ものづくり補助金平成24年度鹿児島県

高精度化プレス金型における雌型内面鏡面化対応の設備投資による生産プロセス強化(内製化)

株式会社東郷

この事例のポイント

  • 極細穴内面粗度仕上げ(鏡面化)について、要求精度を満たす設備を保有しておらず、外注に頼らざるを得なかった。
  • 砥粒流動加工機(流体研磨装置)を導入し、高精度プレス金型の雌型極細穴内面を鏡面化する工程の内製化を実現した。
  • 高精度プレス金型の雌型極細穴内面の鏡面化を自社で行えるようになり、内製化が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社東郷
所在地鹿児島県 鹿児島市
業種その他の製造業
技術分野金型
従業員数72人
資本金9,000万円
設立1985年

事業の背景

当社はリードフレーム、コネクター、モーターコア製品が主力製品である。最も要求レベルの高い極細穴内面粗度仕上げ(鏡面化)は、要求精度を満たす設備を保有しておらず外注に頼っていた。外注先との設計確認や仕上り確認、輸送に時間とコストがかかり、短納期や超高精度製品を求める顧客の要望に応えられないケースが多々あった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度極細穴内面粗度仕上げ(鏡面化)について、要求精度を満たす設備を保有しておらず、外注に頼らざるを得なかった。
  • 納期・工程外注先との設計確認、仕上り品質の確認、輸送に時間とコストがかかり、短納期や超高精度製品を求める顧客の要望に応えられないケースが多々あった。

やったこと

砥粒流動加工機(流体研磨装置)を導入し、高精度プレス金型の雌型極細穴内面を鏡面化する工程の内製化を実現した。データの収集とサンプル品の製作を繰り返し行い、当該加工に必要な条件を確立した。これにより、従来一部外注に頼っていた鏡面化加工を自社内で行えるようになった。

  • 加工機砥粒流動加工機流体研磨装置

事業の効果

高精度プレス金型の雌型極細穴内面の鏡面化を自社で行えるようになり、内製化が実現した。プレス加工時のカス詰まりが解消され、バリの発生を防止できたことで、金型寿命の延長と金型部品の納期短縮につながった。外注への依存が減ったことで利益率の向上にも寄与し、顧客満足度の向上と新規取引先の開拓にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 514観点のうち11観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性短納期や超高精度を求める顧客要望に応えられない状況を踏まえ、極細穴鏡面化を内製化して対応力を高めている点が強みとして読み取れる。
  • 4
    課題の認識と解決外注の設計確認や輸送に時間とコストがかかる課題を特定し、砥粒流動加工機の導入で短納期化と利益率向上を実現する計画になっている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け極細穴内面の鏡面化という超高精度の要求に応え、顧客の短納期ニーズに対応できる点が選ばれる理由として整理されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標利益率の向上や顧客満足度の向上は述べられているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字が示されていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    外注に頼っていた鏡面化工程を内製化する方針が、課題認識から導入決定までつながっており、過去からの取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    短納期や超高精度を求める顧客要望に応えられない状況を踏まえ、極細穴鏡面化を内製化して対応力を高めている点が強みとして読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    外注の設計確認や輸送に時間とコストがかかる課題を特定し、砥粒流動加工機の導入で短納期化と利益率向上を実現する計画になっている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    利益率の向上や顧客満足度の向上は述べられているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字が示されていない。

  • 事業を進める体制3

    データ収集やサンプル製作を繰り返して加工条件を確立した実績があり、補助事業を遂行する技術面の体制は確保されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    極細穴内面の鏡面化という超高精度の要求に応え、顧客の短納期ニーズに対応できる点が選ばれる理由として整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    今後は既存顧客への訴求と、当該工程の単品受注を開始して新規取引先を開拓する方法が示されており、遂行方法は妥当である。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    極細穴内面の高精度鏡面化は要求精度を満たす設備が少ない高水準の加工であり、同分野で高付加価値化を図る取組として読み取れる。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    雇用創出や波及効果などの公的補助の積極的理由は記載がなく、顧客満足度や新規取引先開拓が中心で弱い。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    プレス金型の鏡面化による寿命延長や納期短縮は述べられているが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は明確でない。

政策面判断できません
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

品質面と納期面が改善され製品の信頼性が大幅に向上したため、既存顧客の満足度をさらに高めるとともに、本事業の成果を積極的に発信して新たな受注につなげていく。砥粒流動加工工程の単品受注を新たに開始し、新規取引先を開拓する予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。