ものづくり補助金平成30年度製造業宮城県

目視検査をなくした「粉ミルクスプーン」無人生産ラインの構築

アスカカンパニー株式会社

成果検査に携わる人員 3.6人/日→0.9人/日

この事例のポイント

  • 粉ミルク用計量スプーンは顧客からの品質要求レベルが年々高まっており、異物混入に対して厳しいチェック体制が求められている。
  • 2018年のナレッジパーク竣工に合わせ、ものづくり補助金でスプーンの画像検査・梱包装置とAGV(無人搬送車)を導入した。
  • 検査に携わる人員 3.6人/日→0.9人/日。画像検査と無人搬送車の導入により、検査に携わる人員を1日平均3.6人から0.9人に削減し、夜間は一部無人で操業できるよ…

事業者のプロフィール

事業者名アスカカンパニー株式会社
所在地宮城県 加美町
業種プラスチック製品製造業(別掲を除く)
技術分野情報処理,測定計測

事業の背景

アスカカンパニー東北工場では、コスメ、医薬品、食品の容器など多岐にわたるプラスチック容器を成形・販売している。粉ミルク用の計量スプーンは長年生産してきた製品で、顧客からの品質要求レベルは年々高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度粉ミルク用計量スプーンは顧客からの品質要求レベルが年々高まっており、異物混入に対して厳しいチェック体制が求められている。
  • 人手・技能外観全数検査を人による目視で行っており、3交代制が必須で、1日の生産に平均3.6人を要していた。
  • 生産能力検査が追いつかず、積極的に新規の受注ができないこともあった。

やったこと

2018年のナレッジパーク竣工に合わせ、ものづくり補助金でスプーンの画像検査・梱包装置とAGV(無人搬送車)を導入した。スプーンの先端から柄、裏表までを画像検査し、カメラにより上面・下面から検査する。画像検査で異常が発生した製品が入った箱のみを再度目視検査する方式とした。箱が満杯になると自動搬送車が箱を替え、包装品の搬送を無人化した。成形機から出力される生産ログデータにより異常な成形品の発生を管理している。

検査測定スプーンの画像検査装置
加工機スプーンの梱包装置
ロボットAGV(無人搬送車)

事業の効果

  • 検査に携わる人員 3.6人/日→0.9人/日

画像検査と無人搬送車の導入により、検査に携わる人員を1日平均3.6人から0.9人に削減し、夜間は一部無人で操業できるようになった。異物混入をすべて取り除いて顧客の要求を満たす品質で納品できるようになった。削減分の人員は他業務や自己啓発に時間を割けるようになり、従業員満足度も上がっている。新規受注の制約もなくなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    プラスチック容器の成形・販売が長年の事業だとうかがえるが、経営戦略上の位置付けや過去取組との一貫性は記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客の品質要求が年々高まっていると記載があり、設計から成形まで一貫提案できる強みが示されるが、競争優位の定量的説明は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    3交代制の全数目視検査や1日平均3.6人の検査工数という課題が具体的に示され、画像検査導入による0.9人への削減で解決を図っている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    検査人員を1日平均3.6人から0.9人に削減する数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がない。

  • 事業を進める体制2

    工場長の名前や取組の担当はあるが、補助事業を遂行する人材・事務体制の具体的記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    粉ミルク用計量スプーン1日3万本・6形状の製品特性と、顧客の品質要求に応える全数検査という選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    平成30年度補正での導入、2018年ナレッジパーク竣工との連動、夜間無人化の拡充計画は示されるが、詳細スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    粉ミルク用スプーンの全数画像検査による無人化生産は同分野での品質水準の引き上げと読めるが、高価格化の記載はない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用2

    ワクチン接種関係資材の委託を受けているとの記載はあるが、雇用創出や波及効果の国の補助理由としての記述は限定的。

  • 費用対効果4

    検査人員を1日3.6人から0.9人へ削減し、削減分の人員を他業務に振り向けられる点が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献4

    画像検査装置とAGVによる無人搬送、成形機の生産ログデータ管理という先端的な自動化の取組が具体的に記載されている。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    宮城県加美郡加美町の地域に所在することは示されるが、地域特性を活かした経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

プラスチックの特性上必要なものを追求し、業界全体一丸となり顧客を巻き込みながら良い商品開発に取り組んで参りたいです

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。