ものづくり補助金平成30年度宿泊業、飲食サービス業奈良県

明日香村初、一日一組限定体験型農家民宿、故郷レストラン第2創業で事業拡大と村おこし

この事例のポイント

  • 最寄り駅から車で20分、奈良市内や大阪方面から車で1時間以上かかる公共交通機関のない僻地にあり、来店までの道のりが長いため、ランチのみの営業では利用者がゆっくりできない状況だった。
  • 本事業では、既存の建物を生かした改築設計を行い、一日一組限定の宿泊サービスを展開した。
  • 宿泊サービスの提供により、夕方から星空、早朝までの景色や雰囲気を堪能できるようになり、強固なリピーターの獲得に成功した。

事業者のプロフィール

所在地奈良県 明日香村
業種宿泊業

事業の背景

明日香村は奈良県中部に位置し、石舞台古墳やキトラ古墳などの歴史的遺産と、1,400年にわたって守られてきた棚田や里山の景観を持つ地域である。奥明日香地域は「重要文化的景観」に選定されている一方、人口減少や後継者不足により平成29年に過疎地域指定を受けている。当店は地域の食材を使った古民家レストランとして営業してきたが、立地が強みである反面、来店までの距離が長いという課題を抱えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑最寄り駅から車で20分、奈良市内や大阪方面から車で1時間以上かかる公共交通機関のない僻地にあり、来店までの道のりが長いため、ランチのみの営業では利用者がゆっくりできない状況だった。
  • 集客・繁閑リピーターから宿泊を希望する声が多く寄せられていたが、宿泊できる施設がなかった。

やったこと

本事業では、既存の建物を生かした改築設計を行い、一日一組限定の宿泊サービスを展開した。内装は吉野杉や檜など奈良の木の良さを全面に出した仕様とし、里山に住んでいるような空間を演出した。宿泊者専用の洗面・浴室・トイレを設け、快適性を確保した。

新しい製品・サービス:一日一組限定体験型農家民宿

事業の効果

宿泊サービスの提供により、夕方から星空、早朝までの景色や雰囲気を堪能できるようになり、強固なリピーターの獲得に成功した。宿泊による快適性の確保で、既存リピーターの顧客満足度が向上し、新たなリピーターも獲得できた。さらにグリーンツーリズムの企画提供にもつながり、明日香村観光のついでではなく、ゆっくり過ごすためにわざわざ足を運ぶ場所として地域の活性化にも貢献している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成16年の運営グループ発足から平成20年の店舗化、既存レストランに宿泊を加える第2創業という流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    立地が不利(最寄り駅から車20分、大阪方面から1時間以上)な一方、里山や歴史的景観を強みとする点は書かれているが、競争優位の根拠は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決3

    ランチのみで滞在できない課題と、リピーターからの宿泊要望を解決策にした流れは読み取れるが、高付加価値化の数値目標は示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    令和5年に15周年を迎える運営実績はうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    完全予約制、1日1組限定、里山体験メニューや手作りマップなど、顧客に選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    宿泊サービス開始による地域波及は書かれているが、遂行方法やスケジュールの記述はない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    里山の民宿と古民家レストランという形態は珍しいが、完全予約制や一日一組という分野内の高付加価値化の水準は数値で示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用4

    重要文化的景観や過疎地域指定を挙げ、雇用創出・移住者増加・村おこしという地域経済への波及が具体的に示されている。

  • 費用対効果2

    リピーターの獲得や顧客満足度の向上は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値はない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面70%
  • 成長分野への進出2

    農家民宿によるグリーンツーリズムの提供は書かれているが、日本経済の構造転換に資するという記述はうかがえない。

  • 地域経済への波及5

    奥明日香の棚田や里山景観、石舞台古墳などの地域資源を活かし、地域女性グループから始まった村おこしとして雇用と移住増加を目指す点が具体的。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。