ものづくり補助金平成29年度製造業佐賀県

最新マシニングセンタ導入による有機EL部品加工工程の短納期対応力強化

株式会社アカシ精機

成果生産時間が約25%削減

この事例のポイント

  • 老朽化した機械では生産スピードが遅く、半導体市場の好景気による受注増に納期対応ができていない。
  • 技術的課題を解決するため、立形マシニングセンタVCN-530Cを導入した。
  • 生産時間が約25%削減。新導入のマシニングは同クラスの機械を大きく上回る性能で、多種類のワークに対して工具段取りを最少にできるため、作業時間が…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アカシ精機
所在地佐賀県 佐賀市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数4人
資本金300万円
設立1982年

事業の背景

当社は昭和57年に創業し、真空装置などのアルミ素材の部品加工を行っている。生産形態は多品種少量生産で、1000種類以上の部品を製作している。長年培ったアルミ加工の精度と納期厳守で取引先から信頼を得ている。売上比率は世界トップの真空装置メーカー向け部品加工が約5割を超え、増加傾向にある。主なマーケットは半導体市場と環境エネルギー関連市場である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程老朽化した機械では生産スピードが遅く、半導体市場の好景気による受注増に納期対応ができていない。
  • 生産能力稼働率がいっぱいで、特急品の注文増に対応しきれていない。
  • コスト・採算少ロットの試作品からリピート品の加工に結びつけることが収益源であり、段取りや加工時間の短縮が必要である。

やったこと

技術的課題を解決するため、立形マシニングセンタVCN-530Cを導入した。対話式プログラムによりプログラム製作時間を短縮でき、アルミに特化した高速回転仕様である。テーブルサイズは1050mm×530mm、ストロークは510mmでクラス最大級であり、多くの工具やワークを搭載できる。工具収納本数は40本で、長時間の連続無人加工が可能になった。機械を増設したことで、一人の作業員が複数台を同時に操作する多台持ちを進め、機械加工時間中の作業員の遊び時間を解消する目途がたった。

加工機立形マシニングセンタ VCN-530C

事業の効果

  • 生産時間が約25%削減
  • 残業時間 60時間→40時間

新導入のマシニングは同クラスの機械を大きく上回る性能で、多種類のワークに対して工具段取りを最少にできるため、作業時間が短縮できた。生産時間は約25%削減され、残業時間は60時間から約40時間に減った。新規の加工依頼や既存の量産リピート品の段取り・加工方法が改善され、時間短縮を実現した。精密加工が可能になり、より柔軟に幅広く対応できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    真空装置などアルミ部品加工の実績と、取引先からの信頼に基づく事業の一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    半導体市場の好景気と世界トップの真空装置メーカー向け受注が売上の約5割を超えると具体的に書かれ、外部環境と強みの関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    老朽機による生産スピード不足と納期対応不可を課題として挙げ、マシニング導入で短納期対応力を高める方針が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    生産時間約25%削減、残業時間60時間から約40時間への削減など数値目標と実績が示されている。

  • 事業を進める体制3

    従業員4人で多台持ちを推進する方針は書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    多品種少量生産で1000種類以上の部品を作り、納期厳守で信頼を得ていると書かれるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    段取り改善や平準化の方針は示されるが、遂行スケジュールや中長期の課題検証の記述は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    アルミの高速回転仕様や精密加工に強みがあると書かれるが、同分野での高付加価値化・高価格化の水準までは示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    半導体・環境エネルギー関連市場への対応が語られるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は読み取れない。

  • 費用対効果3

    生産時間約25%削減と残業削減の効果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    半導体関連の受注増に対応する記述はあるが、日本経済の構造転換に資する点は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    佐賀市の町工場として地域の事業者として営む記述はあるが、地域特性を活かした雇用・成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新しい技術への投資とチャレンジからのデータ収集をもとに、既存の加工時間の細かい短縮を積み重ね、収益とゆとりを定着できるよう平準化を推進する。工場の環境美化を改善し、新規採用の足掛かりにもつなげて企業として成長を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。