ものづくり補助金平成24年度鳥取県

熱間中空鍛造品の中空部の全自動検査装置の開発

株式会社明治製作所

成果これまで目視で行っていた検査時間を大幅に短縮

この事例のポイント

  • 熱間中空鍛造品の中空部の検査が人的な検査のため、検査精度にばらつきがあった。
  • 酸化スケール残りの検出に用いる画像検査の基本的な検出条件を確立し、検出装置の試作とテストを行った。
  • これまで目視で行っていた検査時間を大幅に短縮。従来は人的な目視検査で時間がかかり、検査精度とサイクルタイムにばらつきがあったが、全自動検査装置の導入により検査時間を…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社明治製作所
所在地鳥取県 倉吉市
業種電気機械器具製造業
技術分野切削加工
従業員数315人
資本金1.3億円
設立1936年

事業の背景

株式会社明治製作所は鳥取県倉吉市に本社を置き、自動車、産業機械、農業機械部品の鍛造・熱処理・機械加工及び金型の製作を行っている。主な製品はエンジン及びトランスミッション部品、ステアリング、サスペンション、精密歯形鍛造品などである。当社は従来の熱間長尺鍛造品に独自技術で中空化を加えた長尺中空鍛造品を持ち、中空部の仕上げ加工費と材料費を削減できる優位性がある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度熱間中空鍛造品の中空部の検査が人的な検査のため、検査精度にばらつきがあった。
  • 納期・工程検査のサイクルタイムにもばらつきがあり、検査工程がネック工程となっていた。
  • コスト・採算人的検査を続けることで検査経費がかかっていた。

やったこと

酸化スケール残りの検出に用いる画像検査の基本的な検出条件を確立し、検出装置の試作とテストを行った。次に、酸化スケール残り検査、各軸振れ検査、製品送りの制御を組み込んだ全自動検査システムを設計・検証した。内径の振れと外径の振れを同時に測定できる構成とし、軸振れと平面度の検査を加えた全自動検査装置を製作した。熱間中空鍛造品の検査工程(酸化スケール残り検査、端面振れ検査、内径外径振れ検査)を全自動化し、装置レイアウトも作成した。

  • 検査測定全自動検査装置熱間中空鍛造品の酸化スケール残り・端面振れ・内径外径振れ検査用

新しい製品・サービス:長尺中空鍛造品専用の全自動検査装置

事業の効果

  • これまで目視で行っていた検査時間を大幅に短縮

従来は人的な目視検査で時間がかかり、検査精度とサイクルタイムにばらつきがあったが、全自動検査装置の導入により検査時間を大幅に短縮できた。酸化スケール残りと各軸振れを自動で連続検査でき、検査の信頼性向上と検査経費の削減が見込まれる。内径と外径の振れを同時に測定できることで工程短縮とコスト低減も検証された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決人的検査がネック工程でサイクルタイムにバラつきがあると課題を明示し、検査装置で信頼性向上と検査経費削減を目指すと書かれている。
  • 4
    事業化までの道筋開発手順が1〜6の段階で示され、検出条件確立、試作、設計、製作、評価まで遂行方法と評価項目が明確に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標信頼性向上やサイクルタイム短縮は目指すとあるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    TPM優秀賞や全社員技能士取得など過去の取組が示され、熱間中空鍛造品の検査自動化との一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    独自技術による長尺中空鍛造品で仕上げ加工費・材料費削減に優位性があると書かれ、強みは読めるが市場や顧客動向の記述はない。

  • 課題の認識と解決4

    人的検査がネック工程でサイクルタイムにバラつきがあると課題を明示し、検査装置で信頼性向上と検査経費削減を目指すと書かれている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    信頼性向上やサイクルタイム短縮は目指すとあるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    社員の技能士資格取得や改善提案件数26,000件などの組織力はうかがえるが、補助事業を遂行する体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    中空部の検査機能が人的検査で精度にばらつきがあるという課題は示されるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    開発手順が1〜6の段階で示され、検出条件確立、試作、設計、製作、評価まで遂行方法と評価項目が明確に書かれている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    鍛造業界で業界初のTPM優秀継続賞を受賞したとあるが、分野の普及度や高価格化に関する記述はない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    受注拡大や環境対応への言及はあるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果2

    目視検査の時間を大幅に短縮と書かれるが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    全自動検査装置の導入は自動化として読めるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    鳥取県倉吉市の企業とあるが、地域特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は見当たらない。

今後の展望

熱間中空鍛造品の競争力強化は環境対応部品の中空部品の受注拡大につながる。継続して開発を行い、生産プロセスの強化と事業化を推進する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。