ものづくり補助金平成30年度製造業岐阜県

町工場のアイデアと技術のコラボ、多品種共用化大型一体トレーの大物・薄肉化技術の確立

幸栄テクノ株式会社

成果トレーの最大成形サイズ 300mm→350mm

この事例のポイント

  • トレーの大型化・薄肉化への対応が技術面・コスト面でネックとなり、対応できない案件が増えていた。
  • 電動サーボ射出成形機Si-450-6S型を導入し、大型一体化トレーの生産に必要な射出スピードを制御できる体制を整えた。
  • トレーの最大成形サイズ 300mm→350mm。大型・薄肉の一体成形トレーが可能になり、取引先の要求水準を満たす製品を供給できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名幸栄テクノ株式会社
所在地岐阜県 羽島市
業種プラスチック製品製造業(別掲を除く)
技術分野立体造形
従業員数11人
資本金200万円
設立2010年

事業の背景

当社は自動組立機用トレー・パレットの設計・製作を行い、金型メーカーとして創業後に成形加工分野へ事業を拡大してきた。取引先ごとに異なる要求に丁寧に応えることを重視してきたが、グローバル化と部品の多品種化により要求水準が高まっていた。世界的な電気自動車開発の加速で、国内外から供給用共通トレーの開発・製作依頼が急増していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力トレーの大型化・薄肉化への対応が技術面・コスト面でネックとなり、対応できない案件が増えていた。
  • 新製品・新技術多品種部品を共用化できるトレーの開発が求められていた。
  • コスト・採算内製化による生産性向上が必要だった。
  • 人手・技能少人数体制を維持するため、自動化が必要だった。

やったこと

電動サーボ射出成形機Si-450-6S型を導入し、大型一体化トレーの生産に必要な射出スピードを制御できる体制を整えた。過去一体成形が不可能だった自社金型を用いて大型トレーを試作し検証を行った。リブの高さと薄肉化は別々の金型を改造して成形品を試作し検証した。トレーの成形試作と検証を繰り返して精度を高め、主要取引先の担当者が試作品を確認し品質を評価した。

加工機電動サーボ射出成形機 Si-450-6S型

新しい製品・サービス:大型一体化トレーの大物化・薄肉化技術

事業の効果

  • トレーの最大成形サイズ 300mm→350mm
  • リブ高さ 15mm→40mm
  • 従来より最大0.84mm薄くなり、すべての項目で取引先の要求水準をクリアした。

大型・薄肉の一体成形トレーが可能になり、取引先の要求水準を満たす製品を供給できるようになった。取引先へのレスポンスが良くなり、安定的なパートナーとしての信頼関係の構築につながった。内製化により外注費を削減でき、迅速な顧客対応も可能になった。自動加工により従業員の残業が減り、有給休暇の取得率も向上するなど職場環境が改善した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来のオーダー対応と金型・成形の延長で取り組んだと書かれ、一貫性はうかがえるが経営戦略上の明確な位置付けは薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    取引先ごとの要求に丁寧に応える姿勢と、他社では対応しきれない案件があることが書かれ、強みは読み取れるが数値根拠は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    対応できない案件増加とコスト・技術面のネックを課題として挙げ、大型・薄肉化トレーの一体成形で解決する計画が具体的に書かれている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    1回の射出で300×400mmが限界だったものが350×500mmの一体成形に、リブ高さは15mmから40mmに対応と数値で目標と成果が示されている。

  • 事業を進める体制3

    顧客担当者による検証や試作の繰り返しは書かれるが、補助事業を遂行する人材体制や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    電気自動車向け供給用共通トレーの開発・製作依頼が急増していたと需要の裏付けを示し、大手二次メーカーをターゲットとすると明記している。

  • 事業化までの道筋3

    試作と検証を繰り返す方法や次の市場への展開が書かれるが、スケジュールや中長期の課題検証の詳細は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    大型・薄肉化一体トレーの高水準な高付加価値化を図る内容と読めるが、分野の普及度を数値で示す記述はない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    電気自動車の供給用共通トレー需要の急増に触れるが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は明記されていない。

  • 費用対効果3

    外注費削減、残業減、有給取得率向上などの効果は書かれるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    電動サーボ射出成形機の導入は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は限定的にしかうかがえない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    電気自動車など次世代自動車市場への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    岐阜県羽島市の中小企業であることは分かるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

電気自動車をはじめとした次世代自動車市場での受注拡大を目指し、まずは主要取引先である大手企業の二次メーカーをターゲットとする。今後はWebサービスを活用した販売手法を取り入れ、他の業界・分野への進出も模索している。

事業者の声

世の中に無いものは創るしかない、今までにやったことの無いものは挑戦する

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。