ものづくり補助金平成30年度サービス業(他に分類されないもの)長野県

AIカラーシステム導入による生産性向上と品質の標準化

この事例のポイント

  • 調色作業は職人技で、全工程の約3割の時間を要している。
  • 調色作業を機械化するため、ボディカラーをカメラで測定し、使用原料の種類や配合割合などのデータをパソコン上に表示するAIカラーシステムを導入した。
  • 調色工程を機械化したことで、誰もが行える工程となり、品質の標準化が可能になった。

事業者のプロフィール

所在地長野県 箕輪町
業種自動車整備業
従業員数4人
設立1973年

事業の背景

同社は1973年に自動車整備認証工場として創業し、整備、板金塗装、保険、自動車販売へと事業を広げてきた。地域集落の7割が顧客で、整備は国内外の各種自動車から建設機械、農機具、自転車のパンク修理まで扱う。少子高齢化による自動車保有台数の減少や軽自動車の増加で、車検や一般整備の売上げは伸び悩んでいる。売上げの3割を占める自動車販売に近年力を入れている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能調色作業は職人技で、全工程の約3割の時間を要している。
  • 生産能力職人が1人しかおらず、立て続けの注文に対応できないため、受注機会のロスが発生している。
  • 生産能力ボディカラーの多種多様化や使用塗料の変化により調色作業の技術的難易度が飛躍的に上がり、作業時間も以前より多くかかっている。

やったこと

調色作業を機械化するため、ボディカラーをカメラで測定し、使用原料の種類や配合割合などのデータをパソコン上に表示するAIカラーシステムを導入した。システムはパソコンと連動した精密スケールで塗料を調合する仕組みで、カラーナビの指示により補修用塗料のボトルを選んで配合する。経験の浅い作業者でも難易度の高い調色ができるようになった。

ソフトAIカラーシステム
検査測定精密スケール

事業の効果

調色工程を機械化したことで、誰もが行える工程となり、品質の標準化が可能になった。その結果、生産性は調色工程で約60%、板金塗装工程全体で40%向上した。作業時間の大幅な短縮、品質の安定、使用塗料のロス削減といったメリットも生まれている。短納期の実現も目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    地域密着の整備業で自動車販売に力を入れていると書かれるが、経営戦略上の位置づけや過去の取組との一貫性は具体的に読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    少子高齢化や軽自動車増加による売上減を課題とし、スバル車で上伊那エリア・トップクラスの実績があると書かれ、強みの記述がある。

  • 課題の認識と解決4

    調色作業が全工程の約3割を占め、職人1人で受注機会のロスが発生していると課題を示し、AIカラーシステムで解決する流れが書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    成果として調色工程で約60%、板金塗装工程全体で40%の生産性向上を達成したと数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員数4名と記載があり、息子が導入後に使い始めたとあるが、補助事業を遂行する体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    地域のニーズにきめ細かく応えること、ボディカラーの多種多様化への対応が書かれるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後半年で成果が出始めていると期待が述べられるが、中長期の検証や遂行スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    調色作業の技術的難易度が上がったと書かれるが、同分野での高付加価値化・高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    補助金投入額は書かれないが、調色の作業時間短縮や塗料ロス削減、品質安定の効果が生産性40%向上として示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    カメラ測定とパソコン上のデータ表示による調色の機械化というデジタル活用が書かれ、工程のイノベーションに触れている。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    上伊那郡箕輪町で地域集落の7割が顧客と書かれ、地域密着で事業を営んでいることは読み取れるが、地域経済への波及は述べられていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

息子がAIカラーシステムを使い始めて半年。これからさらに良い成果が出てくると期待しています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。