ものづくり補助金平成29年度製造業大阪府

難削材部品であるスマートメーター中継器向け冷却銅板の高精度量産体制の構築

大一電機株式会社

この事例のポイント

  • 既存のマシニングセンターでは、スマートメーター中継器向け冷却銅板の量産化に必要な技術面と生産性に課題があった。
  • 高性能マシニングセンター(MC)を導入した。
  • 高性能MCの導入により、スマートメーター中継器向け冷却銅板の加工精度と生産効率が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名大一電機株式会社
所在地大阪府 大阪市東成区
業種電気機械器具製造業
技術分野精密加工,精密加工
従業員数23人
資本金1,000万円
設立1958年

事業の背景

大一電機は、ロウ付け加工と銅を中心とした非鉄金属の加工・販売を主事業とし、起重機のブレーキ修理も手がけている。電力会社向けの電力供給関連部品やスイッチなど通電部品を製造しており、大手電力会社10社がスマートメーターへの切り替えを進めている。取引先の大手電気機器メーカーからは、スマートメーター中継器向け冷却銅板の試作依頼を受けていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存のマシニングセンターでは、スマートメーター中継器向け冷却銅板の量産化に必要な技術面と生産性に課題があった。
  • 品質・精度ロウ付け加工は作業員によって品質にばらつきが生じることが少なくなかった。

やったこと

高性能マシニングセンター(MC)を導入した。取引先の大手電気機器メーカーから試作依頼を受けた、スマートメーター中継器向け冷却銅板の量産化を進めるため、社内に開発チームを組織した。品質面では顧客の要求条件をクリアしていたが、量産化には既存のMCでは技術面と生産性に課題があったため、高性能MCを導入して加工効率を高めた。

  • 加工機高性能マシニングセンターMC

新しい製品・サービス:電流監視盤

事業の効果

高性能MCの導入により、スマートメーター中継器向け冷却銅板の加工精度と生産効率が向上した。不良率が低下し、収益の改善につながった。国内での製造に軸足を置くことで、精度やサービスの質を保っている。新規事業として電流監視盤などオリジナル製品の設計・開発も進めている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.3 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性昭和33年設立以来50年以上のロウ付け・銅加工の蓄積を基に、スマートメーター向け冷却銅板の量産化へ進む一貫性がある。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性同業他社で断られた加工にも応じる実績と自社一貫生産体制を強みに、電力分野以外への新規顧客開拓を計画している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け大手電気機器メーカーからの試作依頼というニーズの裏付けがあり、品質・納期に応える点が選ばれる理由として整理されている。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性4

    昭和33年設立以来50年以上のロウ付け・銅加工の蓄積を基に、スマートメーター向け冷却銅板の量産化へ進む一貫性がある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    同業他社で断られた加工にも応じる実績と自社一貫生産体制を強みに、電力分野以外への新規顧客開拓を計画している。

  • 課題の認識と解決3

    既存MCでは技術面と生産性に課題があったと認識し、高性能MC導入で加工効率を向上させる計画になっている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    量産体制の確立と不良率低下による収益改善を掲げるが、目標値の数字は事例紹介に示されていない。

  • 事業を進める体制3

    社内に開発チームを組織し、品質要求をクリアした試作実績があり、遂行体制が確保されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大手電気機器メーカーからの試作依頼というニーズの裏付けがあり、品質・納期に応える点が選ばれる理由として整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    既存MCの課題に対し高性能MCを導入して量産化を進める流れが示され、中長期の方針も述べられている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    電流監視盤を新規開発し特許出願中という独自性があり、一般に普及していない分野で高付加価値を狙っている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    スマートメーター切り替えによる電力関連需要の拡大や、水道・ガス向け新規市場開拓が示されている。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    電力分野のスマートメーター化に対応した量産体制と、電流監視盤による機器の焼損・絶縁劣化防止が示されている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    大阪市東成区の地域企業として国内製造に軸足を置き、地域の製造業で高精度加工を担っている点が示されている。

今後の展望

電力分野以外の水道・ガス向けなどへの新規顧客獲得に力を注ぎ、オリジナル製品の展開も期待される。

事業者の声

会社の規模を拡大するのではなく、オリジナル製品の開発など現有人員で行うことで、売上を伸ばしたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。