ものづくり補助金平成29年度製造業奈良県

一工程成型を可能にする機械導入による低価格・高品質ボタン製造計画

アイティーボタン株式会社

この事例のポイント

  • 海外製品との価格競争に敗れ、中国などアジア諸国にシェアを奪われていた。
  • 金型作成を自社で完結させ、切削や穴あけなどの複数工程をやめて、一工程成型という従来とは全く異なる成型方法を採用した。
  • 一工程成型の導入により、製造数を増やしつつ製造コストの削減に成功した。

事業者のプロフィール

事業者名アイティーボタン株式会社
所在地奈良県 田原本町
業種プラスチック製品製造業(別掲を除く)
技術分野製造環境

事業の背景

当社は創業以来、プラスチックボタン製造を中心とした専業メーカーである。プラスチックボタンは単価競争が激しく、海外製品の価格競争によって国内シェアを奪われていた。従来は複数の製造工程を要していたため、製造数が限られ単価も高くなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算海外製品との価格競争に敗れ、中国などアジア諸国にシェアを奪われていた。
  • 生産能力切削、穴あけ、バリ取り、磨き、検品と複数の工程を経て製造していたため、製造数が限られ単価も高かった。

やったこと

金型作成を自社で完結させ、切削や穴あけなどの複数工程をやめて、一工程成型という従来とは全く異なる成型方法を採用した。最新の電動射出成型機を導入して製造数を増やし、国産の高品質を保ったまま製造コストを削減した。割れにくい素材を用いて破壊強度を高め、従来より安全で低価格・高品質なボタンの成型に成功した。

加工機最新の電動射出成型機

新しい製品・サービス:一工程成型による低価格・高品質ボタン

事業の効果

一工程成型の導入により、製造数を増やしつつ製造コストの削減に成功した。国産の高品質を保ちながら、海外製品に対抗できる低価格のボタンを実現した。割れにくい素材により従来より安全性の高いボタンを成型できた。大手ブランドが海外製ボタンから切り替えの受注を検討するなど、一定の成果を得た。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性2

    プラスチックボタン製造の専業メーカーで射出成型技術を自社の強みとしている点はうかがえるが、過去の取組との一貫性や戦略上の位置付けは記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    海外製品との価格競争でシェアが縮小した背景と、一工程成型で低価格・高品質を実現した点が具体的に書かれ、強みを活かした競争優位が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    複数工程の製造が製造数と単価の制約になっていた課題を認識し、一工程成型で製造コストを削減したと書かれており、課題と解決策が対応している。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    日産最大200万個や大手ブランドの受注検討という記述はあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    一気通貫体制や付帯設備の自社生産が書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    低価格・高品質・割れにくい素材による安全性、エコテックス規格100 ClassⅠ認証などが製品の価値として整理され、選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    事業の成果として一定の受注検討があったと書かれるのみで、中長期の遂行方法やスケジュールは記載がない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    海外の低価格品と競う中で、一工程成型による低価格・高品質ボタンという高付加価値化を図る取組として具体的に書かれている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    環境配慮やプラスチックごみ削減への貢献はうかがえるが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由の記述は薄い。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    独自の射出成型技術や材料の完全リサイクルは書かれるが、デジタル技術や地域・サプライチェーンへの波及は読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    奈良県田原本町に所在する点は書かれるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済の牽引についての記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。