ものづくり補助金平成24年度岡山県

微少量オゾンを安定的に発生させるオゾン発生装置とその量産設備の開発

オーニット株式会社

この事例のポイント

  • 微少量のオゾン発生装置の引き合いが多いが、現行品で最もオゾン発生量が少ない機種(10mg/h)より少ない量を安定して発生させる製品がなかった。
  • オゾン発生体の電極を覆うガラスパイプ内で2本の電極が重なる部分を短くする試作を行い、現行の最少機種(10mg/h)より少ないオゾン量を安定して発生させる条件をクリアした。
  • 微少量のオゾンを発生する新オゾン発生装置の開発と、その生産設備の立上げを完了し、量産体制を確立した。

事業者のプロフィール

事業者名オーニット株式会社
所在地岡山県 赤磐市
業種電気機械器具製造業
技術分野位置決め
従業員数40人
資本金5,000万円
設立1987年

事業の背景

当社は国内では珍しいオゾン関連商品の専業メーカーで、小型オゾン発生装置は安定性と耐久性で他社品を上回ると評価され、大手電機メーカーの洗濯機、空気清浄器、旅客車輌のエアコン等に採用されている。近年の衛生意識や健康志向の高まりから、家電製品に小型オゾン発生装置を搭載して除菌・消臭機能を付加する動きが各メーカーで広がっている。また中国の大気汚染問題を背景に小型オゾン発生装置を搭載した空気清浄機のニーズがさらに高まり、当社への引き合いも増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術微少量のオゾン発生装置の引き合いが多いが、現行品で最もオゾン発生量が少ない機種(10mg/h)より少ない量を安定して発生させる製品がなかった。
  • 生産能力微少量オゾン発生体を量産するための、ガラス管内の電極寸法を高精度で管理できる設備が必要だった。

やったこと

オゾン発生体の電極を覆うガラスパイプ内で2本の電極が重なる部分を短くする試作を行い、現行の最少機種(10mg/h)より少ないオゾン量を安定して発生させる条件をクリアした。さらに、ガラス管内の電極寸法を極めて高い精度でコントロールできる独自の量産設備を開発した。この設備により最大で年間40万台の生産が可能になった。また、この自動機で生産したオゾン発生体が電機メーカーから要求される各種の品質基準をクリアしていることを確認した。

  • 加工機微少量オゾン発生体の量産設備自動機

新しい製品・サービス:微少量のオゾンを安定的に発生させる新しいオゾン発生装置(オゾン発生体を含む)

事業の効果

微少量のオゾンを発生する新オゾン発生装置の開発と、その生産設備の立上げを完了し、量産体制を確立した。新たに最大で年間40万台の生産が可能になった。現在引き合いを頂いている家電メーカー各社へ提案し、サンプル提供を行っている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性中国の大気汚染や家庭の衛生意識の高まりという外部環境と、従来品より安定的な独自オゾン発生体という強みを結びつけて記載している。
  • 4
    課題の認識と解決従来の沿面放電プレートの寿命短さ・不安定さという課題を示し、ガラス包み電極で耐久性を高めて解決する方向を具体的に記載している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け消臭・除菌需要、家電メーカーからの引き合い増加、品質基準クリアという選ばれる理由を具体的に記載している。

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用衛生意識の高まりや大気汚染対策への寄与はうかがえるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明記されていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    過去に洗濯機・空気清浄機・旅客車輌エアコンへ採用実績があり、オゾン専業として一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    中国の大気汚染や家庭の衛生意識の高まりという外部環境と、従来品より安定的な独自オゾン発生体という強みを結びつけて記載している。

  • 課題の認識と解決4

    従来の沿面放電プレートの寿命短さ・不安定さという課題を示し、ガラス包み電極で耐久性を高めて解決する方向を具体的に記載している。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    年間最大40万台の生産が可能と記載されるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    岡山県工業技術センターとの協力や量産設備の立上げ完了は書かれているが、人材や事務処理体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    消臭・除菌需要、家電メーカーからの引き合い増加、品質基準クリアという選ばれる理由を具体的に記載している。

  • 事業化までの道筋3

    来年度量産に向けて準備中とあるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールの詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    現行最少の10mg/hより少ない微少量オゾン発生体を開発し、高水準の高付加価値化を図る内容が具体的に記載されている。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    衛生意識の高まりや大気汚染対策への寄与はうかがえるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明記されていない。

  • 費用対効果2

    補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    独自の電極構造と量産設備は技術革新と言えるが、サプライチェーン全体への貢献やデジタル技術の活用は記載されていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    空気清浄や除菌家電市場への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    岡山県の工業技術センターと連携しているが、地域の雇用や経済成長への言及は薄い。

今後の展望

来年度の量産に向けて準備を進めている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。