ものづくり補助金平成29年度製造業和歌山県

ノンフローズンしらす増産・新商品開発に向けた生産体制構築

この事例のポイント

  • 希少性の高いノンフローズンしらすは少量しか生産できず、顧客からの生産拡大要請に応えられていなかった。
  • 同補助事業で、プレハブ冷蔵冷凍庫、風力選別機、コンテナ洗浄機を導入した。
  • 生産ラインの改修により、鮮度を保つための作業時間が短くなり、冷蔵・冷凍保管場所も確保されたことで、求められていたしらす商品の生産が実現した。

事業者のプロフィール

所在地和歌山県 湯浅町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
設立1899年

事業の背景

同店は明治32年に湯浅町で創業した老舗で、昔ながらの手作り製法でしらす加工品を製造している。以前は築地市場をはじめとした市場向けの出荷割合が大きかったが、昨今の市場の衰退を受けて販路を見直す必要があった。そこで全国各地の商談会を介し、スーパーや問屋などとの直接取引の販路を広げている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力希少性の高いノンフローズンしらすは少量しか生産できず、顧客からの生産拡大要請に応えられていなかった。
  • 新製品・新技術高鮮度生しらすの早期商品化を顧客から求められていたが、生産と販売には鮮度保持のための作業時間短縮と冷蔵・冷凍保管場所の確保が必要だった。
  • 品質・精度鉄製の風力選別機にさびなどが混入するおそれがあり、新規顧客が求める全商品の品質確保が難しかった。
  • 人手・技能目視による選別作業の負荷が大きく、従業員の負担になっていた。

やったこと

同補助事業で、プレハブ冷蔵冷凍庫、風力選別機、コンテナ洗浄機を導入した。ベルトコンベヤー式のコンテナ洗浄機により作業を自動化し、商品をすぐに搬入できるようプレハブ型の冷蔵庫・冷凍庫と作業場の配置を見直して、生産ラインを改修した。また、さびなどが混入するおそれのある鉄製の風力選別機をステンレス製のものに換え、異物混入を低減して品質を向上させた。

新しい製品・サービス:高鮮度生しらす

事業の効果

生産ラインの改修により、鮮度を保つための作業時間が短くなり、冷蔵・冷凍保管場所も確保されたことで、求められていたしらす商品の生産が実現した。風力選別機のステンレス化によって異物混入が減り品質が向上し、関東のスーパーなど品質の要求が高い顧客との取引が可能になった。目視選別の負荷も低減され、従業員の負担も改善された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 514観点のうち11観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    顧客とニーズの裏付け高い品質が求められる関東のスーパーなど顧客への取引を可能にし、創業以来の手作り製法とブランド力が選ばれる理由として示されている。
  • 4
    地域経済への波及湯浅町で明治32年に創業し、紀州湯浅のしらすの地域特性を活かして高付加価値の商品を生んでいることが具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制生産ライン改修を行ったことは書かれるが、体制や人材、事務処理能力についての記述はわずかである。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    市場向け出荷が中心だったが衰退により直接取引へ販路を広げ、生産拡大要請に応える流れが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客から増産と早期商品化の要請を受けたことが書かれ、強みの品質面との関係はうかがえるが分析は具体的でない。

  • 課題の認識と解決3

    鮮度維持の作業時間短縮や冷蔵・冷凍保管場所の確保という課題が挙げられ、ライン改修で解決したと書かれている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制2

    生産ライン改修を行ったことは書かれるが、体制や人材、事務処理能力についての記述はわずかである。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高い品質が求められる関東のスーパーなど顧客への取引を可能にし、創業以来の手作り製法とブランド力が選ばれる理由として示されている。

  • 事業化までの道筋3

    機械導入後の改修手順は書かれるが、中長期の課題検証や今後のスケジュールは具体的に示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    ノンフローズンしらすは希少性が高いと書かれ、高付加価値品の位置づけはうかがえるが、数値による裏付けはない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    市場の衰退や地域のしらす文化に触れているが、経済波及や雇用創出など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    コンテナ洗浄機の自動化やプレハブ冷蔵庫の導入はうかがえるが、デジタル技術や新ビジネスモデルの記述はない。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    湯浅町で明治32年に創業し、紀州湯浅のしらすの地域特性を活かして高付加価値の商品を生んでいることが具体的に書かれている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。