ものづくり補助金平成30年度製造業長崎県

手作り農商工連携商品の生産効率化と付加価値向上事業

有限会社土井牧場ハム製造所

この事例のポイント

  • 農商工連携でのハム・ベーコンの製造を受託したところ、他の養豚業者からも委託製造の依頼が来たが、受託時期が繁忙期と重なり受注できなかった。
  • 素材となる肉質に応じた塩漬け、解凍、熟成、燻製などの製造工程を、養豚業者と重ねて研究し、素材ごとに工程を設定した。
  • プレハブ冷凍庫の導入により、素材を長期間保管できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社土井牧場ハム製造所
所在地長崎県 大村市
業種食料品製造業
技術分野製造環境,材料製造プロセス
従業員数16人
資本金300万円
設立1972年

事業の背景

1972年設立の食料品製造業者で、ドイツ式製法のハムを初代から三代にわたり受け継いできた。漬け込みから手作業で行い、機械化が進む業界の中で手造りにこだわった製造を続けている。6次産業化認定事業者である諫早市の養豚業者からオリジナルブランド豚を使ったハム・ベーコンの製造を農商工連携事業として受託しており、その評判から他の養豚業者からも委託製造の依頼が来ている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力農商工連携でのハム・ベーコンの製造を受託したところ、他の養豚業者からも委託製造の依頼が来たが、受託時期が繁忙期と重なり受注できなかった。
  • 生産能力既存の冷凍庫2台では素材に応じた保管や工程の対応が難しく、プレハブ冷凍庫の導入が急務だった。

やったこと

素材となる肉質に応じた塩漬け、解凍、熟成、燻製などの製造工程を、養豚業者と重ねて研究し、素材ごとに工程を設定した。その結果、従来の冷凍庫2台に加えてプレハブ冷凍庫を導入した。プレハブ冷凍庫により素材を長期間にわたって保管できるようになり、通年で生産して造り貯めを行えるようになった。

新しい製品・サービス:キャンプやアウトドアで使いやすいローストビーフやソーセージを、おしゃれなパッケージで展開する新ブランド「ハッチロック」

事業の効果

プレハブ冷凍庫の導入により、素材を長期間保管できるようになった。通年生産による造り貯めが可能になり、ロスが格段に低減した。冷凍庫の庫内も整理しやすくなり、従来の冷凍庫と併用する形でOEM商品の受託も可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    地域経済への波及諫早市の養豚業者と連携し、地域の素材を活かして手造りハムを製造している点が具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    強み・弱みを踏まえた優位性機械化が進む業界の中で手作り・唯一無二と強調されており、競争優位の根拠としてうかがえるが、市場動向や経営資源の分析は書かれていない。
経営戦略との整合性2.7
  • これまでの取組との一貫性3

    100年以上の伝統を受け継ぐ手作りハム製法が明記され、過去の取組との一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    機械化が進む業界の中で手作り・唯一無二と強調されており、競争優位の根拠としてうかがえるが、市場動向や経営資源の分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    繁忙期に受注できない課題と、冷凍庫増設が急務と判明した点が書かれ、課題認識と解決策の方向性は読み取れる。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    ロスの低減は書かれているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数16名と記載はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力についての説明は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ブランド豚を使った手作りハムという価値と、OEM委託の依頼があることは読み取れるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後はイベントでの認知度向上や新ブランド立ち上げなど展開方法は書かれ、中長期の方向性は読み取れるが、スケジュールは不明確。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    ハムの製法は一般的だが、低温調理や手作業による唯一無二の製造という高付加価値化の方向性が示されている。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用3

    農商工連携で地元養豚業者のブランド豚を活用しており、地域経済への波及効果がうかがえるが、雇用創出などは書かれていない。

  • 費用対効果2

    冷凍庫導入によりロスが低減したと書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    諫早市の養豚業者と連携し、地域の素材を活かして手造りハムを製造している点が具体的に書かれている。

今後の展望

今後はイベントを活用して県内での認知度を上げていく予定である。また新ブランド「ハッチロック」により、未開拓の層へアプローチしていきたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。