ものづくり補助金平成30年度建設業富山県

電気設備施工と高画質ライブ配信のワンストップサービス事業

神成株式会社

成果受注数は月十数件から、年間300件以上へと急増した。

この事例のポイント

  • 北陸には映像制作・配信を手掛ける業者がほとんどなく、首都圏などの業者に依頼すると多大なコストがかかるため、北陸の顧客にとって映像制作は高いハードルとなっていた。
  • 令和元年に映像制作・配信事業へ参入し、当初は本社内にスタジオを設けて機材はレンタルで対応していた。
  • 受注数は月十数件から、年間300件以上へと急増した。ワンストップで提案から撮影、配信、納品まで対応できる体制により、コロナ以降に増えたオンライン会議や動画配信などの新規顧…

事業者のプロフィール

事業者名神成株式会社
所在地富山県 富山市
業種設備工事業
従業員数19人
資本金400万円
設立2005年

事業の背景

当社は平成17年に神成防災有限会社として創業し、消防用設備の工事・保守点検を手掛けながら電気設備工事や弱電設備工事に参入してきた。商業施設や店舗、公共施設の電気設備工事でデジタルサイネージの設置や映像の相談を受けることが増え、映像制作への需要を感じていた。全国的には映像制作・配信事業への参入が増え、広告・PRでも映像の活用が進んでいた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑北陸には映像制作・配信を手掛ける業者がほとんどなく、首都圏などの業者に依頼すると多大なコストがかかるため、北陸の顧客にとって映像制作は高いハードルとなっていた。
  • 生産能力機材はレンタルに頼っており、撮影や制作に限界があったため、顧客に費用対効果の高い多彩な映像サービスを提供できずにいた。

やったこと

令和元年に映像制作・配信事業へ参入し、当初は本社内にスタジオを設けて機材はレンタルで対応していた。補助金を活用して自社で機材をそろえ、大型タッチディスプレイ、4Kカメラ、画面の切り換えを行うスイッチャーなどの高性能機器を導入した。クロマキー合成のための布と周辺機材も自社で備え、多様なニーズに質の高い撮影で応えられるようにした。令和3年2月には富山駅近くにスタジオ「Sauce by KAN-NARI」を新設し、北陸では唯一とされる最新映像機器のショールーム兼ショップも併設した。

その他大型タッチディスプレイ
その他4Kカメラ
その他画面の切り換えを行うスイッチャー
その他クロマキー合成のための布と周辺機材

新しい製品・サービス:映像制作・配信サービス(クロマキー合成に対応するスタジオでの撮影、配信、納品をワンストップで提供)

事業の効果

  • 受注数は月十数件から、年間300件以上へと急増した。

ワンストップで提案から撮影、配信、納品まで対応できる体制により、コロナ以降に増えたオンライン会議や動画配信などの新規顧客を獲得した。受注は月十数件から年間300件以上へと急増した。自社機材によりクロマキー合成を用いた多彩な撮影が可能になり、対談や会見、企業研修の収録、ライブ配信、塾や学校向け教材の収録などを実施できた。さらに、有名ミュージシャンのコンサート映像を収録して記録メディアに複製販売するなど、制作、配信にとどまらずイベント全体にかかわる事業へ広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の電気・防災工事から映像需要を感じ、映像制作・配信へ参入した経緯が書かれているが、経営戦略上の位置づけの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    北陸に映像制作業者がなく首都圏に依頼すると高コストという外部環境と、映像・音響システムに精通する自社の強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    自社機材不足で撮影・制作に限界があったという課題認識は書かれているが、高付加価値化の数値目標や計画の実効性は示されていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    受注数が月十数件から年間300件以上に急増したと書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    放送・映像システムの設計・施工や機器修理のノウハウ、一貫体制を持つことは書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    クロマキー合成や高品質撮影、パッケージ料金の安さ、ライブ配信対応など、製品価値と顧客ニーズが具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として全国展開や背景デザインでの富山らしさ追求が書かれるが、遂行方法やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    映像制作・配信は普及が進む分野だが北陸では業者が少ないと書かれ、高水準の高付加価値化を示す記述は限定的。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    北陸の映像制作の空白を埋め、地域顧客のコスト負担を減らす点はうかがえるが、経済波及や雇用創出の具体的記載は薄い。

  • 費用対効果3

    パッケージ料金でリーズナブルな価格設定とし、受注が急増したと書かれるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    ライブ配信やハイブリッド形式のイベント、オンライン配信を組み合わせた新サービスが書かれ、新しいビジネスモデルの萌芽がうかがえる。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    映像制作・配信という成長分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及4

    北陸の地域特性を活かし、富山らしさを取り入れた映像制作で地域顧客の需要を取り込む点が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在は北陸での受注がほとんどだが、口コミで新規顧客を開拓でき、北陸以外の地域からの依頼も増え始めている。将来的には全国展開を視野に入れ、よりきれいで見やすい映像を追求するとともに、背景デザインなどで富山らしさを出すなどオリジナリティを盛り込むことにも力を入れる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。