ものづくり補助金平成30年度製造業石川県

高品質な木材を安定的に供給するための製造環境の構築

株式会社シモアラ

成果含水率が目標値(15%)となるまでの時間を測定

この事例のポイント

  • 乾燥業者を利用するとコストがかさみ、天然乾燥では販売までのサイクルが長く在庫の滞留も大きい。
  • 県産の杉材で高品質な乾燥材を安定的に製造するため、乾燥機を導入して乾燥条件の技術を確立した。
  • 含水率が目標値(15%)となるまでの時間を測定。加工コストが削減され、在庫サイクルも短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社シモアラ
所在地石川県 加賀市
業種木材・木製品製造業(家具を除く)
技術分野製造環境
従業員数89人
資本金2,000万円
設立1971年

事業の背景

当社は石川県内の工務店やプレカット業者に丸太から加工した木材を販売している。近年、木造住宅におけるプレカット材の普及に伴い、加工段階で寸法が安定した乾燥材のニーズが高まっている。製材部門の安定した売先は59社、仕入先は38社程度である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算乾燥業者を利用するとコストがかさみ、天然乾燥では販売までのサイクルが長く在庫の滞留も大きい。
  • 生産能力顧客需要に応じた乾燥材の生産が十分にできていなかった。

やったこと

県産の杉材で高品質な乾燥材を安定的に製造するため、乾燥機を導入して乾燥条件の技術を確立した。対象の製造材は下地材・桁材・母屋材とした。乾燥温度・湿度、乾燥時間、風の循環方法を木材の大きさごとにデータを取った。送風口を乾燥室の周囲を囲むように配置し、温度を徐々に上昇させて含水率が目標値15%となるまでの時間を測定した。十分に乾燥した際の木材の品質を調べ、床材等にも使えるツヤや質感が出る乾燥条件を確立した。

加工機木材乾燥機

事業の効果

  • 含水率が目標値(15%)となるまでの時間を測定

加工コストが削減され、在庫サイクルも短縮された。顧客需要に応じた生産が可能になったことで販売量が増加し、販売価格も高額になったため競争力が強化された。乾燥機導入により効率良く乾燥材下地を生産できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    製材業者として昭和25年から事業を続け、ISO認証や木材乾燥機導入で乾燥材の生産に取り組んでいる点は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    プレカット材普及による乾燥材ニーズの高まりを背景に、製材とプレカットの両工場を有する強みを活かす構図が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    乾燥業者利用のコストと在庫滞留という課題を挙げ、加工コスト削減と在庫サイクル短縮が実現したと書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    乾燥材の含水率目標15%や販売量・価格の増加は書かれているが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数89名と取引先数は書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力への言及はうかがえる程度にとどまる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ツヤや質感を出す床材向け品質、顧客需要に応じた生産といった製品価値とターゲットが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    乾燥条件の確立に向けたデータ取りの方法は書かれているが、中長期のスケジュールや課題解決の進め方は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    県産杉材の高品質乾燥材という分野は書かれているが、同分野で高水準の高付加価値化を図る根拠は具体的ではない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    地域の林業活性化や県産材・間伐材の仕入れによる地域貢献が書かれ、波及効果の一端はうかがえる。

  • 費用対効果2

    加工コスト削減や販売価格の上昇は書かれているが、補助金投入額に対する費用対効果を示す数値はない。

  • イノベーションへの貢献1

    先端的なデジタル技術や新ビジネスモデルについての記載は見当たらず、読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    県産杉材や間伐材を活用し、石川県の地域林業の活性化に貢献している点が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

昨今のウッドショックによる国産材需要増加にも対応し、顧客の要望に応えていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。