ものづくり補助金平成30年度製造業滋賀県

増加するオーダー畳の需要に対応する生産工程集約による高品質化・生産性向上計画

有限会社的場たたみ店

この事例のポイント

  • 増加するオーダー畳の多様なニーズ(短納期化、サイズや形状の多様化)に、従来の作業工程では満足に応えることが難しかった。
  • 東海機器工業株式会社製の全自動反転式平刺機「東海ロボオート6B型」を導入した。
  • 段取り替えや手作業の部分が大幅に減り、自動化割合の増加により生産能力は従来の1.5倍以上になった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社的場たたみ店
所在地滋賀県
業種その他の製造業
技術分野精密加工

事業の背景

畳のサイズ表示は基本的に今も尺貫法が用いられている。最近のリフォーム需要では洋間向けに従来の標準厚みより大幅に薄い畳が求められることが多い。受注は増加傾向にあり、和食店の畳の張替えなど小規模なリフォームにも対応している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力増加するオーダー畳の多様なニーズ(短納期化、サイズや形状の多様化)に、従来の作業工程では満足に応えることが難しかった。
  • 生産能力作業工程の自動化が十分でなく、機械化による生産性の向上が不可欠だった。
  • 人手・技能旧式の機械を用いた4工程で所要時間が長く、特に調整作業に時間がかかっていた。
  • 人手・技能メートル法で受けた注文を尺貫法に換算し直す必要があり、手間がかかっていた。

やったこと

東海機器工業株式会社製の全自動反転式平刺機「東海ロボオート6B型」を導入した。導入にあたっては入念な試作・評価・検証を行い、滋賀県下では初めての導入となった。機械のタッチパネルは尺貫法とメートル法の両方に対応し、いずれの数値を入力しても瞬時に自動計算されるため、様々なサイズに対応できるようになった。従来4工程だった作業は、新機械でも同じく4工程(タッチパネルによる設定、上前平刺、下前平刺・隅止め(上前)、隅止め(下前))だが、所要時間は大幅に短縮された。特にサイズ調整作業を自動設定で大幅に短縮できたことが大きい。

加工機全自動反転式平刺機(東海ロボオート6B型)

事業の効果

段取り替えや手作業の部分が大幅に減り、自動化割合の増加により生産能力は従来の1.5倍以上になった。製造工程の所要時間も大幅に短縮された。朝に受けた注文をその日の夕方に納品できるようになり、納期の面でも効果が出ている。その結果、小規模なリフォームを中心に受注は確実に増えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の実績と「お客様に喜ばれる畳を納品する」という経営方針、既存の框縫機の活用など、これまでの取組との連続性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    洋間リフォーム向けの薄い畳や尺貫法とメートル法の両対応など、市場ニーズと自社の技術・ノウハウの強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    短納期化やサイズ・形状の多様化で従来工程では受注が困難という課題が明示され、自動化で生産能力が従来の1.5倍以上になるとの記載がある。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産能力の向上は実績として示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、わずかにうかがえる程度。

  • 事業を進める体制3

    長男が今年から家業に従事し承継の意向があること、試作・評価・検証を入念に行ったことは読み取れるが、遂行体制の具体性は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    洋間リフォーム需要や「朝の注文を夕方納品」という選ばれる理由、受注が増えている事実が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の遂行スケジュールや中長期の課題検証の方法は書かれておらず、わずかにうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    尺貫法とメートル法の両対応や薄い畳への対応など、高水準の対応力が示されているが、高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    和室文化の伝承という文言はあるが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果3

    生産能力が従来の1.5倍以上になったと書かれるが、補助金額と付加価値増加の関係は示されておらず費用対効果は読み取りにくい。

  • イノベーションへの貢献3

    タッチパネルとマイコン制御による尺貫法・メートル法の自動計算など、デジタル技術の活用は読み取れるが、業界への波及は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    米原市や滋賀県の社寺仏閣、道の駅など地域の施設への納品実績があり、地域に根ざした事業であることが読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。