ものづくり補助金平成30年度宿泊業、飲食サービス業島根県

加圧蒸気焼成機導入による地元素材のご当地スイーツギフトの開発

成果シフォンカステラの焼成時間 120分→60分

この事例のポイント

  • スイーツを人手をかけずに大量かつ均一に仕上げることが課題だった。
  • 東京の厨房機器展示会で見つけた加圧蒸気焼成機(スチームラックオーブンZEN TSR6-E)を導入した。
  • シフォンカステラの焼成時間 120分→60分。加圧蒸気焼成機の導入により、シフォンカステラやプリンを一度に多く焼けるようになり、焼成時間も大幅に短縮された。

事業者のプロフィール

所在地島根県 益田市
業種飲食店
従業員数9人
設立1977年

事業の背景

1977年に開業し、2000年に現在の益田市遠田町へ移転した。主力は日本料理で、仕出し弁当や定食も手がけてきた。パティシエの経験がある長女が、子どものおやつ用に作っていたシフォンカステラを団体客の引き出物に使ったところ好評を得て、地元や県内の卵、和牛乳を使ったカステラやプリンの商品化に取り組んできた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能スイーツを人手をかけずに大量かつ均一に仕上げることが課題だった。
  • 生産能力焼き上げには旧型ガスオーブン、蒸し上げには蒸し器を使うなど工程が多く、調理に時間がかかっていた。

やったこと

東京の厨房機器展示会で見つけた加圧蒸気焼成機(スチームラックオーブンZEN TSR6-E)を導入した。加圧蒸気と焼成を細かく調整できるため、シフォンカステラは旧オーブンで2時間かかっていた焼成が1時間で済み、ふっくらと仕上がるようになった。プリンは1度の焼き上げ量が従来の2.5倍、時間は3分の1に短縮され、仕上がりも均一で滑らかになった。定食や会席の茶碗蒸しもスが入らず均一に仕上がるようになった。看板料理のウナギは焼く前に蒸す工程を取り入れ、身が柔らかい状態で焼き上げられるようになった。

  • 加工機加圧蒸気焼成機 スチームラックオーブン ZEN TSR6-E

新しい製品・サービス:地元素材を使ったご当地スイーツギフト(カステラとほうじ茶のギフトセット、プリン)

事業の効果

  • シフォンカステラの焼成時間 120分→60分
  • プリンの1度の焼き上げ量 1倍(従来比)→2.5倍(従来比)

加圧蒸気焼成機の導入により、シフォンカステラやプリンを一度に多く焼けるようになり、焼成時間も大幅に短縮された。プリンやカステラ、茶碗蒸し、ウナギ料理など幅広い料理で仕上がりが均一で安定するようになった。焼きと蒸しの時間が短縮されたことで、生じた時間を父からの料理技術習得や仕込みに充てられるようになった。

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性地元や県内の卵・和牛乳を使う地元素材のスイーツと、ウナギ等の看板料理の強みを組み合わせ、ご当地スイーツとして差別化している。
  • 4
    課題の認識と解決課題を人手をかけず大量・均一に仕上げることと明示し、プリンは1回の焼き上げ量2.5倍・時間3分の1、カステラは2時間から1時間に短縮する効果を示している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け自家製カステラが団体客の引き出物として好評を得た経緯や、地元スーパーの販売協力、津和野産茶葉のほうじ茶とのギフトセットなど、ニーズと選ばれる理由が整理されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標売上増を期待すると述べているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字は示されていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    開業44年の日本料理店で、自家製カステラ・プリンの商品化に取り組んできた過去の延長として設備導入が位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    地元や県内の卵・和牛乳を使う地元素材のスイーツと、ウナギ等の看板料理の強みを組み合わせ、ご当地スイーツとして差別化している。

  • 課題の認識と解決4

    課題を人手をかけず大量・均一に仕上げることと明示し、プリンは1回の焼き上げ量2.5倍・時間3分の1、カステラは2時間から1時間に短縮する効果を示している。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    売上増を期待すると述べているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    父と娘夫婦の3人体制で、娘はパティシエとしての経験があり、父から料理技術を習得する計画が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自家製カステラが団体客の引き出物として好評を得た経緯や、地元スーパーの販売協力、津和野産茶葉のほうじ茶とのギフトセットなど、ニーズと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    市や商工会議所、県の支援を受けつつ県外への販路拡大を図る方針が示されているが、スケジュールの記述は限定的である。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    地元素材を使い益田のお土産品としてブランド化を目指すスイーツで、一般的に普及したジャンルとは言えない内容である。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    地元料理店との共同やスーパーの販売協力を通じ、地域の事業者とのつながりや地元素材の活用による地域への波及が読み取れる。

  • 費用対効果3

    焼成時間の短縮や1回の焼き上げ量増加など生産性向上の効果が示されているが、費用対効果の金額評価は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    加圧蒸気焼成機の導入は示されるが、デジタル技術や新ビジネスモデルによるサプライチェーンへの貢献は薄い。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    益田市の地元素材と地元の協力を活かし、地域のお土産品としてブランド化を目指す点で地域特性を活かした事業といえる。

今後の展望

地元の人に愛される益田のお土産品としてブランド化し、県外への販路拡大を進めていく。

事業者の声

滑らかな舌触りで、これだと思った

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。