ものづくり補助金平成24年度奈良県

鉄骨の切断・開先加工能力拡大による鉄骨建設一貫加工・施工体制の強化

株式会社安川鉄工建設

成果工場の全体生産能力を約30%程度向上

この事例のポイント

  • 受注量の拡大に対応するため、業務の効率化と生産能力の拡大が必要だった。
  • 当工場の生産工程のボトルネックであった鉄骨の自動切断と開先加工において、自動切断機と開先加工機を導入した。
  • 工場の全体生産能力を約30%程度向上。自動切断機と開先加工機の導入により、工場の全体生産能力が約30%程度向上し、短納期化と運搬・滞留・事務処理時間の低減が…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社安川鉄工建設
所在地奈良県 葛城市
業種総合工事業
技術分野プラスチック成形加工
従業員数23人
資本金1,000万円
設立1969年

事業の背景

当社は1969年創業の鉄骨建築工事業者で、マンション、老人ホーム、学校、工場など幅広い施工実績がある。鉄骨建設業界では震災復興需要、東京オリンピックの建設需要、高度経済成長期のインフラ再整備などを背景に受注量が拡大しており、業務の効率化が大きな課題となっている。個々の鉄骨部材も大型化しており、東日本大震災以降は耐震基準が厳しくなったため、一貫加工での加工精度の向上も受注の要件になっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力受注量の拡大に対応するため、業務の効率化と生産能力の拡大が必要だった。
  • 品質・精度大型化する鉄骨部材に対し、東日本大震災以降に厳しくなった耐震基準を満たす高い加工精度が求められていた。
  • 生産能力切断・加工の工程が生産工程のボトルネックになっていた。
  • 納期・工程短納期に対応するため、運搬時間や滞留時間などを減らす必要があった。

やったこと

当工場の生産工程のボトルネックであった鉄骨の自動切断と開先加工において、自動切断機と開先加工機を導入した。これにより設計、材料調達、切断、加工、溶接、施工までの一貫体制を強化し、工場の全体生産能力を約30%向上させることが可能になった。新規設備は旧来設備と比べて寸法精度や角度精度が2倍以上に向上したため、後工程の溶接作業の精度向上や施工段階での手直し作業の低減などのコスト削減も可能になった。

加工機自動切断機
加工機開先加工機

新しい製品・サービス:3年目に展示会への出展を目標としており、追加設備投資を行い迅速に対応できる体制を構築する計画である。

事業の効果

  • 工場の全体生産能力を約30%程度向上
  • 寸法精度や角度精度が2倍以上に向上

自動切断機と開先加工機の導入により、工場の全体生産能力が約30%程度向上し、短納期化と運搬・滞留・事務処理時間の低減が可能になった。寸法精度と角度精度は旧来設備より2倍以上向上し、溶接作業の精度向上や施工段階の手直し低減によるコスト削減が見込まれる。生産能力向上分の10%は残業削減に、20%は受注拡大に充てる計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    鉄骨一筋で一貫体制を整えてきた経緯が書かれ、自動切断機・開先加工機の導入が受注拡大につながると位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    震災復興や東京オリンピック需要、耐震基準の厳格化に触れており外部環境は読み取れるが、市場シェアや競合との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    ボトルネックを自動切断・開先加工工程と特定し、生産能力約30%向上、寸法精度2倍以上と数字で課題解決策が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    平成26年度1,948万円増、平成28年度4,707万円増、平成30年度5,032万円増と売上目標が数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    社員教育の徹底や従業員23名の記載はあるが、補助事業を遂行する担当体制や事務処理の具体的な配置は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    加工精度と短納期が顧客ニーズへの対応として示されるが、顧客ターゲットや製品価値の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    Hグレード認定取得を目指す施策と、3年目の展示会出展目標など中長期のスケジュールが示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    鉄骨製作の高水準化として、Mグレードから上位のHグレード認定を目指す点がうかがえる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    建築鉄骨の耐震基準強化や大型化への対応が述べられるが、雇用創出や波及効果の数字は示されていない。

  • 費用対効果4

    約30%の生産能力向上、寸法精度2倍以上、残業削減と受注拡大への配分など、投資効果が具体的に示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    ピタコラム工法などのソフト・ハード両面の技術向上に触れるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    奈良県葛城市の地元企業であることは示されるが、地域の経済成長への牽引効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

生産能力向上分の20%を新規受注拡大に充て、さらなる市場拡大と経営改善につなげる。鉄骨製作工場評価でMグレードからHグレード認定の取得を目指し、より大型の物件受注に向けた環境を整える。年間売上増加目標は、平成26年度に1,948万円増、平成28年度に4,707万円増、平成30年度に5,032万円増とする。

事業者の声

当社は、1969年創業以来、建築鉄骨一筋で歩んでまいりました。これも、関係者各位様のお力添えの賜物と深く感謝しております。今後も、社員一同初心を忘れず、真摯な姿勢で取組んでまいります。ご指導とご鞭撻賜ります様宜しくお願い申し上げます。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。