ものづくり補助金平成24年度鳥取県

独自技術を生かした長尺物旋削加エヘの取り組み

有限会社アイケー・産業システム

成果振れを0.03ミリ以下に抑える加工技術

この事例のポイント

  • 従来は長さ2,700ミリ以下のシャフトしか加工できず、県内外からの2,700ミリ以上の長尺シャフト加工ニーズに対応できなかった。
  • 既存の旋盤加工技術を長尺物へ応用するため、長尺物対応旋盤を導入した。
  • 振れを0.03ミリ以下に抑える加工技術。長さ2,700ミリ以上の長尺シャフトの加工が可能になり、3,000ミリ以上の長尺シャフトにも対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社アイケー・産業システム
所在地鳥取県 米子市
業種はん用機械器具製造業
技術分野切削加工
設立1972年

事業の背景

昭和47年に先代社長が鉄工所として事業を始め、昭和63年に法人化した。平成21年に現社長が就任後、市場のニーズの変化に対応するため、旋盤加工に特化した専門企業として事業を展開している。県内外の業者から長尺シャフト加工の需要があったが、対応できていなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来は長さ2,700ミリ以下のシャフトしか加工できず、県内外からの2,700ミリ以上の長尺シャフト加工ニーズに対応できなかった。
  • 品質・精度旋盤加工では加工熱変形による「振れ」が発生しやすく、長尺物では振れを抑えることが課題であった。

やったこと

既存の旋盤加工技術を長尺物へ応用するため、長尺物対応旋盤を導入した。導入した旋盤により、3,000ミリ以上の長尺シャフトにも対応できるようになった。長さ2,700ミリ以上の長尺シャフトについて、加工熱変形による振れを0.03ミリ以下に抑える加工に成功した。その結果、既存の取引先であるメーカーから高付加価値の加工品を受注できた。

事業の効果

  • 振れを0.03ミリ以下に抑える加工技術
  • 1時間当たりの加工単価 100%→120%

長さ2,700ミリ以上の長尺シャフトの加工が可能になり、3,000ミリ以上の長尺シャフトにも対応できるようになった。振れを0.03ミリ以下に抑える高精度な加工が実現した。既存の取引先から高付加価値の加工品を受注することができた。既存の加工品と比べて1時間当たりの加工単価は120%に上昇した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.3 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性県内で長尺旋盤加工が可能な企業は数社と極めて少なく、振れを0.03ミリ以下に抑える技術で競争優位を示している。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標1時間当たりの加工単価が既存品比120%に上昇する成果が示されており、付加価値向上の目標として具体性がある。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け既存取引先のメーカーから高付加価値の加工品を受注しており、ニーズの裏付けと選ばれる理由が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋今後の展望として近郊取引先への専門技術の訴求は述べられているが、スケジュールや課題解決の具体的方法は薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の旋盤加工技術を長尺物へ応用するため長尺対応旋盤を導入しており、従来の加工技術の延長線上に計画が位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内で長尺旋盤加工が可能な企業は数社と極めて少なく、振れを0.03ミリ以下に抑える技術で競争優位を示している。

  • 課題の認識と解決3

    2,700ミリ以上の長尺シャフトに対応できない課題を認識し、長尺対応旋盤導入で受注増と高付加価値化につなげている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標4

    1時間当たりの加工単価が既存品比120%に上昇する成果が示されており、付加価値向上の目標として具体性がある。

  • 事業を進める体制3

    20代、30代の若手技術者が専門技術を継承しており、加工を担う人材体制が確保されている旨が書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    既存取引先のメーカーから高付加価値の加工品を受注しており、ニーズの裏付けと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として近郊取引先への専門技術の訴求は述べられているが、スケジュールや課題解決の具体的方法は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    長尺物の旋削加工は県内で数社と少なく、同分野で高精度・高価格の加工を実現している点が読み取れる。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用2

    新たな雇用や波及効果への直接の記述は少なく、若手技術者の継承に触れる程度で国が補助する理由は弱い。

  • 費用対効果4

    加工単価120%への上昇という数字が示され、投入額に対する付加価値増加の効果が読み取れる。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    鳥取県内で数少ない長尺物加工を地域で担い、米子市の企業として地域の産業設備の加工需要に応えている。

今後の展望

県内でも数少ない長尺物旋削加工の企業として、近郊の取引先に専門技術を打ち出し、「センバン加工はアイケー産業」と言われる企業を目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。