ものづくり補助金平成30年度宿泊業、飲食サービス業宮城県

居酒屋メニューを「手軽・安全・美味しく」提供するための冷凍食品開発

有限会社ケンズダイニング

この事例のポイント

  • 居酒屋メニューを家庭や他の飲食店でも同じ味で食べられるようにしたいが、冷凍による風味・食感・味の劣化が課題だった。
  • 株式会社テクニカン製のフリーザーシステム「凍眠」を導入した。
  • 居酒屋の味をそのまま家庭で食べられる冷凍食品を提供できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ケンズダイニング
所在地宮城県 登米市
業種飲食店
設立1992年

事業の背景

1992年に登米市佐沼で居酒屋「うまい登米っこ 欒や!」を開店し、現在はグループ会社を含め宮城県内に5店舗を展開している。登米市や宮城の生産者や道の駅から新鮮な食材を仕入れ、地産地消メニューにこだわってきた。店に来る客だけでなく、地域の食材を使った居酒屋の味を家庭で楽しんでもらいたいという思いから今回の事業に着手した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術居酒屋メニューを家庭や他の飲食店でも同じ味で食べられるようにしたいが、冷凍による風味・食感・味の劣化が課題だった。
  • コスト・採算

やったこと

株式会社テクニカン製のフリーザーシステム「凍眠」を導入した。商品は居酒屋のキッチンで調理したものを冷却・真空加工し、-30℃のアルコール液に製品を入れて短時間で急速冷凍する。試作を繰り返しながら検証を行い、商品の風味・食感・味を損なわずに安全な冷凍食品を提供できるようにした。現在、本格地元野菜ピザ、登米市米山町産純粋豚のスペアリブ、手作り塩辛、みやぎサーモンユッケ、みやぎサーモンと金華サバの柚子味噌漬けの冷凍食品を発売している。

金型フリーザーシステム「凍眠」

新しい製品・サービス:居酒屋メニューの冷凍食品(本格地元野菜ピザ、スペアリブ、手作り塩辛、みやぎサーモンユッケ、みやぎサーモンと金華サバの柚子味噌漬けなど)

事業の効果

居酒屋の味をそのまま家庭で食べられる冷凍食品を提供できるようになった。急速冷凍によりドリップがなく品質の変化が少ない。楽天市場やふるさと納税の返礼品、中小の飲食店への販売を展開し、飲食店の仕込みの手間削減による生産性や経営効率の向上を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    1992年からの飲食店経営と地産地消メニューへのこだわりが書かれ、冷凍食品の展開は店舗の延長として位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    地元生産者や道の駅との仕入れ関係、登米の食材に恵まれた立地が強みとして挙げられている。市場環境の分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    人口減少や消費の落ち込みへの危機感と、加工食品へシフトする方向性は書かれているが、数値目標や計画の詳細はない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    自店舗と店舗数(宮城県内5店舗)は書かれているが、補助事業を遂行する体制や人材の具体は示されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    -30℃のアルコール液で急速冷凍しドリップが少ない点や、楽天市場・ふるさと納税・飲食店への販売先が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    試作を繰り返し検証したことや加工場建設への着手は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    「凍眠」による急速冷凍で味や食感を損なわない居酒屋メニューの冷凍食品という点は独自性がうかがえるが、市場での高付加価値化の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    地元生産者との連携や地産地消、加工場建設による地域の食材活用が書かれ、地域波及の内容がうかがえる。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    急速冷凍技術の活用は書かれているが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献としては具体性が薄い。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    人口減少や消費減少の中で加工食品へシフトする方向性がうかがえるが、日本経済の構造転換との結びつきは書かれていない。

  • 地域経済への波及4

    登米市の食材を使い、地元生産者と協力して加工場を建設する計画が書かれ、地域の経済成長への関与が具体的に読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は地元の生産者や飲食関係の同業者と協力し、食品の加工場を建設して、地元食材を要望に応じた商品に加工し、インターネットで全国に届けていく考えである。

事業者の声

「これからの人口減少や、消費の落ち込みなどのマイナス要素のある中で、そこに活路を見出していかなければなりません。これまで培ってきた知識、素晴らしいスタッフの技術をつぎ込んで、加工食品へ徐々にシフトしていきます」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。