ものづくり補助金平成29年度製造業大阪府

ワイヤー放電加工機の導入による高精度金属加工のワンストップ体制の確立

株式会社小椋工業

成果加工によっては4日間も不要になる

この事例のポイント

  • 主力の高精度の細穴加工はマシニングセンタによる加工で段取りや加工時間に非常に時間を要していた。
  • ワイヤ放電加工機を導入し、斜めの付加加工や要求精度の極めて高い微細な穴加工を内製化した。
  • 加工によっては4日間も不要になる。ワイヤ放電加工機の導入により微細穴の加工を社内で行えるようになり、外注費を大幅に削減できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社小椋工業
所在地大阪府 豊中市
業種金属製品製造業
技術分野機械制御,機械制御,精密加工,精密加工
従業員数43人
資本金1億円

事業の背景

金型の製造は一時中国や東南アジアに仕事が流れていたが、国内の景気回復や海外労働者の賃金上昇などから国内に戻る動きがみられ、業績は堅調に推移している。高精度な金型加工で成長し精度に自信があり、同業他社が断るような高い寸法精度を要求される金型も製作できる。自動車部品成形用のダイカスト金型や半導体製造用金型、冷却プレートの製造依頼も増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力主力の高精度の細穴加工はマシニングセンタによる加工で段取りや加工時間に非常に時間を要していた。
  • コスト・採算高精度で難しい加工の依頼が増え、外注に頼らざるを得ず、外注費の増加により利益率が圧迫されていた。
  • 納期・工程外注すると納期管理が困難となり、外注に依頼してどうにか納期に間に合わせる状況だった。

やったこと

ワイヤ放電加工機を導入し、斜めの付加加工や要求精度の極めて高い微細な穴加工を内製化した。これにより、マイクロメートルレベル(100万分の1メートル)の高精度な加工技術の確立を目指している。微細穴の加工を内製化したことで、これまで外注にかかっていた日数が加工によっては4日間も不要になり、顧客ニーズが強い短納期も可能になった。ワンストップ生産体制により外注費を大幅に削減し、これまで断らざるを得なかった注文も受けられる余力を得た。

事業の効果

  • 加工によっては4日間も不要になる

ワイヤ放電加工機の導入により微細穴の加工を社内で行えるようになり、外注費を大幅に削減できた。加工によっては4日間の外注日数が不要になり、顧客ニーズの強い短納期対応が可能になった。外注に頼っていた注文も受けられる余力を得て、電機メーカーからの大口受注を目指し営業を行っている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 5
    課題の認識と解決外注で日数が最大4日不要になり、外注費削減と短納期化の効果が事例に明記されており、課題認識と解決が具体的。
  • 4
    これまでの取組との一貫性高精度金型で成長し、MCや3次元測定機を積極導入してきた経緯が記載され、放電加工機導入がその延長として位置づけられている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性同業が断る高い寸法精度の金型も製作でき、外注に頼っていた細穴加工を内製化する強みが具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標外注費削減や利益率改善の方向性はあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は公開事例に示されていない。
経営戦略との整合性4.3
  • これまでの取組との一貫性4

    高精度金型で成長し、MCや3次元測定機を積極導入してきた経緯が記載され、放電加工機導入がその延長として位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    同業が断る高い寸法精度の金型も製作でき、外注に頼っていた細穴加工を内製化する強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決5

    外注で日数が最大4日不要になり、外注費削減と短納期化の効果が事例に明記されており、課題認識と解決が具体的。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標2

    外注費削減や利益率改善の方向性はあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は公開事例に示されていない。

  • 事業を進める体制4

    自社の加工設備と作業者の複数機械操作・応援体制が示され、ワンストップ生産を運営する体制が具体的に読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高精度微細穴加工の内製化で、電機メーカー2社への営業や冷却プレート依頼増など顧客ニーズの裏付けが書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    内覧会開催や電機メーカー2社への営業目標は示されているが、遂行スケジュールや課題解決の方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    高精度な微細穴加工を内製する点は示されるが、同分野での高水準の高付加価値化を数値で示す記述は限定的。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    国内回帰や自動車・半導体関連の製造依頼増に触れるが、波及効果や雇用創出の記述は見られない。

  • 費用対効果2

    外注費の大幅削減と余力獲得が書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    金型の国内回帰や高精度少量品へのシフトに触れるが、日本経済の構造転換への言及は明示されていない。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

電機メーカー2社への営業で大口の受注を目標に掲げ、新たな顧客の獲得を目指す。今後は初めての工場内覧会の開催を予定している。また、今後も最新鋭の設備投資を続ける方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。