ものづくり補助金平成29年度製造業沖縄県

宮古島のソウルフード鰹ちゅう汁(たつ汁)の増産体制

浜口水産株式会社

成果1日の製造数 90個→400個

この事例のポイント

  • 1日の製造数は90個が限界で、生産能力の上限がはっきりしていたため積極的に営業できず、販売機会を損失していた。
  • 手作業だったパック充填に「ピストン式定量充填機」を導入した。
  • 1日の製造数 90個→400個。機械化によって手作業の充填から機械充填に変わり、充填のやり直しがなくなって作業効率が上がり、スタッフの労働環境も改善さ…

事業者のプロフィール

事業者名浜口水産株式会社
所在地沖縄県 宮古島市
業種食料品製造業
技術分野製造環境,製造環境
従業員数8人
資本金800万円
設立2015年

事業の背景

宮古島で勝負の朝に飲まれる「たつ汁」を着想に、かつお節の粉末と宮古味噌を混ぜ、お湯をかけるだけで飲める「鰹ちゅう汁」を開発した。本商品の売上は徐々に伸びていた一方、製造は全て手作業で、量産化できる体制が整っていなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力1日の製造数は90個が限界で、生産能力の上限がはっきりしていたため積極的に営業できず、販売機会を損失していた。
  • 品質・精度鰹ちゅう汁は製造が全て手作業で、パック充填後に大鍋で80度45分煮沸する際、温度管理が難しく毎回いくつかのパックが変形して売り物にならなくなっていた。
  • 生産能力売上が徐々に伸びていたため、量産化できる製造体制を整える必要があった。
  • その他伝統の宮古味噌を供給していた取引先に後継者が不在で、味噌の安定供給に大きな懸念があった。

やったこと

手作業だったパック充填に「ピストン式定量充填機」を導入した。手作業によるパック充填から足踏みペダルによる充填に変わり、ノズルが長く空気が入りにくい自動軽量等により、充填のやり直しがなくなり作業効率も向上した。煮沸工程には「ガス式スチームコンベクション」を導入し、従来の80度から温度を5度上げて85度で30分に煮沸時間を見直した。これにより製造時間が短縮され、1日400個の製造が可能になった。

加工機ピストン式定量充填機
加工機ガス式スチームコンベクション
検査測定自動軽量機

新しい製品・サービス:鰹ちゅう汁

事業の効果

  • 1日の製造数 90個→400個
  • 煮沸時間 45分→30分

機械化によって手作業の充填から機械充填に変わり、充填のやり直しがなくなって作業効率が上がり、スタッフの労働環境も改善された。煮沸工程の見直しで製造時間が短縮され、1日の製造数は以前の約4.5倍になった。増産体制が整ったことで、販売機会の損失を減らし、積極的な営業を行える見通しが立った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    仲買人歴30年の経験や「鰹ちゅう汁」の開発が語られ、これまでの事業との関連は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    宮古味噌の内製化や県外・海外への販路拡大は書かれているが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は読み取れない。

  • 課題の認識と解決4

    手作業の充填や温度管理の課題を認識し、機械化で1日の製造数が90個から400個(約4.5倍)になったと具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    1日の製造数が約4.5倍になったという数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    代表や社員の役割分担(工場・事務所・営業)や取引先との関係が書かれ、体制はうかがえるが、事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    伊良部島の素材を使った商品で、顧客ターゲットは示されるが、ニーズの裏付けに関する数字や調査の記述は少ない。

  • 事業化までの道筋2

    パッケージ改良や展示会活用が今後の予定として書かれているが、スケジュールや課題の解決方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    宮古島の「たつ汁」を元にした商品で、同分野で高付加価値化を図る記述は読み取れるが、市場の普及度の情報は少ない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    伊良部島の魅力を発信する点は触れられているが、経済波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果3

    機械化で生産量が約4.5倍になったという効果は読み取れるが、補助金額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ガス式スチームコンベクションによる煮沸時間の見直しはあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    伊良部島の素材と伝統の味噌製法を使い、島の魅力を発信する商品作りが具体的に書かれ、地域の特性を活かした事業と読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

伊良部島の魅力を発信できる商品を作り続けるため、パッケージの改良に取り組み発信力を高める。各展示会・物産展を活用し、県外・海外への販路拡大を目指して積極的に営業を行いたい。

事業者の声

浜口水産と出会えてよかった、働けてよかった。そう言ってもらえる会社にしたい。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。