ものづくり補助金平成30年度建設業大阪府

和モダン空間に求められるオリジナルマジキリの開発・製造・拡販

谷元フスマ工飾株式会社

成果新規のプリンター2台を導入

この事例のポイント

  • 従来のプリンターは旧型のため、品質・コスト・納期の面でふすま引手などの需要急拡大に対応しきれず、受注ロスが発生するおそれがあった。
  • 補助事業では、新たなインクジェットプリンター機種を社内で検討し、現行ソフトとの親和性を考えて最適な機種を選定した。
  • 新規のプリンター2台を導入。新たに導入したプリンター2台により、色ムラやロット違いが起こりにくくなり、印刷の品質が安定した。

事業者のプロフィール

事業者名谷元フスマ工飾株式会社
所在地大阪府 八尾市
業種職別工事業(設備工事業を除く)
技術分野デザイン,製造環境
従業員数45人
資本金1億円
設立1946年

事業の背景

谷元フスマ工飾は昭和21年創業のふすま・木製建具の製造施工会社で、主力はふすま、木製建具、アルミの間仕切りなど。昭和40年代の住宅増加や、昭和後期から平成にかけての和室から洋室への変化に対応して事業を広げてきた。現在は集合住宅の新築市場に加え、ホテルや商業施設のデザイン重視の高付加価値市場、リフォーム市場のDIY市場に力を入れている。インバウンド向けのホテルや商業施設の増加などで“和モダン空間”への需要が高まり、プリントふすま「はこう」や引手の「華引手」の売り上げが急増している。新規事業の売上高は直近5年間で約4倍に伸びている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来のプリンターは旧型のため、品質・コスト・納期の面でふすま引手などの需要急拡大に対応しきれず、受注ロスが発生するおそれがあった。
  • 品質・精度色調整が難しく色ムラが起こりやすかった。
  • 人手・技能プライマー塗布機能がなかったため一部工程が外注対応となっていた。
  • 生産能力用紙のセットに手間を要していた。

やったこと

補助事業では、新たなインクジェットプリンター機種を社内で検討し、現行ソフトとの親和性を考えて最適な機種を選定した。新規のプリンターを2台導入し、開発部が導入を担当するとともに、営業部では仕様を織り込んだ営業を強化した。導入により、プライマー塗装作業を含む工程の対応力と紙のセット替えの効率を高めることを目指した。

加工機インクジェットプリンター

新しい製品・サービス:プリントふすま「はこう」など、デザインを施した商品

事業の効果

  • 新規のプリンター2台を導入

新たに導入したプリンター2台により、色ムラやロット違いが起こりにくくなり、印刷の品質が安定した。プライマー塗装作業や紙のセット替えの時間が短縮され、生産効率が向上した。これにより、急増するプリントふすまなどの需要に対して受注ロスの恐れを解消した。若い新卒者が集まるようになったという効果も見られる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の取組として、ふすま量産からデザイン重視市場やネット販売へ変化してきた流れが書かれており、一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    年間2万枚の貼り換え実績、職人10人以上、ネット販売によるDIY市場開拓など、強みと市場動向の関係が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    旧型プリンターで品質・コスト・納期が対応しきれず受注ロスの恐れがあったと課題を示し、新機種導入で解決したと書かれているが、高付加価値化の目標数値は薄い。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    売上高が直近5年で約4倍と書かれているが、補助事業の付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    開発部が導入を担当し営業部も仕様織り込みを強化したと書かれ、体制の一端は読み取れるが、人材や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    デザイン重視の高付加価値市場やDIY市場へのアプローチ、華引手やプリントふすまの需要急増など、顧客とニーズの裏付けが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    プライマー塗布機能がなく一部工程を外注していた課題と、新機種選定の経緯は書かれているが、中長期の検証やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    プリントふすまや華引手など、和のデザインを施した高付加価値商品の売り上げ急増が書かれており、高付加価値化の方向性が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    伝統的なふすまの意匠を現代に広げ、新しい“和”の生活様式を提案している点は読み取れるが、波及効果や雇用創出の数値は薄い。

  • 費用対効果2

    生産効率向上や色ムラ解消は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献3

    大型プリンターなど最新技術を応用したオリジナル建材の開発や業務アプリ開発が書かれ、デジタル活用の方向性はうかがえる。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    ネット販売やデジタル技術で新市場を開拓したとの記述はあるが、日本経済の構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及3

    大阪府八尾市の地元企業で、伝統的な和の技術を活かして高付加価値の製品を展開している点は読み取れるが、地域経済への効果は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

  • 目標:直近の5年間で約4倍に伸びている

事業者の声

近年若い新卒の人たちも集まってくるようになった

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。