ものづくり補助金平成29年度建設業山口県

生産性・防災対策・環境保全に貢献するドローンを活用した造園技術の開発と提供

有限会社ウエサイ

成果測量作業時間 24時間→4時間

この事例のポイント

  • 造園工事の生産性向上が急務だった。
  • 前処理工程の測量にドローン(DJI社の空撮セット)を導入し、測量ソフト(Terra Mapper Desktop版)で測量データの三次元化と詳細な解析を行えるようにした。
  • 測量作業時間 24時間→4時間。ドローン導入により、測量作業が通常の3日間から約4時間に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ウエサイ
所在地山口県 周防大島町
業種総合工事業
技術分野機械制御,測定計測
従業員数6人
資本金300万円
設立2000年

事業の背景

現社長が周防大島町和田で創業し、現在は周防大島・柳井から岩国・光地域に事業エリアが及ぶ。造園業を中心に個人邸の管理、町・県の公園等の維持管理、作庭を行い、ヤシの生育・販売も手がける。今後の安定した収益確保と成長のためには、生産性向上と新たな需要の掘り起こしが急務となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力造園工事の生産性向上が急務だった。
  • 人手・技能前処理工程の現地調査測量に労働力がかかりすぎていた。
  • 人手・技能後処理工程の剪定枝葉回収に労働力がかかりすぎていた。
  • 販路・情報発信安定した収益と成長のため、新たな需要の掘り起こしが必要だった。

やったこと

前処理工程の測量にドローン(DJI社の空撮セット)を導入し、測量ソフト(Terra Mapper Desktop版)で測量データの三次元化と詳細な解析を行えるようにした。測量ソフトによる高精度な2D/3D解析で、より精緻な設計図面を短時間で作成できるようになった。後処理工程には後方超小旋回ミニショベル(ヤンマー製バックホー)を導入し、伐採樹木の収集を容易にした。樹木粉砕機(大橋製)で樹木の幹や竹、枝葉を細かく粉砕し、その場でチップ化して肥料として再利用できるようにした。

ロボットドローン空撮セット(DJI社)
ソフトドローン測量ソフト一式(Terra Mapper Desktop版)
その他バックホー(ヤンマー 後方超小旋回ミニショベル)
加工機樹木粉砕機(大橋)

新しい製品・サービス:ドローンを使った事前調査資料を活用した企画・提案営業(新規事業)

事業の効果

  • 測量作業時間 24時間→4時間

ドローン導入により、測量作業が通常の3日間から約4時間に短縮された。測量ソフトによる高精度な解析で、より精緻な設計図面を短時間で作成できるようになった。バックホー導入により、剪定後の片付け等がこれまでの半分の人員で行えるようになった。樹木粉砕機で剪定枝葉や伐採樹木をその場でチップ化し肥料として再利用することで、運搬費や焼却費が不要となり、後工程の生産性も向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    造園業を中心とした事業と過去の取組との関係は読み取れるが、経営戦略上の明確な位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場動向や競争優位への言及はなく、ドローン導入で生産性を高める点のみうかがえる。

  • 課題の認識と解決4

    測量に3日間かかっていた課題を、ドローン導入で約4時間に短縮した具体的な改善が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    測量時間の短縮実績は数字で示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社長の名前と会社規模(従業員6人)はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    新たな需要の掘り起こしとして自治体への提案営業を挙げるが、顧客ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    ドローンによる事前調査資料を活用する今後の展望はあるが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ドローン測量や樹木粉砕は一般的な技術との比較は示されず、高付加価値化の程度はわずかにうかがえる。

公的補助の必要性73%
  • 波及効果・雇用3

    災害に強い地域づくりや危険箇所データの行政提供など、地域への貢献が書かれているが波及効果は定量化されていない。

  • 費用対効果4

    測量時間を3日から約4時間に短縮し、作業人員も半分になったと具体的な効果が示されている。

  • イノベーションへの貢献4

    ドローンと測量ソフトによる3次元解析を造園業に導入し、資源循環と行政連携に取り組む点が具体的に書かれている。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    造園業の生産性向上が中心で、成長分野への進出や日本経済の構造転換への言及はわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及4

    周防大島の地域特性を活かし、剪定枝葉のチップ化による肥料再利用と災害に強い地域づくりを進める点が示されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は新規事業としてドローンを使った事前調査資料を活用した企画・提案営業を自治体等へ積極的に行い、当社の成長をはかりつつ、災害に強い地域づくりに貢献していきたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。