ものづくり補助金平成29年度製造業佐賀県

0.01ミリ単位の精密さが求められる部品加工最新機器の導入で時間と生産性を抜本的に改善

株式会社鹿島製作所

成果加工時間 13時間→2.25時間

この事例のポイント

  • 新型土壌改良器の油圧関連部品「スイングベース」の穴加工で、±0.01mmの精度を出すことが難しかった。
  • 土壌改良器の油圧部品「スイングベース」の加工工程を改善するため、立型マシニングセンタ「MILLAC852VII」を導入した。
  • 加工時間 13時間→2.25時間。立型マシニングセンタの導入により、凹凸構造の穴開けを高精度かつ1回の加工で行えるようになり、加工時間は13時間から2.…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社鹿島製作所
所在地佐賀県 鹿島市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数25人
資本金2,000万円
設立1967年

事業の背景

当社は一般産業機械の部品を加工する金属加工業で、中から大サイズ(数10cm〜数m)の材料を削る切削加工が主力である。旋盤、フライス、マシニング、研磨など幅広い加工に対応できる。近年の環境保全意識の高まりで環境事業関連部品の受注が増えている。平成24年の九州北部豪雨や平成28年熊本地震以降、土地改良関係の受注数量が1.5倍に増えた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度新型土壌改良器の油圧関連部品「スイングベース」の穴加工で、±0.01mmの精度を出すことが難しかった。
  • 生産能力横中ぐりフライス盤では穴を開けるまでにゆがみが生じ、段取り替えも何回も必要で、完成までに時間がかかっていた。
  • 人手・技能熟練の職人が時間をかけて手直しをしないと加工精度基準を満たせなかった。
  • 納期・工程土壌改良器の大型化に伴い、メーカーから精密な部品加工と納期短縮の要望が出ていたが、従来の機器では対応が困難だった。

やったこと

土壌改良器の油圧部品「スイングベース」の加工工程を改善するため、立型マシニングセンタ「MILLAC852VII」を導入した。これにより、これまで横中ぐりフライス盤では困難だった凹凸構造の穴開けを±0.01mmの精度かつ1回の加工で行えるようになった。加工物のねじれや傾きを制御し、熱変位を予測して補正することもできる。導入後は「Gコード」を初めて活用し、切削工具の回転や加工方法を簡単に設定できるようになった。

加工機立型マシニングセンタ MILLAC852VII

事業の効果

  • 加工時間 13時間→2.25時間

立型マシニングセンタの導入により、凹凸構造の穴開けを高精度かつ1回の加工で行えるようになり、加工時間は13時間から2.25時間へ大幅に短縮された。時間短縮と生産性向上により加工能力が抜本的に改善した。職人スキルに頼らず、特別なスキルのない作業者でも加工を担当できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    環境事業関連部品の受注増や土壌改良器の大型化への対応が書かれ、事業の流れは読めるが、経営戦略上の明確な位置付けは示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    九州北部豪雨や熊本地震以降、土地改良関係の受注数量が1.5倍に増えたと数字で示され、切削加工の全対応力が強みと書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    精度不足と段取り替えによる時間超過を課題とし、立型マシニングセンタ導入で加工時間13時間から2.25時間への短縮を示している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間が13時間から2.25時間に短縮されたと数字で示されており、目標値と達成結果が具体的に読み取れる。

  • 事業を進める体制3

    熟練工25人の体制や、職人スキルに頼らず誰でも加工できるようになった点は書かれているが、補助事業の事務処理体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    洋上風力や土壌改良器の需要、精密部品加工の強みは読めるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後は縦旋盤で穴加工も同時にできる機械の導入を検討中と書かれているが、スケジュールや解決方法の詳細は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ±0.01mmの精度や凹凸構造の一回加工など高水準の加工を行うと書かれているが、市場の普及度や価格面の記述は薄い。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    土壌改良はインフラ更新や災害復興に必要で、東南アジアの需要も取り込むと書かれ、社会的な必要性が読み取れる。

  • 費用対効果4

    加工時間を13時間から2.25時間に短縮し、生産性の抜本的改善と作業者の熟練度依存からの脱却が示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    Gコードを初めて活用し加工方法を簡単に設定できるようになったと書かれているが、地域や供給網への波及は示されていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    環境事業や洋上風力への進出は書かれているが、日本経済の構造転換に資するという記述は読み取れない。

  • 地域経済への波及3

    佐賀県鹿島市の地元企業として、土壌改良業界や造船業界に部品を供給していると書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

環境事業関連の受注を進めるため、洋上風力発電をはじめ自然エネルギーの開発にもかかわりたいと考えている。国内の社会インフラ整備に加え、アジアを中心とした新興国の需要も取り込みたいとしている。今後は縦旋盤で穴加工も同時にできる機械の導入も検討している。

事業者の声

お客さまの希望に応える!!

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。