ作業時間 2.5日→0.6日
  • ダクトハゼの成型速度 1倍→1.25倍
  • 3割以上アップ

切断・成型加工時間が短縮され、施工に回せる要員と時間が増えた。受注余力が広がり、短納期を武器に製造施工単価のアップを狙えるようになった。ダクト切断データの入力も容易になり、入力ミスによる不良の削減効果も得られた。製造部門の能力が上がり労働生産性が高まったことで、働き方改革の土壌も整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 5
    課題の認識と解決課題は受注超過による残業・休日出勤増で、プラズマ切断機の切断時間を2/3に短縮し、施工要員と時間が増えたと数字で示されている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性県内業者の強みとして短納期対応を挙げ、県外同業他社は輸送の関係で難しい場合が多いと比較しており、競争優位の根拠が具体的。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標切断時間2/3、ダクト製作CAD作業2.5日から0.6日、製造部門の能力3割以上アップと数値目標・実績が示されているが、賃上げ目標は書かれていない。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋中長期の課題検証や導入スケジュールは書かれておらず、曲線加工などのニーズに触れる程度にとどまる。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性3

    5年前より売上高50%以上増加し、大手企業の設備投資需要に応えるため設備更新を行ったと書かれているが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内業者の強みとして短納期対応を挙げ、県外同業他社は輸送の関係で難しい場合が多いと比較しており、競争優位の根拠が具体的。

  • 課題の認識と解決5

    課題は受注超過による残業・休日出勤増で、プラズマ切断機の切断時間を2/3に短縮し、施工要員と時間が増えたと数字で示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標4

    切断時間2/3、ダクト製作CAD作業2.5日から0.6日、製造部門の能力3割以上アップと数値目標・実績が示されているが、賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    製造・施工担当12名、1級技能士6人・2級技能士2人の有資格者体制が書かれており、人材面の確保は読み取れるが事務処理面は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    短納期を武器に施工単価アップを狙うと書かれ、ダクト見栄えへの要望や県内業者の強みに触れているが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    中長期の課題検証や導入スケジュールは書かれておらず、曲線加工などのニーズに触れる程度にとどまる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    ダクト工事業は一般的な分野で、超高速ボタンパンチ機の成型速度1.25倍など設備性能の向上はうかがえるが、高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    地元大手企業の投資拡大による需要増への対応とあるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由までは書かれていない。

  • 費用対効果4

    切断時間2/3、CAD作業2.5日から0.6日、製造能力3割以上アップなど生産性向上の具体数値が示されているが、補助金額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CAD/CAMと自動プラズマ切断の直接連携は先端的な取組としてうかがえるが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    県内業者の強みを活かし短納期を武器にしていると地域での位置付けが書かれ、地域の企業との関係も示されるが、地域経済への牽引の記述は薄い。

今後の展望

排気ダクトの見栄えへの要望が高まり、曲線など加工技術のニーズも強まっている。生産性向上や健康のためダクトへの要求は高まる傾向にあり、より快適で安全な空気環境の創造を追求していくとしている。

事業者の声

正確迅速美しく

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。