ものづくり補助金平成30年度製造業栃木県

産業から介護・医療へ、高度化ベアリングの量産体制確立によるロボット社会への貢献

徳原工業株式会社

成果生産能力 1倍→2倍

この事例のポイント

  • ロボット用ベアリングメーカーからの発注が増えているが、その要求に十分応える生産体制を確立できておらず、数年後に見込まれるビジネスチャンスを逃す可能性が出てきた。
  • 既存のNC旋盤加工機と同機種を2台増やして3台体制とし、2人工へ増員した。
  • 生産能力 1倍→2倍。マシニングセンタの導入により生産能力と作業効率が向上し、2直・3直体制の残業から2台体制に移行したことで労働環境が改善…

事業者のプロフィール

事業者名徳原工業株式会社
所在地栃木県 栃木県鹿沼市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数37人
資本金4,000万円
設立1967年

事業の背景

当社は1960年の創業以来、自動車の駆動系部品、建設機械部品、エレベーター部品などの機械加工を手がけてきた。異形材の切削加工を得意とし、非量産品から量産品まで対応している。近年は生産年齢人口の減少や働き方改革の進展、介護・医療分野における労働環境改善などを背景に、ロボット技術が欠かせなくなっており、ロボットに使われるベアリングへの需要が高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ロボット用ベアリングメーカーからの発注が増えているが、その要求に十分応える生産体制を確立できておらず、数年後に見込まれるビジネスチャンスを逃す可能性が出てきた。
  • 新製品・新技術将来の介護・医療用ロボットの需要拡大と、さらなる小型軽量化・高機能化に対応するため、高度化ベアリングの量産体制の確立が急務だった。
  • 人手・技能マシニングセンタが1台だったため、2直体制の残業や3直体制に切り替えて増産対応しており、労働環境に負担がかかっていた。

やったこと

既存のNC旋盤加工機と同機種を2台増やして3台体制とし、2人工へ増員した。次に、高機能・高精度の立形マシニングセンタを導入して新たな加工体制を構築した。主軸の回転速度は従前の2倍の6,000回転となり、生産能力はおよそ2倍に向上した。超高硬度の鋼材加工に適しているため高度化ベアリングの製作が可能になり、テーブル面が広く自動工具交換装置が付帯しているため作業効率が向上して0.3人工体制を実現した。また完全密閉タイプで安全装置付きのため、作業員の安全性も高まった。

加工機立形マシニングセンタ

新しい製品・サービス:高度化ベアリング

事業の効果

  • 生産能力 1倍→2倍

マシニングセンタの導入により生産能力と作業効率が向上し、2直・3直体制の残業から2台体制に移行したことで労働環境が改善され、働き方改革にもつながった。高度化ベアリングの量産体制が確立し、短納期への対応と価格競争力の向上も実感している。さらに、最新鋭の機械の導入で社内に活気が生まれ、社員のモチベーションが高まった。設備投資を見たクライアント企業からの評価も得て、新たな取引に結びつくなど手応えを感じている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    1960年創業以来、自動車・建設機械・エレベーター部品の機械加工に携わってきたと書かれ、ベアリング製造への展開の流れはうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    クロスローラベアリングの製造技術を有し、ロボット用ベアリングメーカーからの発注が増加傾向と具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    ベアリング需要増に生産体制が追いつかず機会喪失の恐れがあるという課題が示され、マシニングセンタ導入で生産能力が約2倍になったと書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産能力が約2倍、作業効率向上、0.3人工体制などの効果は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    NC旋盤を2台増やして2人工へ増員したとあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ロボット用ベアリングへのニーズや価格競争力の向上は書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の中長期の課題検証や遂行スケジュールについては記述がほとんど見当たらない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    超高硬度の鋼材加工に適し高度化ベアリングの製作が可能になったと書かれ、同分野で高付加価値化を図る取組がうかがえる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    ロボット社会や介護・医療分野への貢献がうかがえるが、経済波及や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    生産能力が約2倍になったと数字で示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    ロボット・介護医療分野への需要拡大に対応する記述があり、成長分野への進出がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    栃木県鹿沼市での事業は書かれているが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用牽引の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。