ものづくり補助金平成29年度製造業愛知県

日本の伝統「金平糖」を世界へ!生産包装工程の改革と生産性の向上

マルタ食品株式会社

成果蜜の移し替えの工数が半減

この事例のポイント

  • 金平糖の製造において最も重要な温度管理に対し、既存の設備では糖蜜の適正温度を維持することが困難であった。
  • 蜜炊き釜との相性や実績を加味し、蒸気ボイラーをはじめとする最新型の設備を導入した。
  • 蜜の移し替えの工数が半減。蜜の移し替えの工数が半減し、重労働が軽減されるなど省力化が達成された。

事業者のプロフィール

事業者名マルタ食品株式会社
所在地愛知県 名古屋市
業種食料品製造業
技術分野機械制御
従業員数32人
資本金1,600万円
設立1950年

事業の背景

マルタ食品株式会社は昭和25年設立の老舗菓子メーカーで、主力商品は金平糖である。ラムネ菓子や知育菓子も製造しており、30年以上販売されている商品もある。顧客からはトッピング用として美しい見た目の金平糖を安定して製造することが求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度金平糖の製造において最も重要な温度管理に対し、既存の設備では糖蜜の適正温度を維持することが困難であった。
  • 人手・技能職人の技を可視化できておらず、世代交代に伴う若手への技術の伝承が必要であった。
  • 生産能力職人による手作業中心の製造工程では生産効率の向上に限界があった。

やったこと

蜜炊き釜との相性や実績を加味し、蒸気ボイラーをはじめとする最新型の設備を導入した。この設備導入に際して平成29年度補正ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金を活用した。温度の安定化とデータ化により、金平糖にかける糖蜜の適正温度を維持できるようになった。

加工機蒸気ボイラー
加工機蜜炊き釜

事業の効果

  • 蜜の移し替えの工数が半減
  • 工場内温度が3℃程度低くなった
  • 商品の不良率はこれまでの1/5程度となった

蜜の移し替えの工数が半減し、重労働が軽減されるなど省力化が達成された。加熱時間が減ったことで放射熱が低減し、工場内温度が3℃程度下がって作業環境が改善された。商品の不良率はこれまでの約5分の1となり、生産スケジュールが立てやすくなって供給の安定化が実現し、収益性も高まった。納入量や納期などの条件を最適化し、更なる販路拡大が可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    長年の菓子製造と金平糖の主力化は読み取れるが、今回の設備導入が経営戦略上どう位置づけられるかは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手飲食店のドリンクメニューへのトッピング需要に応える、と市場動向と強みに触れているが、競争優位の具体性は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    温度管理が困難という課題と、蜜炊き釜の温度安定化により不良率が1/5程度になった等の成果が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    不良率1/5、工場内温度3℃低下などの実績はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員32人の記載はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    トッピング用金平糖は商品の第一印象を決めるというニーズ、大手飲食店への販売など顧客と選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    設備導入の経緯と成果は書かれているが、中長期の課題検証や遂行スケジュールは詳しくは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    金平糖の職人手作り製造からの高品質化は読み取れるが、一般的な普及度や分野内の位置づけは示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    伝統菓子の発信や地域への波及に触れているが、国が補助する積極的理由は具体的に示されていない。

  • 費用対効果4

    重労働の蜜移し替え工数が半減、不良率が1/5程度になるなど、投資に対する省力化と品質改善の効果が数値で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    蜜炊き釜の温度データ化による安定生産は読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は限定的である。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    名古屋市の老舗菓子メーカーで伝統菓子の付加価値向上を図る点は読み取れるが、地域経済への波及は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

金平糖の付加価値をより高めるため、これまでにない発想力を活かした販促方法を創出・提案していく考えである。工場の新設や釜の買換えなどの設備の増強によって、更に高品質かつ安定的に金平糖を供給する体制を構築する構想もある。

事業者の声

「古き良き日本の伝統菓子」である金平糖をより多くの人々に発信し、当社の商品を手に取ってもらい笑顔を届けるため、創業当初からのモットーを貫きながら、「変わらないもの」を残し更なる販路拡大に努めている。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。