ものづくり補助金平成28年度建設業福島県

金属建材の内製化によるワンストップ施工と付加価値の追求

株式会社柳沼板金店

成果投入人数 15人工→12人工

この事例のポイント

  • 既製品の建材は高価で、発注ロットとサイズが決められている。
  • 自社工場に最新の動力折曲機を導入し、建築建材の製造ラインを構築した。
  • 投入人数 15人工→12人工。動力折曲機の導入により金属建材を自社工場で内製化し、外注加工費をゼロにできる見込みとなった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社柳沼板金店
所在地福島県 田村市
業種職別工事業
技術分野精密加工
従業員数15人
資本金3,000万円
設立1970年

事業の背景

屋根・壁に関する専門工事を行う建築板金の技能集団で、下請け受注が中心だった。ISO9001とISO14001のダブル認証を取得し、それが成長の要因となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算既製品の建材は高価で、発注ロットとサイズが決められている。
  • 納期・工程施工時に手直しが多く発生し、竣工までのリードタイムが長引いてコストと手間がかかる。
  • 品質・精度ローコストで意匠性に優れ、雨漏りが発生しにくい施工を実現したい。
  • 販路・情報発信下請け受注から脱却し、直接顧客へ営業できる体制を整えたい。

やったこと

自社工場に最新の動力折曲機を導入し、建築建材の製造ラインを構築した。動力折曲機は板厚0.3~1.2㎜に対応し、6mの長尺物も一人で作業できる。従来の長さ4mの金属材料から、長さ6mまで加工できるようになった。厚さ0.8㎜のガルバリウム鋼板を幅300㎜×長さ2m・4m・6mに切断し、指定角度30°・45°・90°・135°で折り曲げたところ、1回で要求水準に達することを確かめた。指定の精度を超えて曲がった場合も手直しができるようになった。

加工機動力折曲機

新しい製品・サービス:ローコストで意匠性の高い金属建材(自社内製)

事業の効果

  • 投入人数 15人工→12人工
  • 加工可能な長さ 4m→6m

動力折曲機の導入により金属建材を自社工場で内製化し、外注加工費をゼロにできる見込みとなった。施工現場での板金加工が最小限になり、施工がスムーズになった。建材コストは17%削減、材料ロス率は8%となり、リードタイムは4日短縮された。他社との差別化による施工体制も整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    既製品の高コスト・手直しに悩み、自社工場での金属建材内製化とワンストップ施工を課題として挙げている。過去の取組との連続性は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ローコストで意匠に優れた建材と技術力・施工力を差別化ポイントとし、下請けから直接受注への移行を目指すと具体的に述べている。

  • 課題の認識と解決5

    建材コスト17%削減、材料ロス率8%、投入人工2人削減、リードタイム4日短縮と数字で効果を示し、課題解決の計画が明確。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    動力折曲機導入で人工を15人から12人へ、リードタイム4日短縮、コスト17%削減など具体的な目標と実績が示されている。

  • 事業を進める体制3

    従業員15名、ISO9001・14001の認証取得があり体制はうかがえるが、補助事業を遂行する人員計画は具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ローコストで意匠性の高い建材、雨漏りしにくい施工という価値と、福島県トップクラスの専門業者を目指す明確なターゲットが書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作と検証の結果、2m・4m・6mでの折曲精度を確認し、自社内製化に向けた段階は読み取れるが、今後のスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ガルバリウム鋼板による意匠性の高い建材の内製化は読み取れるが、市場での普及度や高価格化の程度は書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    建築板金の技能集団として業界の活性化に役割を担うとあるが、雇用や経済波及効果の具体的な数字は書かれていない。

  • 費用対効果4

    導入で人工削減2人、コスト17%削減、材料ロス率8%など費用対効果を示す数字が複数書かれている。

  • イノベーションへの貢献2

    ワンストップ施工やECO遮熱工法での省エネ貢献はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーンへの波及は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    福島県田村市の地域事業者として、地域の専門工事を担う立場は読み取れるが、地域特性を活かした成長の具体性は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

金属建材の内製化と現場での施工・アフターフォローを一体で行うワンストップ体制を構築し、あらゆる形状に対応できる技術力と施工力を差別化の要とする。業界の活性化と発展に向けた役割も担っていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。