ものづくり補助金平成30年度建設業青森県

ドローンによる安全性・生産性を高める設備保全点検の革新的サービスの実現

有限会社佐々木興業

成果点検から報告までの期間 7日→2日

この事例のポイント

  • 構造物の点検では足場を設置したり高所作業車を手配したりして人の目と手で確認するしかなく、工事が必要かを判断する前に多大な経費がかかっていた。
  • 産業用設備保全点検ドローン機、ドローン用高倍率ズームジンバルカメラ、ドローン用高解像度ジンバルカメラの3点を導入した。
  • 点検から報告までの期間 7日→2日。ドローンの映像により、屋根や配管などを地上にいながら依頼主と一緒にリアルタイムで安全かつスピーディーに確認できるように…

事業者のプロフィール

事業者名有限会社佐々木興業
所在地青森県 八戸市
業種総合工事業
従業員数3人
資本金300万円
設立1987年

事業の背景

当社は親会社である株式会社佐々木組の建設部門が独立する形で昭和62年に設立された一般建設業で、基礎工事、屋根更新工事、点検・補修等の営繕工事、通路舗装工事、土木工事、プラントメンテナンス作業などを請け負っている。三八地域は降雪量が比較的少ないため太陽光パネルを設置している土地が多く、今後も増設される予定である。太陽光パネルは定期的なメンテナンスと点検が必要で、交換の時期が迫っている設置箇所もいくつかある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算構造物の点検では足場を設置したり高所作業車を手配したりして人の目と手で確認するしかなく、工事が必要かを判断する前に多大な経費がかかっていた。
  • 品質・精度従来の機材では広範囲で高解像度の点検解析データを集めることに限度があった。
  • その他人が登ることが困難な建物の屋根や配管などを、安全に点検する手段が十分でなかった。

やったこと

産業用設備保全点検ドローン機、ドローン用高倍率ズームジンバルカメラ、ドローン用高解像度ジンバルカメラの3点を導入した。機材は産業用機体であること、高倍率・高品質・高解像度の撮影・調査が可能であることを条件に選定し、特に工場内での操作性を考慮した。カメラはジンバル(回転台)により多彩な角度で撮影でき、設備の損傷等をミリ単位でリアルタイムに撮影することが可能である。ドローンは高さ150m以下で2km圏内まで飛行でき、防波堤の調査などを地上の安全な場所から実施できる。

  • その他産業用設備保全点検ドローン機
  • 検査測定ドローン用高倍率ズームジンバルカメラドローン用高解像度ジンバルカメラ

事業の効果

  • 点検から報告までの期間 7日→2日
  • 点検作業の工数 12人時→2人時

ドローンの映像により、屋根や配管などを地上にいながら依頼主と一緒にリアルタイムで安全かつスピーディーに確認できるようになった。広範囲で高精度な解析データを収集できるようになり、目視点検の後に打音点検すればよいため効率化が図られ、コストも減少した。点検作業の工数も減り、保守点検業務の受注が増加して、設備の交換や新規工事の受注にもつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決点検から報告まで約1週間かかっていた課題に対し、2日で可能になり作業工数も80%に削減したと具体的な数字が示されている。
  • 4
    費用対効果点検コストが従来の80%に削減され、点検工数も大幅に減ったと数字で示され、費用対効果の高さが読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    強み・弱みを踏まえた優位性従来は足場設置や高所作業車手配が必要だった点は書かれるが、競争優位の根拠となる市場動向や自社の強みの分析は読み取れない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    建設部門から独立し昭和62年設立、基礎工事や点検・補修等の営繕工事を請け負ってきた経緯が書かれ、点検業務への取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    従来は足場設置や高所作業車手配が必要だった点は書かれるが、競争優位の根拠となる市場動向や自社の強みの分析は読み取れない。

  • 課題の認識と解決4

    点検から報告まで約1週間かかっていた課題に対し、2日で可能になり作業工数も80%に削減したと具体的な数字が示されている。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標3

    点検工数の削減や保守点検受注増加は書かれるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    社員2名がドローンインストラクターの資格を取得し法律知識を学んでいると書かれ、体制の一端がうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安全かつスピーディーな点検や依頼主と映像を共有できる点は書かれるが、ターゲット顧客や選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    太陽光パネルの増設やメンテナンス需要に向けた今後の展望は書かれるが、遂行スケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    高倍率・高解像度の産業用ドローンを導入したと書かれるが、分野の普及度や高付加価値化の水準の根拠は示されていない。

公的補助の必要性3.3
  • 波及効果・雇用3

    農林水産や防災分野へのドローン活用を目指すと書かれ、地域への波及の方向性はうかがえるが定量的な根拠はない。

  • 費用対効果4

    点検コストが従来の80%に削減され、点検工数も大幅に減ったと数字で示され、費用対効果の高さが読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    ドローンとリアルタイム映像で遠隔確認する取組は書かれるが、サプライチェーンへの貢献や新しいビジネスモデルの説明は薄い。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    三八地域の太陽光パネル増設や地域での防災・農林水産へのドローン活用が書かれ、地域特性を活かす方向性がうかがえる。

今後の展望

社員2名がドローンインストラクターの資格を取得し、飛行に必要な法律的な知識の学習を続けている。今後はドローンで収集した測定結果を素早く正確に解析・分析・評価し、補修箇所の特定や追加工事の提案など付加価値の高いサービスを提供することを目指している。建設業界だけでなく、農林水産分野や防災分野でのドローン活用にも力を入れ、赤外線カメラによる農薬散布や病害被害の確認なども検討している。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。