ものづくり補助金平成29年度学術研究、専門・技術サービス業岡山県

「新立体造形手法を用いた軽量・安価な立体看板」による新たな販売チャネルの開拓

この事例のポイント

  • 従来の立体看板は価格が高く、重量も重かった。
  • 自動彫刻機を導入し、デジタルデータを基に造形素材などを彫刻する工程を効率化した。
  • 新しい造形手法により、従来より安価で軽量な立体看板を提供できるようになった。

事業者のプロフィール

所在地岡山県 真庭市
業種専門サービス業(他に分類されないもの)
従業員数2人
設立2010年

事業の背景

坂手修三デザイン事務所は2010年に岡山県真庭市で創業したデザイン会社で、グラフィックデザインを中心に事業を展開してきた。東京ではブランドデザインやパッケージデザインを手がけ、大手二輪車メーカーのオートバイデザインなども担った。外食産業市場規模は2019年に前年比1.3%増の26兆439億円となり、飲食店の内訳では「その他の飲食店」が同4.9%増と最も伸びた。新しいジャンルの料理店が伸び、飲食店間の競争は年々激しくなっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算従来の立体看板は価格が高く、重量も重かった。
  • 人手・技能立体看板は目を引く広告手法であるにもかかわらず、高度な専門技術が必要で、手軽に発注できるものではなかった。
  • 生産能力シール印刷とラミネート工程を外注していたため、生産計画を柔軟に立てられず、リードタイムも長かった。

やったこと

自動彫刻機を導入し、デジタルデータを基に造形素材などを彫刻する工程を効率化した。これにより造形工程で高度な技術が不要になった。シール印刷機とラミネーターを導入し、外注していた工程を内製化した。その結果、柔軟な生産計画を立てられるようになり、リードタイムも短縮した。新しく考案した立体造形手法は、写真を厚みのある2.5次元の立体で表現するもので、軽量のため宅配便でも輸送できる。東京に事務所を開設し、2019年に東京ビッグサイトで開かれた展示会に出展して、約50社と商談を進めた。特許も出願した。

加工機自動彫刻機
加工機シール印刷設備
加工機ラミネーター

新しい製品・サービス:新しく考案した立体造形手法による軽量・安価な立体看板

事業の効果

新しい造形手法により、従来より安価で軽量な立体看板を提供できるようになった。立体看板を軽量で持ち運びやすくしたことで、飲食店などからの採用を見込んでいる。工程を内製化したことでリードタイムも短くなり、柔軟な生産計画が立てられるようになった。東京に事務所を開設したことで多くの人に実物を見てもらえる環境が整い、大手チェーン店からも問い合わせが来ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    デザイン会社の新事業として立体看板事業を立ち上げ、事業の柱に育成する方針が書かれているが、過去の取組との関係は具体的に記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    従来の立体看板は価格が高い・重い・専門技術が必要とされる一方、軽量で安価な新手法の利点を示し、競争優位を説明している。

  • 課題の認識と解決3

    課題は新造形法の普及とされ、飲食店や大手チェーンからの受注拡大を目指すと書かれているが、事業計画の数値は示されていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    代表がデザイン業務の経験を持ち、弁理士や支援機関の支援を得て特許を出願したと書かれているが、人員体制は会社概要の従業員2人のみ。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    食品を2.5次元で表現しシズル感が倍増する点、軽量で宅配輸送できる点、飲食店への採用を見込む点が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    自動彫刻機やシール印刷・ラミネーター導入で内製化を進め、大量生産体制も構築すると書かれているが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    従来の立体看板より安価で軽量な新造形手法を考案し特許出願しており、新しい手法として高付加価値化を図る内容が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    飲食店の市場規模が2019年に26兆439億円とあるが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由は読み取れない。

  • 費用対効果2

    設備導入で外注工程を内製化しリードタイムを短縮したとあるが、投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動彫刻機によるデジタルデータ活用はうかがえるが、サプライチェーンや地域全体へのイノベーション貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    岡山県真庭市を拠点とし地元で創業したと書かれているが、地域の経済成長を牽引する具体的な効果は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大手チェーン店からの問い合わせを受けて今後の受注拡大を目指し、新造形法による立体看板の市場開拓が期待される。

事業者の声

シズル感やおいしさの表現が倍増する

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。