ものづくり補助金平成24年度熊本県

流動性材料の多目的連続供給装置の試作機製作

三重津田電器産業株式会社

この事例のポイント

  • 限られた作業スペースでも塗布できる連続供給装置を世の中に普及させるため、多種多様な材料に対応でき、小型で安価、複数同時使用が可能な試作機が必要だった。
  • 6軸で動くロボットなど設備一式を導入し、移動可能なデモ機を製作した。
  • 塗布量の精度が高まり、不良率が減少したため、自社工場の製造ラインで本装置の技術を活用できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名三重津田電器産業株式会社
所在地熊本県 熊本県親池市
業種電気機械器具製造業
技術分野動力伝達
従業員数120人
資本金1,100万円
設立1970年

事業の背景

流動性材料の連続供給装置は用途に応じて多くの製品が販売されている。当社は組立品製造の際に接着材として1液性エポキシ樹脂を塗布するため、これまでにない機構の連続供給装置を考案し特許を取得した。限られた作業スペースでの塗布が可能な装置を検討していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術限られた作業スペースでも塗布できる連続供給装置を世の中に普及させるため、多種多様な材料に対応でき、小型で安価、複数同時使用が可能な試作機が必要だった。
  • 品質・精度チューブが連続使用で押しつぶされていくと、ローラーの移動距離と実際の塗布量がずれ、塗布量に誤差が生じていた。

やったこと

6軸で動くロボットなど設備一式を導入し、移動可能なデモ機を製作した。当初は食品や薬液への利用も想定したが、食品衛生法や薬事法の制限から実用化は難しいと判断し、電気部品向けのエポキシ樹脂やシリコンを対象とした。5本同時使用できる装置を開発し、10本程度まで可能とした。ニードル間隔とピッチを調整できるようにし、温度調整によって粘度が変化する材料でも安定して塗布できるようにした。さらに計量器を装備し、定期的かつ自動で塗布量を測定・計算して自己補正できる試作機を完成させた。

新しい製品・サービス:流動性材料の多目的連続供給装置(試作機)

事業の効果

塗布量の精度が高まり、不良率が減少したため、自社工場の製造ラインで本装置の技術を活用できるようになった。多目的化も考慮しつつ塗布量の精度を高める方向で開発を進め、ある程度の目標を達成した。展示会では数社と打ち合わせを行ったが、特殊な樹脂(嫌気性樹脂)や塗布スピードの問題があり採用には至らなかった。現在は社内展開が中心である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち9観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    課題の認識と解決塗布精度向上や不良率減少という課題解決はあるが、高付加価値化・成長への具体的な計画記述は薄い。
経営戦略との整合性2.7
  • これまでの取組との一貫性3

    特許取得済みの連続供給装置を自社工場の製造ラインで活用しており、これまでの取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    複数同時使用(5本)や自己補正機能など既存機にない特徴を持ち、展示会で幅広い材料への対応を示している。

  • 課題の認識と解決2

    塗布精度向上や不良率減少という課題解決はあるが、高付加価値化・成長への具体的な計画記述は薄い。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制3

    ロボット等設備一式の導入とデモ機の製作を自社で進めており、遂行の体制は一定程度読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    電子部品向けエポキシ樹脂・シリコンなどに対象を絞り、展示会で数社と打ち合わせした点からターゲットは明確。

  • 事業化までの道筋3

    食品衛生法や薬事法の制約を検証して対象を電子部品に絞り、嫌気性樹脂や塗布速度の課題も整理されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    特許を取得した従来にない機構で、既存の連続供給装置より幅広い材料に対応できると述べられている。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用ー

    公開情報では判断できません。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    ロボットと計量器による自己補正機能はあるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は薄い。

政策面判断できません
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

食品衛生法の問題などから現状のままでは清掃が簡単にできないため、ワンタッチで取り外せる仕組みなど今後検討すべき項目が残っている。現在は社内展開が中心で積極的な活動は行っていないが、今後ニーズを調査し、人員の範囲でできる活動は続けたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。