ものづくり補助金平成25年度製造業秋田県

顧客ニーズに応じた製袋機及び印刷機の生産能力強化事業

ニューロング工業株式会社 大館工場

成果同心度・円筒度の繰り返し加工精度 30μm→10μm

この事例のポイント

  • 繰り返し加工精度30μmの現行旋盤では、求められる同心度や円筒度の精度10μmを容易に出せず、作業員が機械に立ち会って手動で寸法調整を加えていた。
  • NC自動旋盤機を導入し、材質SS400、ワークサイズφ154×43Lのテストピースを用いて加工条件を検討した。
  • 同心度・円筒度の繰り返し加工精度 30μm→10μm。同心度・円筒度の繰り返し加工精度が30μmから10μmとなり、不良品発生率も20%から10%に低減した。

事業者のプロフィール

事業者名ニューロング工業株式会社 大館工場
所在地秋田県 大館市
業種はん用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数126人
資本金5,000万円
設立1987年

事業の背景

昭和16年の創業以来、包装製品を事業の核に据えてきた会社で、製袋機や袋用印刷機の部品を製造している。加工部品の大半はロールやフランジ、ボルトなどの円筒状部品である。商品の短サイクル化により受注納期の短期化要求が増えており、移り変わりの激しい国内包装市場で即納体制が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度繰り返し加工精度30μmの現行旋盤では、求められる同心度や円筒度の精度10μmを容易に出せず、作業員が機械に立ち会って手動で寸法調整を加えていた。
  • 品質・精度製袋機や印刷機の円筒形部品の不良率が20%あり、不良率の低減も課題となっていた。
  • 納期・工程部品加工のリードタイムが短縮できず、受注納期の短期化要求に応えられないことが納期短期化の弊害となっていた。
  • コスト・採算部品加工のリードタイムが長いことが製造コストの増大にもつながっていた。

やったこと

NC自動旋盤機を導入し、材質SS400、ワークサイズφ154×43Lのテストピースを用いて加工条件を検討した。加工速度、加工手順、チャッキング、冷却などのパラメータを変えながら、50回以上の試作加工を実施した。工作機械メーカーの精密加工に関する技術的アドバイスと社内ノウハウを取り入れ、試作結果をフィードバックして目標精度、加工手順、不良率のバランスがとれる最適な加工条件を決定した。

加工機NC自動旋盤機

事業の効果

  • 同心度・円筒度の繰り返し加工精度 30μm→10μm
  • 不良品発生率 20%→10%
  • 加工時間(段取り時間を含む) 1.2時間→1時間
  • 受注から納品までの期間 6ヶ月→4ヶ月

同心度・円筒度の繰り返し加工精度が30μmから10μmとなり、不良品発生率も20%から10%に低減した。段取り時間を含む加工時間は1.2時間から1時間に短縮し、受注から納品までの期間は6ヶ月から4ヶ月へと2ヶ月短縮した。トラブルで機械が停止することがなくなり、年あたりの生産高増加額は約30%の増加につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    製袋機・印刷機の生産能力強化を目的とし、国内シェアトップを目指す方針は示されるが、過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国内シェアトップや品質・コスト・納期の競争力向上は述べられるが、市場動向と自社資源の強み弱みの分析は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決5

    精度30μmから10μm、不良率20%から10%、納期6ヶ月から4ヶ月への短縮など、課題と数値目標がそろって示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    50回以上の試作加工で最適条件を導き、加工時間1.2時間から1時間、年間生産高増加約30%と実績の数値が示されている。

  • 事業を進める体制2

    社内ノウハウと工作機械メーカーの技術アドバイスを受けたことはわかるが、人材や事務処理体制の記述はほぼない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客の短納期即納ニーズや包装市場の短サイクル化は書かれているが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    試作を繰り返し最適条件を決める手順は示されるが、中長期の検証とスケジュールは具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    製袋機と印刷機で国内シェアトップを掲げ、海外売上比率7割を目標にする点はうかがえるが、分野の普及度との比較は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    包装システムが産業を支えるとの記述はあるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果4

    精度改善で不良率20%から10%、加工時間短縮、年間生産高約30%増加と、投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    大館市の立地が示されるのみで、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述はほぼない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

国内では既存ユーザーの更新需要と補修部品の調達需要に対し、短納期を生かして高性能機種を即納体制で提供する。海外ではアジア諸国や中南米諸国を中心に販売攻勢をかけて新規顧客を開拓し、製袋機売上高に占める海外比率を7割にすることを目標とする。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。