ものづくり補助金平成30年度製造業岡山県

非鉄用チップソー再研磨の生産性50%以上向上を目指した多用途チップソー研磨機導入

有限会社岡山メタル鋼業

成果再研磨時間(1枚当たり) 50分→25分

この事例のポイント

  • すくい面と先端の研磨が別工程で、砥石の調整も必要なため、熟練技術者の技能に依存していた。
  • ドイツのフォルマー製チップソー研磨機を導入した。
  • 再研磨時間(1枚当たり) 50分→25分。最新設備の導入により、非鉄用チップソーの再研磨時間が1枚当たり50分から25分となり、生産性が50%以上向上してリード…

事業者のプロフィール

事業者名有限会社岡山メタル鋼業
所在地岡山県 岡山市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数9人
資本金1,000万円
設立1985年

事業の背景

岡山メタル鋼業は1985年に岡山県内の先駆けとして設立された、鉄鋼用丸鋸刃の再研磨専門業者である。鉄鋼用と非鉄用の丸鋸を再研磨し、新品同等の品質にして納品しており、ベテラン技術者の手作業と最先端機械による高い研磨精度と短納期を強みとしている。非鉄用チップソーの再研磨は新製品購入と比べ30%以上のコスト削減が見込め、大型公共事業や都市再開発計画の影響から顧客の再研磨要望が高度化している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能すくい面と先端の研磨が別工程で、砥石の調整も必要なため、熟練技術者の技能に依存していた。
  • 生産能力研磨工程に時間がかかり、既存設備では1枚当たり50分を要していた。
  • 品質・精度非鉄用チップソーは顧客から高度化した再研磨の要望が強まっており、高い研磨精度が求められていた。
  • その他中国地方の専門業者では事業承継などが課題とされ、同社も後継者への事業引き継ぎを進める必要があった。

やったこと

ドイツのフォルマー製チップソー研磨機を導入した。同機は鉄用チップソーの研磨機として稼動実績がある。すくい研磨用砥石と先端研磨用砥石を同時に装着でき、すくい面と先端研磨を自動で行うため作業時間が短縮した。砥石のセット作業も自動化されたため、作業の熟練度や経験に依存せず高精度の加工を実現した。既存設備で1枚当たり50分かかっていた再研磨は、最新設備では1枚当たり25分で行えるようになり、リードタイムを半減させた。

加工機フォルマー製チップソー研磨機

事業の効果

  • 再研磨時間(1枚当たり) 50分→25分

最新設備の導入により、非鉄用チップソーの再研磨時間が1枚当たり50分から25分となり、生産性が50%以上向上してリードタイムを半減させた。すくい面と先端研磨の自動化とセット作業の自動化により、熟練度や経験に依存せず高精度の加工を実現した。作業時間の短縮で生まれた余力を使い、新規顧客開拓と受注拡大につなげる効果が見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    1985年設立の再研磨専門業者で、事業承継を機に最新設備を導入し新規顧客開拓へ進む方向性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは詳しくない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    非鉄用再研磨需要の増加や中国地方の専門業者の事業承継課題を踏まえ、高い研磨精度と短納期を強みとしている点が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    熟練技術者依存の課題に対し、生産性を50%向上させ1枚50分から25分に短縮した、と課題と解決策の対応が数字で示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    リードタイム50%削減、1枚50分が25分になるなど目標・実績の数値が示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社員数9人と事業承継の専務が引き継ぐことは書かれるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    非鉄用再研磨は新製品購入と比べ30%以上のコスト削減が見込めると、顧客ターゲットと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    木工・アルミ加工・銅合金分野への新規開拓を目指すとあるが、スケジュールや中長期の検証内容は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    非鉄用チップソーの再研磨で高い研磨精度を求める顧客要求があり、同分野で高水準の付加価値化を図る内容と読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    自動車・住宅・建材産業で使われる丸鋸の再研磨を担うとあるが、経済波及効果や雇用創出の具体的記述は少ない。

  • 費用対効果4

    新製品購入と比べ30%以上のコスト削減が見込めるなど、費用対効果を示す数字が記載されている。

  • イノベーションへの貢献1

    先端的デジタル技術やビジネスモデルの記述はなく、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていません。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    最新設備導入で非鉄用チップソー市場の新分野へ進出する点がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記述はない。

  • 地域経済への波及3

    中国地方で専門業者が不足する中、岡山で地域の再研磨需要に応える点は読み取れるが、雇用や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

作業時間短縮により、木工分野、アルミ加工分野、銅合金分野をターゲットに新規顧客開拓と受注拡大を目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。