ものづくり補助金平成24年度宮崎県

宮崎県産干し大根を利用したたくあんの缶詰の生産プロセス強化

道本食品株式会社

成果1日当たり製造能力 2,000缶→10,000缶

この事例のポイント

  • 従来のたくあんでは対応できなかった防災用途や海外、国際空港、自治体、自衛隊などの新たな需要に応えるだけの製造能力が不足していた。
  • 全自動真空巻締機を導入し、製造ラインの全体的な確認と改善を行った。
  • 1日当たり製造能力 2,000缶→10,000缶。原料と調味液加熱工程が不要になり、工程の短縮化が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名道本食品株式会社
所在地宮崎県 宮崎市
業種食料品製造業
技術分野冷凍空調

事業の背景

たくあんの市場は480億円規模だが、そのほとんどがラミネートフィルムに個包装された製品で、その形態は40年以上変わっておらず、市場は縮小傾向にあった。防災商品の需要が高まる中、従来のラミネートたくあんは衝撃に弱く賞味期限も4か月と短いため防災商品には不向きだった。当社は平成22年から宮崎県産干し大根を使ったたくあん缶詰の開発に着手し、約3年の開発期間を経て平成25年4月に発売を開始した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来のたくあんでは対応できなかった防災用途や海外、国際空港、自治体、自衛隊などの新たな需要に応えるだけの製造能力が不足していた。
  • 新製品・新技術既存の製造設備では、宮崎県産干し大根を使ったたくあん缶詰の全ての需要に応えられなかった。

やったこと

全自動真空巻締機を導入し、製造ラインの全体的な確認と改善を行った。干し大根を投入して繰り返し試作を行い、導入に伴い人員配置とテーブルレイアウトを見直して、機械の処理能力である毎分30缶の製造が実現できるようにした。導入した全自動缶詰巻締機の毎分処理能力は30缶である。

新しい製品・サービス:宮崎県産干し大根を利用したたくあんの缶詰(商品名:つば漬25番、日向エルエル、スパイス生き生き干しだいこん、日向一本、白天日干し沢庵日向沖など)

事業の効果

  • 1日当たり製造能力 2,000缶→10,000缶
  • 製造能力(巻締機の変更) 1倍→5倍

原料と調味液加熱工程が不要になり、工程の短縮化が実現した。巻締機の変更と賞味期限印字機の増設により製造能力が大幅に増強され、1日当たり2,000缶にも満たなかった生産量が1日当たり10,000缶以上に向上した。今後は防災用備蓄食として、空港や自治体、自衛隊への販売強化を図る計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性たくあん市場480億円が縮小傾向の中、防災需要や海外販路の可能性を踏まえ、賞味期限3年など従来品にない強みを打ち出している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け防災用備蓄食としての需要、賞味期限や直射日光・高温への強さなどの利点を、展示会や空港での好評販売の事実で裏付けている。
  • 4
    新しさ・高付加価値たくあん市場は40年以上形態が変わらず縮小傾向にある中、缶詰という新形態で防災用途の新市場を開拓している。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制人員配置やテーブルレイアウトの見直しを行い、試作を繰り返したと記載があるが、体制や人材の具体的な記述は薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    平成22年から干し大根のたくあん缶詰を開発し平成25年に発売した経緯があり、既存事業の延長として一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    たくあん市場480億円が縮小傾向の中、防災需要や海外販路の可能性を踏まえ、賞味期限3年など従来品にない強みを打ち出している。

  • 課題の認識と解決3

    製造能力が1日2,000缶から10,000缶へ向上する計画で、設備不足という課題に対応する実効性のある対策が示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    1日当たり最大2,000缶から10,000缶への製造能力向上を示しているが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がない。

  • 事業を進める体制2

    人員配置やテーブルレイアウトの見直しを行い、試作を繰り返したと記載があるが、体制や人材の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    防災用備蓄食としての需要、賞味期限や直射日光・高温への強さなどの利点を、展示会や空港での好評販売の事実で裏付けている。

  • 事業化までの道筋3

    空港、自治体、自衛隊への営業強化やレジャー用品・飲食店への展開を示すが、スケジュールの明示は限定的である。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    たくあん市場は40年以上形態が変わらず縮小傾向にある中、缶詰という新形態で防災用途の新市場を開拓している。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用3

    宮崎県産干し大根を利用し、地域の特産品の販路拡大と防災備蓄食の需要に応える点で地域への波及が読み取れる。

  • 費用対効果2

    製造能力は5倍になったとあるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    全自動真空巻締機や賞味期限印字機の導入で工程を短縮したが、デジタル技術や業界全体への貢献は薄い。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    宮崎県産の干し大根という地域特性を活かし、防災需要に対応した新商品を生み出している点で地域の付加価値に資する。

今後の展望

防災用備蓄食として販売を強化し、空港、自治体、自衛隊への営業活動を強化する。あわせてレジャー用品や飲食店のメニューとしての問合せに応え、新たなマーケット開拓のため社内の販売体制を再構築する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。